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新型コロナ、ウクライナで起きていること、人生100年時代は本当に来るのか?

2年前、息子の高校、娘の中学とダブル卒業式、息子の大学、娘の高校とダブル入学式という節目の年。親として、嬉しい行事を心待ちにし、前の年からのダイエット、お祝いの式典に着る洋服、バッグ、コサージュ、靴を新調し、準備万端整え、指折り数えて待っていたあの日、突然の全国一斉休校の通達。子どもたちはお友達と満足なお別れを言うこともなく、保護者は節目に立ち会うことなく、いつのまにか、それぞれ高校生、大学生になりました。オンライン授業に、黙食、行事は9割中止…そんな子供たちも、まもなく息子は就職を考え始める大学3年、娘は大学進学を考える高校3年になります。

何度となく押し寄せる新型コロナの感染の波。感染するかも、感染させてしまうかもという不安と恐怖。この2年、わずか1時間のところに住んでいる親と会ったのは、10回にも満たないくらいの回数。80歳を超える高齢の両親を感染させてはいけないという思いと、生きている間にあと何回会えるだろうか、親ともっと話したい、一緒にいたいという思いがないまぜになったり。
感染者が特に多い地域に住む私にとっては、ちょっと近所までの買い物にも神経をとがらせる日々がもう2年も続いています。

そんなコロナ禍も、ようやくまん延防止措置が終了する見込みとなり、さあこれからという思いもありつつ、ロシアのウクライナ侵攻に、また、新たな不安と恐怖を感じはじめています。

現代において起こっていることとは思えない光景が、日々、映像として流れていて、涙を流さない日はありません。
当たり前だった日常が一瞬のうちに奪われてしまう理不尽さ。恐怖に耐えるしかなく、逃げるしかなく、明日どうなるかもわからない…そんなことが、今、この瞬間に地球上で起こっていることに、なんともいえない憤りを感じます。
小さいものも含めれば、いつも地球上のどこかで同じようなことが起こっているのだと思いますが、今回は本当に第三次世界大戦、人類滅亡のシナリオもあり得る状況というところに、多くの人が不安と恐怖を感じているのではないでしょうか。

コロナと武力侵攻。この2つはどちらも私たち人間を恐怖と不安に陥れ、命の危機にさらすことに変わりはありませんが、決定的に違うのは、ウィルスとの闘いは人間がどんなにがんばっても勝てない可能性があること、コントロール不可能なこともありうる。でも今回起こっているウクライナへの侵攻は、人間が辞めようと思えば辞めることができることができる、人間がコントロールできることなのです。

経済制裁で、ロシアの方たちも不便な思いをしているのはもちろん、ロシアの輸出規制などで、ヨーロッパの燃料高は、日本よりも深刻な影響が出始めていますが、インタビューに答える方の多くが、「ウクライナの人の苦しみを考えたら、大したことない。今、考えるべきはウクライナの人のことであり、燃料価格はそのあと」というように、相手を思いやる気持ちを感じる発言をしていることに、なんだか心が温かくなりました。

対立と分断の時代。
一人ひとりがちょっとだけ、相手のことを思い、優しさを向けることができたら、対立や分断ではなく、調和の時代となり、もっと生きやすい世の中になるのではないでしょうか。

ではどうやったら相手のことを思い、優しさを向けることができるのか。
先日、受講した、Google社で誕生した「Serch inside yourself」というEI(心の知性トレーニング)という講座で聞いた話では、人間は自分と相手の同じところがあればあるほど、相手へ優しさを向けることができるそうです。

ウクライナの映像を見て、私が一番心えぐられ、苦しくなるのは、子どもを亡くした母親が泣いている姿を見た時。映像越しであっても、その人の苦しみ、悲しみに寄り添いたい、そんな気持ちになります。それは母親という共通項があるからだと思います。そして、そんな共感の気持ちを持つと、今、自分にできることは何かを考え始めます。映像越しのその方へ直接できることはないかもしれませんが、ヨーロッパのインタビューを受けていた方たちのように、ちょっとした自分の不便に不満を言うのではなく、ちょっとだけ不具合があっても我慢する、心の中で応援する、平和を願う、平和について人と語りあう…こんな些細なことの積み重ねが、きっと世の中を動かしていくのだと思います。

第三次世界大戦が起きたら、人生100年時代はやってきません。
100年時代どころか、人類が滅亡してしまう。
人類滅亡の危機の入り口に立っている今、
中に入るか入らないかを決めるのは、「人間」です。

今回の危機は人間がコントロールできないウィルスとの闘いや自然災害ではなく、人と人との戦いであり、コントロールが可能なのです。

人生100年時代が迎えられるかどうかは、私たち人間次第ということ。
そして、それは一部の政治家の動きによるところが大きいかもしれません。
でも、一人ひとりの力が積み重なれば、未来は変わっていくと私は信じています。

一人ひとりが、ちょっとだけでいいから、相手のことを思い、優しさを送ること。たくさんの人がそれをすれば、必ず未来は変わっていきます。
地球上のすべての人が幸せな人生100年時代(長寿という意味)を迎えられるように、今、できることを始めていきたいと思います。




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