綺麗な音・良い音・透明な音
instaのストーリーズにupしましたが、
先日、サントリーホールでウィーンフィルの演奏を鑑賞してきました。
サントリーホールなんて超久しぶり。
縁遠すぎて場違い500%でしたが、最初から最後まで(休憩入れて2hほど)まるで地蔵のように固まって多動な挙動をするわけでもなく音楽を楽しむことができました。
・・・いや、正確にいうと、”音楽が凄すぎて動くのに使うエネルギーももったいないほど音を喰むのに一生懸命、いや、全身で音を吸収するのに必死だった”というほうが正しいかもしれません。
いうまでもなくウィーンフィルは世界最高の楽団の一つ。
音楽には疎い(特にクラシックには)私でも知っている超名門が、
これまた私でも知っているベートーベンやらブラームスやらを演奏しているのだから、全身で聞く!となるのも無理はありません。
英語に、am all ears!なんていう表現がありますが、まさにあれ。
全身を耳と化して彼らの全てを吸収したるぞ!みたいな感じで視聴しておりました。
話はちょっとずれますが、私は18からイタリア育ち。
そのため、10eとか20eとかでフジ子・ヘミングを聴きにいったり他のマエストロの指揮のconcertoを鑑賞したり、ロンドンでもすべてのミュージカル(当時の)を制覇したりして、観劇・鑑賞はそれなりに慣れていると思っていました。
ただ、そんな私も、今回、超久しぶりにホールで鑑賞していて、気づいたことがあります。
それは、同じ”鑑賞”でも映画のそれとコンチェルトのそれのバイブスの違いです。
映画も総合芸術とされて、劇場で見ることを鑑賞と言います。
音楽もまた、コンサートホールなどで鑑賞するものなのですが、
後者のほうは なぜか意識がゾーンに飛ぶのです。
映画の方は全くならないのに。
映画を見てて”ゾーンに行ったわー”なんていう人、
いらっしゃるのでしょうか?
実はみんな言わないだけで
ゾーンに飛ばないのは私だけでしょうか?
はて?
それはなぜかしらと思ったので、
その理屈・仕組みをちょっと考えてみました!
↑
ここまで1幕で気づいて、
2幕はその違いについて意識しながら聞いていました。
マエストロが壇上に上がり、
重厚に始まるブラ1。
指揮者の動きに集中し、
意識をオーケストラ全体に広げてみたり、
特定の奏者にフォーカスしてみたり・・・。
そして、開始五分もしないうちに意識はzoneの海へ。
zoneの海の中を揺蕩う中で見えてきたのは、
あぁ、鍵は連続性と特定のビート感にあるな、ということ。
海の中で気持ちよく過ごす中で、
”ゾーンに導かれる謎”、
その答えに一気に肉薄した感じがしました。
また、映画でzoneにいかないのは、
映画は2hなどの長尺ですが、
それぞれのシーンは繋ぎ合わせたものであることに起因する気がします。
映画の場合などは、演者の都合とか諸々で、
最初のシーンは撮影の最後の方で撮っていたりもしますよね。
そのため、映画の中にはバイブスの連続性が感じられることがないのです。(だから悪いとかよくないと言っているわけではありません)
だからzone状態に行くことがあまりないのかな、と。
でも、音楽の場合、生の場合は連続性があること。
また奏者自体がzoneに入っているなどした場合、
それが”伝播”してくるので、
環境全体にzoneバイブスがグワワっと広がる・・・となるのだな、と。
ということは、いわば、オーケストラ+ホールはzoneバイブス発生装置。
それや脳波が非常に気持ちいい状態になっていくわけです。
脳が蕩け、意識が高まる場所。
それがオケが入ったサントリーホール。
いやぁ素晴らしい体験をさせてもらいました。
加えていうなら、オケメンバーが会場に入ってくる時のあの緊張感やマエストロがタクトを振り始める前のあの緊迫した雰囲気も最高です。
ちなみにサントリーホールで聞いた音は、
かつて聞いたどんな音よりも”クリア”でした。
それはホールの仕様ももちろんあると思いますが、
楽団員の方たちのvibesがとても透明であったからだと思います。
それを踏まえると、最高の奏者とは、
- 私は音楽のことはよくわかりませんが-
楽器を上手く扱える人、演奏が上手な人のことを指すのではなくて、
”いい音”を出せる人のことをいうのだなぁ・・・と思った11月某日でした。
そして、改めて”いい音”を摂取することの大切さ、
音が心身に与える影響を感じたりもしました。
皆さんはどうですか。
綺麗な音を聴いていますか?
良い音を頂いていますか?
*私はこれからは音について、
もっと大切にしたいなと思えるようになりました!
ありがとうございます。 各修業・取材等の費用の充当に 使わせていただきます!