見出し画像

#162 効率化を求める社会だからこそ、読書という死ぬほど遠回りなことをする。

昔は読めていた本が今は読めない。
そんなことを思っていた自分にとってドンピシャなタイトルだった。

本を読めなくなる理由は「ノイズが多いから」だ。
検索すればなんでもかんでも一発で手に入るのになんで遠回りしてまで本を読まなければならいのだ。

もっと成果を上げろ、もっと成績を上げろと呼びかけられる中で、
読書は効率が悪すぎる。
そんな風に思ってしまう。

ああ、まさに自分がそうだ。

本を読んでも仕事に役に立たない

21世紀という時代は本を読みづらくしたと本書では言っている。
自己責任の社会に突入したからだ。

会社や政府からの干渉が少なくなった代わりに、失敗しても貧乏しても自分のせいだよね。
こんな感じの社会に自分たちは生きている。

運動も、余暇の時間も、人間関係も全て仕事で成果を上げる延長線にある。
無意識に自分自身が、自分自身を追い詰めていく。

検索すればいつでも一瞬で情報が得られるのに、本を読むという遠回りをすることは難しい。

本とはノイズを許容する行為だ

本を読んでも目の前の仕事にはなんのメリットもない。
本当は関係のないノイズがたくさんあるからだ。

ではなぜわざわざ本を読むのか。
それは自分が見えている世界以外の何かに気づくためだ。

道に迷ったけど、思いがけずに綺麗な景色を見れたり、
散歩途中に美味しそうなレストランを見つけたり、
TSUTAYAにCDを借りに行ったら、別のCDにであったり

そんなふうに思いがけない瞬間に本を読むと出会える。

ノイズを受け入れる勇気を。
無駄を取り込む余裕を。
時には遠回りして、一直線に進まなくたって良いのだ。

ノイズを取り込んでいくこと

すぐに成果が出なくたって、大事なことはたくさんある。

遠回りした先で出会った景色を無駄ではなく綺麗だと思えると、
毎日が楽しくなる。

成果を追い求めてしまう社会だからこそ、
あえてノイズを取り込み、無駄を許容していこう。

そうすれば心がふっと楽になるはず。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?