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感動のはじめましてのはずが…


🔳出産の時

すんなり生まれてきた


妊娠生活に比べて意外と楽だった出産
※妊娠生活ついては別にお話ししますのでそちらで見てね
妊娠35週でお腹の中で大きくなる事をやめてしまった
そんなことで入院していたのね

でも大きくなってくれなくて
私も妊娠に体が順応できなくなってきたから
37週になったら分娩誘発して生もうということになったわけ

助産師である私は基本何のこだわりもなく
自然の陣痛が来るまで待ちたいとか
全く思わず
医師がいうから「そーね!」くらいのテンションでその日を迎えたの

前日に子宮の入り口を開かせる処置をし
ゆっくり寝れるように眠剤までもらって寝たのに
夜中から陣痛が始まった

眠剤飲んでいる私は結構朦朧としていた
そんな感じで一晩過ごして
午前中には生まれてきてくれました

分娩所要時間12時間
1990gの小さな男の子は小さな産声をあげてこの世に誕生
この時の私はなんか変だと感じながらも無事出産できたことの安堵していたのでした。

まさかの出来事

私は助産師
出産後は感動して泣いたり
放心状態のやりきった感
そんなふうになるものだと勝手に想像していたが
意外と冷静お腹すいたなんて思っていた

しかし、無事に終わったわけでは
なかった

出産後顔を見るまもなく
小児科の医師から
「小児科で預かるからね!落ち着あnいたら会いに来てね」
と言われ小児科へ連れて置かれたわが子。

ここで働いていた私がそんな時に何があるのか?
なんて、容易に想像できた。
(それは良いことが起きているはずのない嫌な予感)

でも、私の体はそれどころではなく
出血が多く一旦眠らされた

目を覚ました世界は辛かったよね

私は数時間後に目を覚まし我が子に会いたいと言ったけど
すぐには会えなかった

「処置が終わったらね、先生から声がかかるからね」って!
よくある返答
最悪のことしか考えられず
もう、泣くしか無かったよ
誰にも聞かれないように布団かぶって!
母親と夫はおめでとうと言うが
顔は全然そー思っている顔じゃない

しばらくして目が覚めた私の所に主治医私が来た
「赤ちゃんは少し小さいけどとても元気だよ。ただ、体に奇形がある、それが何か分からないから小児科で見てもらってる。向こうの準備が出来たら面会に行こう。」
そう言われた。

夫は部屋から出ていき、母は神妙な顔をしてて
私「お母さんみたの?」
母「うん、小児科に行く前に少し見れたよ、可愛い顔してたよ。」
私「奇形ってなに?見ればすぐ分かるってこと?」

私は母を責めるように聞いた
その時に詳しくどんな会話をしたのかはっきり覚えていない
そして、夫と会話したかも、覚えていない(笑)

頭の中では
何が起きてるのか?
奇形って?
生きれるの?
いや、大したことない??
頭の中で色々な考えが浮かびよくないことを超高速回転で考えてた

また、辛い妊娠生活の後にはめちゃ可愛いい赤ちゃんと感動の対面するって思ってたのに!
そうしてこんなことが起きるのかと怒りも感じてたと思う
そして
やっぱり、あんなに辛い妊娠はおかしかったよねって
あの時感じた嫌な予感当たったんだと確信した

そんなこんなで妊娠中は体が限界
産後はパニック状態でメンタル崩壊だった

🔳想像以上に可愛い息子

面会に行く、顔しかみることができなかった


小児科から声がかかり面会に行った
その時の気持ちは音葉では表せない
死の宣告を受けに行くようなそんな感じだったと思う

まず、会う前に小児科医師から話がされた。
これはまぁ、会う前に覚悟しろってことだなって思った。

医師「今、状態はとても安定していてクベース(保育器)に入ってます。四肢に奇形、変形があってお母さんが見るには少し話した方がいいと思って先に話します。」
何話されたかよく覚えていない
先生の顔が私を気遣っていることはよくわかった

そして
医師「こういう症例は当院でも初めてなので分からないけど奇形の程度からするともしかしたら長く生きれない事もあるかもしれない」

やっぱ、そういう事なんだ

お分かりだと思いますが
長い沈黙があったと思う

私「会えますか?」
それしか言えんかったなー
多分この時の私は天涯孤独の誰も信じない
自分の目で確認しないと理解出来ない状態だったと思う

心の葛藤

NICUに入りけたたましく鳴るアラームオンの中
息子のいるクベース(保育器)を目で探っていた
あの子じゃない
この子じゃない

たくさんの頑張っている赤ちゃんたちを見ながら
息子がどこか探していた

見つけたくない気持ちと
早く見たい気持ちと
入り混じっていたな
現実を見たら受け入れないといけないから

知ってる先生と
知っている看護師が
私を見ている

あっ、あそこだ
この時はクベースの中を見ないように
看護師の目を見ていたと思う

クベース(保育器)にたどり着くまでの数歩はすごく長く感じた

一瞬でも息子の姿を確認しないようにしていた

逃げ去りたい
きっと夢なんだ(ドラマのようだけど本当にそう思っていたのだよ)

本当の初めましての瞬間


めちゃめちゃ可愛いの
わかるよね、一瞬で親バカ(笑)

それで終わりたかったけど
私の知っている新生児ではなかった

結構、変形がすごくって
受け売れるというより、信じることが難しい
そういう感じだったかな

でもどこかで、知っていたっていう
不思議な感覚もあった

そりゃー想像どうり泣いたよ
泣いた
泣いた
泣いたけど

死んでしまうかもなんて考えたくなかった

でも、可愛かったなー

結局可愛いに決まってる

翌日、この子の病名、予後を知ることになる


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