子供にとって、YouTubeやゲームとは
「小学生の高学年になり、ゲームを持っていない」
「YouTubeを見ない」
もちろんスマホも持っていない。
そういう家は、身の回りでは我が家くらいしか思い当たらない。
たくさんの子がYouTubeに夢中になり、時間を忘れてスクリーンに夢中になっている。
きちんと時間を決めている家庭もあれば、ご飯の時間も寝る時間も忘れて動画にのめり込んでいる子もいる。
一度その沼にハマってしまうと、抜け出すことは簡単ではないのでしょう。
子供の意識をスクリーンやゲームから離すために苦労する保護者は多い。
息子の三年生の時の個別面談で、先生からの質問があった。
「お子さんは一日のうちで、ゲームをする時間は何時間ほどですか?」
え?!その質問が定番になるほど、皆ゲームしてるの?!
と驚いた記憶があります。
以前学校視察へ行ったヒロック初等部さんでも、YouTubeに夢中になっている子の多さに問題意識を持っていました。
「YouTubeって、子供達は本当に楽しいと思って見てるわけじゃないと思うんだよね。楽しいと脳が思ってるだけだと思う。」
そのようにおっしゃっていたヒロック初等部さん、世田谷校では金曜日の午前中は「自由」という時間にしているそう。
今の子供達は、ほんの少し時間があると、スクリーンに向かってしまう。
「暇な時間」を経験した事がない。
この暇な時間(余白)の大切さは私もよくわかっているつもりです。
今は、あえて「自由」という時間を作らないと、そのような余白を経験することすらできないのか・・と子供達とスクリーンのあまりの距離の近さに危機感を覚えました。
スマホやSNSに夢中になってしまうことは、脳科学的にも証明されています。
新しい情報や知識を得られると脳内でドーパミン(ご褒美のようなもの)が分泌される。それを、傍にあるスマホでいつでも満たす事ができる。SNSもしかり。
スマホやタブレット、SNSだけでなく、ゲームの開発には必ず脳科学者が関わっています。
要は、メリーゴーランドに乗せられて、グルグル回って降りられなくなっている。
そして、自分は楽しいと思って乗り続けている状況に近いのかなと思います。
では、スマホやタブレット、ゲームがない我が家には何があるのでしょうか?
(ホームスクーリング用にパソコンはあります)
たくさんの図鑑、本達
楽器
黒板
すごろく・福笑い・かるたなど、昔ながらの遊び道具
カードゲーム
地球儀
モンコレやアニア
ぬいぐるみ
アレクサ
こんなところでしょうか?
ゲームのない我が家ですが、不思議とお友達の間では、遊ぶ際、我が家は人気ナンバー1の家です。
なぜか、みんなうちへ来たがるのです。
「みんなゲームやYouTube大好きなのに、なんでそんなにうちに来たいの?それ系何もないけど?笑」
と聞いたことがある。
そうすると、
「◯◯(息子)んち、色んなものがあって面白い!」
そう言って、たくさんの子が集まります。
実際に何をして遊んでいるのかというと、
人気ナンバー1は、
なんと、「すごろく、かるた、福笑い」
なんです!!
一周回って古典的な遊びが1番面白いのね、とちょっと嬉しくなったりします。
(というか、見ていてホッとします)
人気ナンバー2は、
「アレクサ」!!!
みんなそれぞれ色々アレクサに命令しまくり、ケンカになりながら次々と好きな音楽をかけて、歌ったり踊ったりしています。
みんなが帰った後は、アレクサを労います。
3日分くらいの働きはしているはずなので。笑
人気ナンバー3
「黒板」
ここまで来ても、あまりモンコレすら出てこないんですよね。笑
みんな、黒板で先生ごっこをしています。
「今日のめあては〜!」
と、みんなで大盛り上がり。
そんな姿を見ていると、デジタル機器は弊害でしかないように思えてしまいます。
何でも付き合い方次第ですが、脳のことを熟知している人が開発したものに対し、「適度な距離」を置くことや、「ほどほどに付き合う」ことは、よほどの強い気持ちがないと難しいのだと思います。
ゲームやYouTubeがなくても、こんなに楽しそうなのに・・・
低年齢のうちに一度与えてしまうと最後だと思います。
産前教室などで、お産に関することだけでなく、「デジタル機器がその子に与える影響」についても取り上げてほしいものです。
その脅威を親御さんは知った上で、子供達に与えるべきかと思います。
私は長男には、ゲームやYouTubeが脳に与える影響について、脳科学の視点から説明しました。
それを理解した上で、「ゲームを買うのか?」を息子自身に決めてもらいました。
息子の選択は、
「持たない」
でした。
しかし、5年生も近くなると、さすがにゲームなしで周りの会話についていく事が困難な時があるようで、今年の誕生日にゲームを買うか、本人は悩んでいます。
ただ、YouTubeに対しては、毅然とした態度を取り続けています。
彼は、パソコンでいつでもアクセスできる状況ですが、自らアクセスすることは皆無です。
保護者の方も、「欲しがるから与える」ではなく、デジタルが子供に及ぼす影響について熟慮した上で、方針を決めた方が後悔はないのかな?と思います。
また、
「子供がどんな時に目を輝かせるのか」
その瞬間を見逃さなければ、デジタル機器なんかなくても、その子にとって家は面白く、素敵な空間となるでしょう。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考文献
スマホ脳
ストレス脳 アンデシュ・ハンセン著
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?