私の中のたくさんのワタシたち
私は遥の代わりだった。
気がついた時は中の世界にいて偉そうな男にルールを告げられた。
『決して自分の名前を名乗るな』
『遥のふりをし続けろ。』
『お前は所詮代わりだから文句は許さない』
理不尽にも程がある。
私にも名前があるのに。
中の世界はたくさんの人がいてその偉そうな男は『みやび』と名乗った。
みやびはここの世界でえらい立場にいるようだった。
そして遥というのは表の世界を生活している子だった。その代わりを私にしろという。
中の世界は上のフロアに行く階段と下のフロア