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【連作短歌】憧れ

連作で作ってみた超個人的な憧れの5+1首を。


チャンスしかやる気の出ない新庄のようになりたい少年の夏 

野球少年だったんですけど、自分のことを天才だと思ってました。小学生までは。現在日本ハムファイターズの監督の新庄剛志に憧れてましたね。あんなふうに奇想天外なプレーをしてやろうって思いながら。今も憧れていますが、今では、ああはなれないし、自分とは違うタイプだと思っています。でも、やっぱり惹かれてしまう。違うからこそ、惹かれるという感じですね。

スピッツの5人目たぶんクジヒロコなので次の募集を待っている

スピッツが好きなんですが、これもまた憧れですね。マサムネさんの声は、自然の一部みたいに聴こえます。川のせせらぎとか、風の音とか、ひだまりが転がるときとか、そんな感じがします。あんな歌声があったら、「ぞうさん」ですら、たぶん泣けます。

スピッツファンなら、キーボードのクジヒロコさんは、もはや5人目のスピッツだと言っても過言ではないとわかると思うんですけど、ぼくは勝手に6人目になりたいと思います。短歌担当です!

などと、妄想するほどの憧れです。

ハンバートハンバートにはなれずとも妻と子どもと歌っている今

ハンバートハンバートは、佐野遊穂さんと佐藤良成さんの、夫婦デュオ。ぼくは妻と(最近は子どもも)、ギターを弾いたり歌ったりすることがあるのですが、このハンバートハンバートような感じでやりたいと思ってるんですよね。ですがやはりプロのようにはうまくいきません。それでも、自分たちなりにやっていて、それを楽しめてるなあと感じるこの頃です。

もし俺に真心もっとあったなら隣にYUKIがいたか、いないか

ジュディマリのころのYUKIはなんとも思ってなかったんですが、ソロになってからのYUKIが好きすぎるんです。見かけるたび、ため息が出てしまうほどの。そして苦しくなってしまうほどの。辛いときは目に入らないようにすらします。恋だろ、それ。

YUKIの夫、真心ブラザーズYO-KINGが俺だったら、いつもYUKIがそばにいるのかー、と中二病的なことも考えてしまいます。たぶんぼくには真心が足りなかったんでしょう。

などと妄想してます。
すみません。

教科書の子規と啄木見る子らに前世ですって言ってもいいかい

正岡子規って俳句の人かと思ってたんですけど、歌人でもあったんですね。しかも当時の前衛的な短歌を詠んだ人だそうで。ベースボールを「野球」と訳したり、野球用語も作ってますね。正岡子規といえば横向いてるでおなじみですが、ぼくが横向いたら、あんな感じです。それから、ぼくは石川啄木と同じ誕生日です。働けど働けど豊かにならないところも同じです。ということで、どちらかの生まれ変わりと言っても過言ではありません(過言だよっ!)。

なれるものなれないものが世の中にあふれてるのを見に来たぼくら

ということでですね、憧れっていろいろありますし、それになれたり近づけたりすることもあります。そして、まあ、ほとんどなれないということです。それを見に来て、どう感じるか、どうやっていこうか、っていうことが人生を豊かにするのかもしれません。

なにかになれる、なれない。

それがイコールしあわせかどうかではないってことを、学んできた気がします。


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