あ

【あ】アンケート 回収率が 上がらない

昨年の年末に唐突に始めようと思った「演劇制作あいうえお」

無難に「あ」から参ります。『アンケート』

【あ】
📌アンケート(あんけーと)
・・・当日劇場で渡されるか客席においてあるチラシ束のおおよそ1番上に入っている紙。制作は主宰から「アンケート回収してください」とかなりざっくりした命令を受けるがそのためのプロセスは戦いである。

●『回収するという結果・目的のためのプロセス』がすっ飛ばされている件

まず、チラシもそうなのだけど、「回答が書き込まれたアンケートが欲しい」となると白紙のアンケートを準備するところから始まる。何を今更と言われるのだが、アンケートみたいな紙切れであっても制作者としては主宰が何を求めているかヒアリングしてからじゃないと作れないし、そもそも作るのかというところからスタートだし、内容・印刷枚数を事前に決めなくてはいけないけど余裕のあるときに確認しても「まだ本番じゃないので後で」となる。おおよそ、超直前に準備することになる。ちなみにアンケートと当日パンフレットなんか事前に準備しておけばもっとコストが下がるものなんだけど。むしろパンフレットなんか下手に「第*回公演」とか入れずに汎用性高のアンケートにしておけばいいのだ・・・次回以降使いまわせる(印刷データも含めてね)

で、その刷り上がったアンケートをチラシ束に挟み込んだらアンケートは自動的に回収されると思ってる?

・・・そんなことはない。

●アンケートが回収されるまでには

主宰者の認識って絶対甘いと思うわけですよ。

アンケートを挟み込む→チラシ束を見る→アンケートを書いてくれる→回収

ぐらいにしか考えてないでしょう!!!実際は!!!

お客さんの認識

来場する
→入り口でチラシ束を配っている場合
 →受け取らない→終了
 →受け取る→カバンの中にしまう→終了
      →そのまま持ってる→着席して椅子の下に置く→終了
               →見る→筆記用具が→ある→書くかも
                        →ない→探す→書くかも
                           →終了
→チラシ束が客席においてある場合
 →座るときにどっかにやる→終了
 →座るときに手に取る→見る→筆記用具が→ある→書くかも
                    →ない→探す→書くかも
                          →終了

そもそもアンケートに行き着いてないエンドが多すぎなのでは・・・?あとはツイッターとかに書くからいらんとか、個人情報抜かれたくないとかいろいろあるよね・・・。

●その上で!制作者目線としてはここまでやっても回収率は劇的には上がらないけどやること!

その1:筆記用具をチラシ束につける。
はいこれ必須です。終演後に「筆記用具をロビーに置いてあるのでお声がけください」ってアナウンスしても取りに来る人はほぼいません!!!!!だってロビーじゃなくてそもそも客席で書くじゃん!!!!実際、ペグシルをつけた上で渡した方が圧倒的に回収率は上がるし、東京芸術劇場の人にも言われたのでマジです。そもそも普段から筆記用具ちゃんと持ち歩いている人って少ないよね・・・。持ち歩いていたとしても、こちらがお願いしてるんだからこっちが準備しろという話。
あとこの筆記用具もつけたら「筆記用具も回収してください!なんでこんなに減ってるんですか!」って、ギリギリの本数しか準備してなくて補填する羽目になることもあるんですが、いやそもそもアンケートについてる筆記用具は基本帰ってこないですよ。そもそもかえってくるかもわからないアンケートの紙をばらまいてるのにペンは回収しろってちょっと〜〜〜矛盾してますよ〜〜〜。

実際に買ったのはこの辺り🔻

その2:そもそも回答するだけの時間と場所はあるのか?

根本的なところ。終焉したら次の回が差し迫ってるから即客席も開けてロビーにためることもなく追い出すような状況だったら物理的に時間も場所も書くために割けないんだからその上で書いて回収しろって無理ゲーですよ。だったら「ネットでもお待ちしてます」みたいにフォローする、会場手渡し以外でもOKですよとひとこと書いておけばまだ掬えると思う。
大劇場とかだとロビーが広かったり、机があったりするのでそこで書いている姿をよく見かける。なおかつ、アンケート回収ボックスもちゃんとあるので入れればOKだし。

その3:客席から見たときの導線は適切か

客入れ導線と客出し導線って同じようで違うじゃないですか。その上で、スタッフをどこに配置して、どう誘導するかなんだけどその流れで「どこで回収したら一番スムーズなのか」を考える。意外と、場所がない。

その4:声かけアナウンスでリマインド

最終的には「アンケートを回収してます!」「こちらでもお預かりします!」と声を大にして終演後叫ぶしかない。箱があっても見つけられない人も多いし、持ったまま右往左往してて持って帰りエンドの人もいるし、だったらもうこっちからもらいに行くしかない。後説で言ってもらっただけでは効果ない。認識してもらえるまで叫ぶしかない。それでも難しいけど。

●ところでアンケートって慣例ではあるけどさ

実際何に使ってるの?とは聞きたい。やったことがあるのは、アンケートの選択肢を番号にして分析と、お礼状を送ったり、公演とは関係なく時候の挨拶を送るためのデータ収集。あと、今までの団体でも「うちはDM送らないから連絡先欄はいらない」ってところもあったけど、結局のところ「打ち上げの時に回して見て終了」って団体がほとんどのようだなあ。アンケート役者に見せない企画もあるしね。主宰者しかチェックしないとこ。でもそれだったら、twitterの公演感想エゴサしてまとめたのと何が違うの?という瞬間もある。もちろん、公開されていないものだからそこにしかかけないこともあるし、団体資料として次回以降の資料作成時に「お客様の声」としてあげられるけど、回収した先の活用法が見えない団体が多い気がするんだよね。

せっかく書いてくれてるダイレクトな声なんだから、DM以外にもうまく活用できたらいいのになあ・・・。

🔻関連note


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