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インスリンを忘れた。出張でのヒヤリ体験と周りの人に救われた話。


こんにちは。
糖尿病の料理家の土岡由季です。

8月のお盆前に香川県に足を運び、
前回こんな記事を書きました。

https://note.com/yuki_healthtable/n/nfdf1246b9581


一見、順調に見えるたであろう香川出張。

でも裏では、とんでもないヒヤリ体験
(原因は私の凡ミス)が起きていたのです。

———-

空港についてすぐのこと。

サンドイッチを食べようと、
いつものように薬(インスリン)を取り出すと…
残量が、ほぼない。

※1型糖尿病患者の私にとって
インスリンがない=食事を取れない、を意味する。

家の冷蔵庫にストックはあるも、
帰宅するのは4日後。

あ、詰んだ…。

伊丹空港で絶望を味わった瞬間。


そんなこんなでスタートした香川出張。

大切な薬を家に忘れること自体、だいぶ恥ずかしい出来事ですが、それでも、たくさんの気づきと伝えたいことがあり、記事にすることにしました。


全然平気(それが最初の救い)


空港で途方に暮れていた矢先、今回の出張にご一緒させていただいた齋藤潤一さんが到着。

待ち合わせ場所に行くと、
お〜!と超さわやかな笑顔で話かけてくれる。

私:今日からよろしくお願いします!

(そしてすぐ、珍事件発生の旨を伝えた)

私:すみません。
早々、大きなミスをしてしまいました…。

インスリンの残薬がほとんどない状態で、このままでは夜以降、食事ができません。現地の病院でインスリンを処方してもらう必要があります...と。


すると、齋藤さんから、思いもよらぬ言葉が。

こうしたアクシデント、大好物です。

もちろん、アクシデントなんて本当はないほうがいい。でも笑顔で、前向きな言葉を言葉をかけてくれたのでした。


病院探し。

当日は夕方に時間があり、
周辺の病院に行けたらいいね、という話に。

でも、インスリン注射は、
どこの病院にも置いてあるわけではありません。

大学病院や市民病院など病床数の多い施設、
糖尿病の専門の先生が在籍する病院でないと、
取り扱っていないのです。

まず糖尿病学会の専門医一覧から検索しました。


ここで、早速壁にぶち当たります。

目的地とする場所の周辺で、1件もヒットしない。

つまり、周辺に糖尿病専門医が
いない環境だったのです。

すぐに戦略を変え、Googleを使用することに。
「糖尿病 病院 〇〇(目的地の地域)」で検索すると、数件の病院がヒットしました。


電話をかけまくる。(が、どこも門前払い)


木曜日だったことと、
お盆前というタイミングが最悪でした。

午後の診療は「完全予約」のため受け入れできません、と多くの病院に断られる。さらに受け入れたいが、新規の人に処方できるインスリンのストックがない、という病院も。

私にとっては緊急事態で命に関わることだけれど、一個人のために特別対応してくれる病院は、なかなか見つかりません。

結局、10件近く問い合わをしてようやく...

診察とインスリン処方をしていただける病院に
出会えました。

夕方に無事処方していただいたインスリン。
病院をあとにし、コンビニのベンチでほっと一息。


病気が故に、周囲に迷惑をかける。


この記事を読んで、自分の命にかかわることなのに、大事な薬を忘れるなんて!と叱る人、小馬鹿にする人、笑う人が、きっとたくさんいる。

自己責任、自分のミス、自分のせい。

全部合っている。

未然に防げたといえば、ごもっとも。

でも、命に関わるからと、
全部を完璧にこなすのは
すごく難しことなんです。


だから、”未然に防ぐ、気をつける”ことを前提に、

それでもアクシデントが起きた場合に備えて

必要なことをまとめてみました。


----------------

① お薬手帳は常に携帯すると◎
② 恥ずかしがらずに、ヘルプを求めてもいい。

----------------

私、糖尿病なんです!と口で言っても、インスリンは簡単に処方できるものではありません。

さらに、種類も多くあるので
処方する先生方からすると
どれが必要?となってしまう。

そんなやりとりをなくすことのできる
魔法のツールがお薬手帳。

お薬手帳(処方履歴)があれば
病気をもち、薬を日頃から使っていることを
適切に証明することができます。

紙を持ち歩きたくない、というアナタは
携帯アプリを使うのもいいかもしれない。

https://okusuritecho.epark.jp/renew/


恥ずかしがらずにヘルプを求めても良い(と、私は思う)


自分のミスで人に迷惑をかけること、すごく恥ずかしいし、情けない、と思いますよね。

でも、自分が思っている以上に、
人って優しかったりするんです。

今回周囲にいた齋藤さんをはじめ、
関わってくれた方は皆
私の凡ミスを笑顔で支えてくれました。

1型糖尿病について、熟知しているかというと
多分そうではない。でも...

正直に、勇気を持って伝えれば、
応えてくれる人はいるんです。

皆さん、そして病院の医療者の方のおかげで
出張中でも食事を美味しくいただくことが
できました。(心から、感謝)

翌日にいただいた香川県のうどん。


最後に

病気が故に人の目を気にしたり
夢を諦めたりする人が、きっとたくさんいる。

リスクになるから、と
本当にやりたいことに目を背けて
心の火をそっと消したり。

すごく共感できるんです。

でも、本当に諦めていいの?

と今一度、自分に、家族に、友達に
声をかけてみてほしい。

支えてもらうことはダメなこと?
恥ずかしいこと?
みっともないこと?

何かしてもらったら
その何倍もを、別の形で恩返ししよう。

give and take ではなく

“give and give”精神で。

この記事を読んでくれたあなたが
自分らしい一歩を踏み出せるように。

そんな願いを込めて。

最後までご覧いただき、
ありがとうございました。

それでは、また書きます(. . *)〆

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