ひめくり☆トラベル:1/6

 裕美はカレンダーを眺めた。しばらく考え込んでから、「6」と書かれた窓を開ける。そこに書かれていた言葉は「know」だった。


 暗闇の中、裕美は途方に暮れていた。
「あいつ、なんて言ってたっけ?探す、見つける、思い出す?」
 探す、見つける・・・周囲は真っ暗闇で、何も見えない。思い出す・・・そもそも、何を?
「夢がどうとか言ってたっけ。夢、夢ねえ・・・・・・そういえば、将来の夢とか、そんなことを最後に考えたのって、いつだったかなあ」
 他にやることもないので、その場に座り込んで、考えてみる。
「子供の頃は、いろいろなりたいものがあったっけ。お姫様とか、アイドルとか、漫画家とか、ケーキ屋さん、とか」
 当時を思い出すと、我ながら微笑ましい夢に笑みが浮かぶ。子供らしい単純さで、その時その時に好きだったもの、憧れたものを、そのまま将来の夢と言っていた気がする。
「小学生?中学生くらいまでかな?そういうのは」
 その後は、どんな夢を見ていただろうか。


Do you know

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?