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韓国のゲストハウスの前で途方に暮れたパキスタン人とチムチルバンに行くまでの話

友達ら3人で韓国に来た。泊まるゲストハウスに向かう途中で、確実にチェックインに間に合わないので、連絡を取った。夜の23時過ぎ。
チェックインが遅くなる旨をメールで伝えるも返信なく、不安なままたどり着くと、ちょうどそこに外国人(アメリカ人っぽい黒人の男性?)がオートロックの鍵を開けているところだったので、どさくさにまぎれすり入った。
黒人はOh,big problem.I call her.といいスマホに何かを打ちつけていた。入ると電気は消されていて、Do you have light?と言ってもたぶん夜分だからかつけてもらえず。中には男性の黒人2人、オートロックの鍵は閉まり、暗い。
めちゃくちゃどさくさにまぎれたことを後悔した瞬間だった。
結果的にその男性たちは泊まってるお客さんで、ちゃんとオーナーさん(激こわおばさん)を呼んでくれ、部屋に戻っていった。
見かけで判断してはいけないな、と戒めるもすぐさまおばさんのチッという舌打ちとため息、顔の怖さに圧倒された。
おばさんはなんとメールの返信をしてくれていたらしいが、確認できず。ドアの入り方やWi-Fiのパスワードもメールに記載されていた。
激おこの頂点に達しているとき、外からまたお客さんが来る。
何回もドアのパスワードを間違え、アラームが鳴り響き鬼のような形相のおばさんが出てくる。
チェックアウトの時間過ぎてるからキャンセルした。他行きな。
扉の前にいた3人の外国人は途方に暮れ、ドアの前で立っている。
出かけ際にすれ違い、困っているかんじがしたので、話しかけた。
泊まるのはその中の1人のパキスタン人の女性だけだった。他の2人はドイツ人で、通りすがりの人だった。
女性1人で心配してくれてそばにいてくれていたのだ。
さすがに、予約してるし多めに見てくれないかと交渉しに行った。詳しくはおばさんは海外からの電話に出ないので、隣の居酒屋のお姉さんに電話を借りて拙い韓国語で抗議した。途中でお姉さんが補助してくれたが。
すると鬼おばさんが外まで出てきて、お前らこち来いとわたしと友人らを中に入れ、
あの客はもうキャンセルした。そのことは話すな。だからあなた達はもう中に入って寝て。
と言った。
でも外に出かけたいので無理矢理外に出て、彼女に正直に話した。
そして、彼女は落胆。7日も泊まるはずが全部キャンセルされ料金もほぼ返ってこないのだ。
とりあえず今日泊まるホテルを、ということで私らや通りすがりのドイツ人、居酒屋のお姉さんお兄さんなどで探す。
とりあえずお世話になった居酒屋に入り、ご飯を皆んなで食べながら探そうというふうになり、カオスな状況の中インターナショナルなメンバーで少しその場を楽しんだ。
それでも彼女の雲行きは怪しくなり、席を外して誰かと話し始めた。
彼女のそばまで行くと、もうとにかく寝たい高くてもいいから近くで見つけたい。
というので、再び居酒屋のお姉さん様様に近くで寝れる場所ありますか?と訊くと、チムチルバンと言い、徒歩10分ちょいの所に発見。
パキスタン人の彼女に教えると一緒にそこまで行った。深夜2時半。お姉さん様様である。感謝。
たまたま通った通りがホームレスいっぱいの道で大阪の西成がよぎった。声を出すと出てきそうな雰囲気だったので息を潜めて歩いた。
そこは24時間空いてるサウナ風呂シャワー完備の雑魚寝するネカフェ的な所だった。
従業員のおばさんは皆韓国語オンリー+キレ気味(韓国のおばさまは強め)なので一緒についてってよかった。韓国語分からないとたぶん辛い。
彼女は利用するので支払い、私は彼女が大丈夫そうなら帰るので払わず中へ。そこら辺のこともあまり細かく言ってこないとこは韓国おばさんのゆるさというかやさしさ?だろうか。
サウナ施設の中も外国人からするとルールがわからなすぎて、
分からないので一緒について教えてください。
って言っても見れば分かるでしょ!床に文字書いてるじゃない!
とお強め。
そして、雑魚寝部屋の衝撃といったら。
男女問わず広い部屋で雑魚寝している。それぞれ好きなように転がり、があがあといびきの人もいる。
せめて女性だけの部屋がないかと、探し回り、向こうからやってきた学生らしき女の子に尋ねる。
女の子は優しい子で私も初めてだけど、と言いながら一緒に探してくれた。
そのおかげで女性オンリーの部屋を見つけたが、温度が高め。
パキスタン人の彼女は軽いカルチャーショックを受けていて、あなたもここで今日寝てくれない?と言った。
ここのお金も払ってないし、自分のホテルにお金を払ったから今日は戻るよ。と伝え連絡先を交換した。
でも少し落ち着いたみたいでよかった。
7日分の金額が無駄になったことと、明日からのホテルをどうするかで不安だらけになっていたけど、とりあえずチムチルバンなら12時間経ったらまた払えばまた12時間居れるということ、しかも1500円で。
これで落ち着いたっぽい。また明日一緒に行動するかもしれない。自分は寝れなくなり、書いてる始末だけど、全く知らん激ヤバゲストハウスから全く知らんパキスタン人と全く知らんチムチルバンに行くっていう経験ができた。そしてなにより少し仲良くなれたことが嬉しかった。
あとは、危機的状況に迫ると合ってるかは別として、人間必然的に外国語が話せると思う。

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