旅の音楽・スペインの哀愁と旅情【クラシックピアノを聴いて感性を磨く】
こんにちは!yukiです。
今日は、
「クラシックピアノを聴いて感性を磨く」
シリーズの14回目。
クラシックに馴染みのない方も、
気軽に楽しめるように書いていきます!
今回のテーマは、旅の音楽です。
ご紹介するのは、
スペインの作曲家・グラナドスの、
「アンダルーサ」と「オリエンタル」。
哀愁たっぷりで、
きっと旅情に浸れることと思います。
楽しんでいただけますように!
【この企画への想いはこちらに綴っています】
アンダルーサ
それではさっそく聴いてみましょう!
グラナドス作曲、
『スペイン舞曲集』より、
「アンダルーサ」です。
いやー、何度聴いても素敵!
冒頭からすごく印象的ですよね。
裏打ちのリズムが
スペインっぽい雰囲気を出しています。
ジャカジャカと聴こえるのは、
ギター奏を模したためだそう。
そして、エキゾチックなリズムにのって
哀愁をたたえたメロディーが流れます。
どこか威厳というか、
強さもある感じ。
曲の真ん中にあるパートでは、
雰囲気が一転して、
光あふれる感じになりますね。
その美しさといったらありません。
オリエンタル
さて、もう一曲、
同じ『スペイン舞曲集』から紹介します。
「オリエンタル」です。
こちらは静かなぶん、
とても深い哀愁が漂っていますね。
シンプルな伴奏に、
ハッとするようなメロディー。
アンダルーサのような
大きな雰囲気の転換はなく、
中間部も哀愁に満ちています。
ただひたすら、
たゆたうように揺れ動く…
旅情に浸れる一曲だと思います。
スペインの作曲家、グラナドス
グラナドスは、
19世紀後半〜20世紀前半を生きた
スペインの作曲家です。
カタルーニャ地方の
リェイダに生まれました。
(リェイダの古い大聖堂)
グラナドスは、
ロマンティックな人だったそう。
先ほど紹介した作品にも
その気質が現れているようですよね。
「ピアノの詩人グラナドス」や、
「スペインのショパン」といった
愛称も付けられていたといいます。
グラナドスは作曲だけでなく、
ピアニスト、教授としても名声を得ました。
アメリカの大統領に招かれて、
ホワイトハウスで演奏会をしたほどですから、
よほど人気のピアニストだったのでしょう。
しかし、アメリカから
ヨーロッパへ帰る途中で、
グラナドスを悲劇が襲います。
ドイツ潜水艦の魚雷によって、
乗っていた船が
撃沈されてしまったのでした。
当時は、第一次世界大戦中。
この攻撃により、
グラナドスと彼の奥さんは、
共に帰らぬ人となってしまったのです。
まだ50歳前という若さでした。
スペイン音楽とフォルクローレ
僕はまだスペインに
行ったことがありません。
そのせいもあるのでしょうが、
これらの曲を聴いていると、
南米を旅した記憶が蘇ってきます。
南米の民俗音楽といえば、
フォルクローレが有名です。
アンデス山域のフォルクローレは、
先住民の音楽と、
支配したスペインの音楽が
混ざり合っているのだそう。
フォルクローレの有名な曲には、
「コンドルは飛んでいく」があります。
サイモン&ガーファンクルが
カバーしているので、
知っている方も多いのではないでしょうか。
エクアドルの小さな町を旅していたとき、
教会での日曜礼拝の途中で、
「コンドルは飛んでいく」を
皆さんで歌っていたのには驚きました。
また、南米を舞台にした
『モーターサイクル・ダイアリーズ』
という映画も思い出してしまいます。
この映画は、若きチェ・ゲバラが、
親友とバイクで南米を旅したときの
日記に基づくお話。
映画音楽の雰囲気も、
けっこう近いように感じます。
クラシックから世界が広がっていくのは、
なんだか楽しいことですね!
最後に、今日の2曲の、
ギター編曲版をご紹介します。
原曲がピアノとは思えないくらい、
ギターにぴったりの雰囲気が出ていますよ。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
それでは、今日も良い1日を!
(今回のカバー写真は、
エクアドルのクエンカでした!)
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