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#10 爆速成長できる人の共通点とは

面接でよく聞かれること

採用面接において、会社の質問とは別に、よく質問を頂くテーマがあります。

それは、ズバリ「成長志向が高い人の中でも、さらに突き抜けて成長ができる人はどういう人なのか?」という質問です。「爆速成長できる人の共通点」というテーマです。

この質問を私が答えることのおこがましさで、大変気が引けるのですが、
優秀なビジネスパーソン・経営層の方と出会う機会を数多く頂いてきたので、
その経験を生かして回答をさせて頂いています。


爆速成長できる人が持っているもの

まず前提の話になるですが、弊社の面接を受けている方に共通しているのは、
「仕事を通じた成長」を重要視していることです。

「仕事に何を求めるか」は人それぞれであり、期待値も人それぞれで良いと思うのですが、弊社の場合、「業種(経営コンサル)」「ベンチャー」「メッセージ」の三点セットで極めて成長志向の方が在籍している会社になっています。

したがって、冒頭の質問がなされやすいのだと思います。

さて、「爆速成長できる人材」の共通点ですが、その私なりの答えは、下記の三点です。地頭やスキルはもちろん成長のベースを支える上で大切ではありますが、下記がより重要なのではないかと思っています。

①志(Mission)
志を高く強く持ち、その志をもとにした精度の高いゴール設定ができる

②振り返り(Reflection)
起きた事象に対して、省察をすることで深く広く学び取ることができる

③回復力(Resilience)
挫けたとしてもすぐに起き上がって、志の実現に向かって走り始め続けられる

が爆速成長できる人の共通項だと考えています。

ちなみに、私がSaaS事業を経営しているせいなのか、頭文字を取ると、MRRとなっていますね。笑 SaaS事業に親しみがある人なら、爆速成長できる人=MRRが高いと覚えやすいでしょうか。

これらの3項目はどれも決して特別なことではないのですが、それだけにとても奥が深いと感じています。各項目を深く掘り下げると、それぞれの項目で1冊の本が書けるレベルだと思いますので、ここでは簡単に触れさせてもらえればと思います。


志(Mission)について

まず、志(ミッション)はすべての出発点となりうる非常に重要なものだと思います。

冒頭で少し触れた、「そもそも、人生の中で仕事をどのような位置付けで置くか」は選択可能なものであって、どう定義づけようが本人の自由です。その中で、あえて「(自身は)仕事を通じて、○○を実現する」と決めることはそれ自体が特別なことだと思います。

目標の高さと言い換えてもらっても重なる部分はあるのですが、志としているのは、私が「目標は志のプロセスである」と定義している為です。志はその人の方向性を示すという点で、抽象的で全く問題ありません。

・人と組織の可能性を拓きたい
・社会課題を解決できる人材になりたい
・世の中を驚かせるような世界一の会社をつくりたい

どれも抽象的なので、「具体的には?」と聞きたくなると思いますが、志自体はそれで問題ありません。志は、why?が重要だと考えています。「なぜそうしたいのか?」、この想いが強ければ強いほど原動力になるからです。

次に、志が高ければ高いほど、強ければ強いほど、目標も高く強くなります。
志と違い、目標は具体的であればあるほど良いです。

目標についていえば、高校野球のチームであれば、甲子園での優勝を目指しているのか、甲子園のベスト8なのか、甲子園出場なのか、県大会のベスト8なのか、1回戦を勝つことなのか、目標設定次第でどこまでの努力をするべきなのかは変わりますよね。

この時点で当たり前にやろうとすることが変わるので、成長スピードに大きな違いが生まれます。受験や部活動は目標設定が良くも悪くもわかりやすいのですが、ビジネスにおいてはその自由度も高まるので、優秀とされる方の間でも目標設定で大きなGAPが生まれやすいです。

最後に、ゴール設定の精度ですが、これはゴールブレイクダウンの技術が鍵を握ります。今話題の大谷翔平選手のマンダラチャートをご覧になった方がいらっしゃるかもしれませんが、あちらも一つのゴールブレイクダウンの事例です。

