5月の全短歌④歌声とシアター
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カラコンをしているからと嘘をつく赤い目からは小川の流れ
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雨上がり虹を忘れた神様の代わりに飛んだ忘れ物たち
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夢中という言葉を辞書で引いたならおまえの顔が載っている朝
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窓の外シーラカンスが泳いでるどれほど深い愛なのかしら
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死ぬことが100%決まってる可愛くたって足りなくたって
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ゆっくりと離れてしまった思い出を再上映する瞼のシアター
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雨粒のどれか一つが君として必ず会える気がするほど愛
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繰り返す波のリズムで唱えてるエンヤのように吾子が揺れてる
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さっきからVAR多すぎてアディショナルタイム長そうな恋
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ほんとうに届けたいのは怒りじゃなく歌声分け合う温かな春
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