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2023年度 OLL Awards 受賞と、受賞者スピーチ「私のOSS活動とその考え方」

先日、一般社団法人オープンソースライセンス研究所主催(特定非営利活動法人オープンソースソフトウェア協会協賛)の 2023年度 OLL Awards を頂き、記念パーティで受賞者スピーチを行いました。
主催者の皆さんからスピーチの内容をオープンにして情報発信(宣伝)とのことでしたので、こちらで受賞の経緯と、スピーチの内容を公開します。

2023年度 OLL Awards 受賞の経緯

今回受賞させていただいたのは、オープンソースソフトウェア協会(OSSAJ)の方にお誘いいただき、OSSAJ ミニセミナー(2020年度第2回)で「電子国家エストニアの現状について」登壇したのがきっかけでした。

内容は、2019年にエストニアを訪問し、政府機関や、大学、スタートアップの皆さんに現地で接してきた体験を、オンラインで約1時間のセミナーで報告しました。その時の資料や動画は以下で公開されています。

それから約3年以上経過して、 2023年度 OLL Awards 協賛をきっかけに「OSSAJセミナー 素晴らしい講演者 投票」を行い、その結果から私を選考いただいたようです。

実は私、投票の候補であることすら気づいてなくて、最初にご連絡いただいた際は「間違いでは?」と返信しそうになっていました。(汗)
私的には体験したエストニアの1次情報をOSSAJの皆様にお伝えして、その後楽しくディスカッションしただけで、今回の受賞は想定外だったのです。

ありがたいことに、3月14日開催の 2023年度 OLL Awards 記念パーティにご招待いただき、10分間のスピーチをさせていただきました。

私の受賞者スピーチ

私の受賞スピーチは「私のOSS活動とその考え方」- オープンマインドとコミュニティ - というタイトルで登壇させていただきました。
以下に資料を公開していますが、この資料だけではつたわりにくい部分をこちらで説明したいと思います。(自己紹介と受賞の経緯は省略します。)

OSS活動というと、OSSソフトの開発への関与や、ライセンスなどの法務への貢献を想像される方も多いと思いますが、個人的にはOSS導入手順や活用の情報発信なども含めた、貢献の全般を指していると考えています。
それを一言で表す言葉がないかと探したところ「Open Source Is Not Just About Code. How Can You Contribute?」という素晴らしい言葉がありました。

ここで私が重要と考えているのが、1次情報の発信です!
これは元マイクロソフト執行役員でプレゼンの神と言われている澤円さんも、Voicy などでしきりに言われていることです。
例えば、OSSソフト導入などの初心者であっても、その視点の自身の体験を発信した情報は、逆に初心者視点のないプロの皆さんには真似できない貴重な情報になります。
逆に言えば、体験をベースにした1次情報の発信は、立場に関係なくOSS活用に貴重な情報になると考えています。

当然、オープンマインドでなければ1次情報を発信することはできません。
オープンマインドでOSSに関する1次情報を積極的に発信するギバーが増えることで、OSS資産の拡大につながります。

逆に、折角のOSS資産も単に利用するテイカーだけでは、情報やソフトのアップデートもなく時が経過し、結果OSS資産の縮小をまねきます。

最初は誰しもOSSの利用や、コミュニティの参加(テイカー)からスタートします。そこでOSSコミュニティが主体となり、参加者から情報発信者や登壇者、コミュニティの運営側になる流れをつくることで、テイカーからギバーへの進化を促進し、OSS資産の拡大につながればと考えています。
これは個人の視点からみても、単なる参加者から、発信者や登壇者、運営への進化であり、結果自己資産の拡大にもつながり、ともにメリットを享受することになります。

OSSで長くギバーとして貢献されている皆さんから、引き続き新たなにギバーへ進化する皆さんへのご支援をよろしくお願いします。

以上が私のスピーチでした。

私以外の受賞者について

私以外の受賞者の皆さんは、仕事とコミュニティの両輪でOSSと社会に貢献されている素晴らしい方々でした。
スピーチに関しては後日何らかのアウトプットがあるかと思いますが、その活動内容が素晴らしく、一部ですがご紹介します。

富士通株式会社 大内さん

大内さんは OSSのライセンスで特に技術用語解説に関して、OLLの活動に非常に貢献されています。
大内さんは OSS のライセンスを中心とした法務・知財で仕事、OSSコミュニティで活躍されるプロで、特に OLL で公開されている「OSSライセンス簡単FAQ V6」のような素晴らしいアウトプット作成に尽力されています。
早速活用させていただいています。

このような地道な取り組みを積み重ねてOSSに貢献されている、大内さんを始めとした皆さんの活動には頭が下がります!

株式会社日立ソリューションズ  渡邊さん

渡邊さんは Open Chanin や SBOM などの OSSの管理に関して、OLLの活動に非常に貢献されています。
渡邊さんはこの分野で仕事、OSSコミュニティで活躍されるプロで、恥ずかしながらSBOMについは無知な私に貴重な学びの機会をいただきました。

仕事とOSSコミュニティ活動の両輪で活躍されるのは、ギバーとしての活動は無論、働き方も素晴らしいですよね!

最後に

OLL Awards でお会いした、OLL や OSSAJ の皆さんの活動には本当に頭が下がります。ですが、貢献度に比べて認知や周りからのリスペクトが少ないのではと感じています。
微力ではありますが、皆さんの活動や貢献について少しでもソトの皆さんにもお伝えできれば。無論、可能なOSSへの貢献も続けてゆきますよ。
こちらを読まれた皆さんも是非!

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