見出し画像

【保育の場から】子どもの姿から人の性質みたいなものを思う

つい先日テレビで紹介していた海外の動画で、泣き真似する赤ちゃんが映っていたんです。

1歳になってるか、なってないかくらいかな?
ことの前後はわからないけど、涙の出てない泣き顔を「うわーん」と見せた後に真顔で大人をチラッと見るの。
ボク泣いてるんですが…見てます?可哀想にって思います?みたいな。

笑いながら、泣き真似する乳児さんいるよなぁ…と思い起こしました。
単純にすごいよなぁ。
まだ言葉もろくに話さないような頃から、どうしたら相手が自分の思い通りに動くかを本能的に知ってるってことでしょう?(作戦がすぐバレるとこはご愛嬌)

さらに言えば、人間には「物事を自分の思い通りにしたい」っていう感覚がデフォルトで装備されてるというわけですね。
当たり前といえば当たり前ですが、なんかそら恐ろしいなって。

思えば、子どもの「賢いけどなんか怖いなぁ…」と感じられる姿って他にもあったなぁと。

たとえば、小児科病棟に勤務していたときによく起こった話。
入院中の幼児さんとベッドサイドでふたりきりで遊んでいて人形などを見立てたごっこ遊びとかしてると、だんだん戦いに移行することがよくある。
これは男女差はそんなに感じなかったな。
そして徐々に、私が演じるキャラクターを一方的に強く攻撃してくる。
(エスカレートしてきたらさすがに落ち着いてもらいます)

もしかしたら、入院中のストレスを発散している行為なのかもしれないのですが。
それにしても、強く攻撃してくるときのハイになった笑顔が意外とみんな怖い。
人は幼くても、相手が強く出られない者だと判別できるし、それを攻撃するときにこんな感じになるのか…と。
人には戦って勝ちたくなる本能でもあるのかしら、と。
なんかうっすら怖くなったのでした。

ちょっと人間の怖い面ばかり書いてしまったけど、子どもが悪いって話じゃないですよ。
こんなに幼いのにこんなふうにできるっていうのは、遺伝子レベルで本質的にだいたいみんな持ってる性質なのかしら…て話です。
それに、もちろん怖い面ばかりじゃなくて。

おままごとしてるとほぼ必ず「はい、どうぞ」とお料理振る舞ってくれるし
なにかで「痛い」て言ったり風邪ひいてると頭なでなでしてくれて、なんなら人形のお布団を肩にかけてくれたりする。

きっと、相手の役に立ちたい、喜ばせたいって気持ちも装備されてるんでしょうね。

保育士としてはそちらの装備のほうにたくさん嬉しいって反応をして伸ばしていきたいものです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?