「ドラフト1位で8球団から指名」というゴールに向けて、「体づくり」「コントロール」「メンタル」「人間性」「運」等のゴール達成に必要だと思われる各要素を抽出しています。そして、またその小ゴールを達成する為に必要な要素を抽出するというプロセスを経て、よりゴール達成の要素が具体的になっていきます。ゴールは具体的になればなるほど実現可能性が高まるので、結果的に爆速成長を促進しやすいということになります。


振り返り(Reflection)について

私は「振り返り」という言葉をよく使うのですが、一つの事象からいかに多く、深く学ぶことができるかで、成長スピードは大きく変わります。

逆に言えば、成長スピードが遅い方というのは、同じレベルの失敗やミスを繰り返し続けているということです。同じ「レベル」というのがミソでして、同じ「事象(こと)」ではありません。

流石に全く同じ「こと」でミスをするのはまずいと誰もが思うはずですし、注意を払うはずです。一方で、同じ「レベル」のミスは、よくよく起こりがちです。例えば、「○○をして相手に失礼だと叱られた」という事象があった際に、○○は改善したが、また別の機会に、「●●をして、相手に失礼だと叱られた」という事象が起きたとしたら、同じレベルのミスを繰り返している可能性があります。

言い換えれば、起きている事象は違えど、根本的な課題が解決されず残されていることを、同じレベルのミスを繰り返している と表現しています。例えば、相手に失礼だと叱られた理由が、根本的には相手への感情移入の意識が不足していることから生じているということであれば、相手がどう思うかをシミュレーションし、失礼がないかを考える ということが有効かもしれません。

全ての課題が解決されるわけではないにせよ、起きた事象の○○や●●を改善するという“単線的“な改善で満足することなく、なぜこの事象が生じたのかを深く考え、より根本的な課題を解決する道筋を決めることを「振り返り」と呼んでいます。

イチロー選手が、毎日、1試合、1試合の振り返りをしていることは有名だと思いますが、「朝起きてから、試合が終了した今」に至るまでを順に振り返るそうです。

同様に、大谷選手も、その日に起きた良かったこと、悪かったこと、自分が感じたこと、次にやることなどを、毎日iPadに書き込むようにしているとのことです。こちらは、下記のnoteが参考になるかも知れません。


優秀な人は、振り返りの問いの精度が高く、量が多い。良質な問いは良質な思考(気づき)をもたらします。


回復力(Resilience)について

「回復力」という言葉は勝手にその意味を当てているだけなのですが、何か負の要素に直面した際に、物事に前向きに取り組む姿勢に戻る力(速度)を意味しています。

この「回復力」を表現した言葉として、私がよく用いるのが、「走り続けること(立ち止まらないこと)は難しいが、走り始め続けることはできる」というものです。

挫折や失敗はもちろんのこと、小さなミスやその日の気分を含めて、自分自身を常に律して、走り続けることは簡単なことではないと思っています。一方で、立ち止まってしまったり、回り道をしてしまったことを後悔しても何かが変わるわけではありません。立ち止まっても、またすぐに走ることができれば、その分少しでも前に進むことができる、そのような姿勢を持ちづけている人は、より成長を加速することができると考えています。

「回復力」で大切なのは、「振り返り」とセットであるということです。ポジティブや楽観的ということと区別する為に、「回復力」という言葉を当てています。回復するということは、裏を返せば「何らかのダメージを受けている」ということ=傷を負っているということです。つまり、うまくいかない原因や自分の弱さを受け止めていることをここでは意味しています。

振り返りによって、起きている事象の根本となる課題や真因を掘り下げているからこそ、自分自身の弱みを受け止めないといけないことがあります。それも含めて受け止めた上で、「ここから自分はさらに良くなるんだ」と前向きになることを「回復力」と呼んでいるということです。「(単なる)気持ちの切り替え」や「お酒を飲んできれいさっぱり忘れよう」というような姿勢とは根本的に異なることはぜひ押さえて頂きたいです。


おわりに

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございます。今回は、プロ野球選手についての事例にも少し触れましたが、スポーツ界のプロフェッショナルも爆速成長されている方には、共通点があるように感じます。

単純なことほど奥深いですので、定期的にこちらのnote(「爆速成長できる人のMRR」)を読み返して頂き、自分自身の振り返りにご活用頂けたら幸いです。


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