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ホンダのF1活動終了に関する雑文(随時更新)

10/2、ホンダのF1活動の終了(conclude)が発表されました。

https://www.honda.co.jp/news/2020/c201002a.html

2002年以来、F1ファン、またホンダファンとしてその姿を追いかけてきた者としては非常に残念です。
本来であるならば、文章として一つの主張を行うべきなんですが、どうにもまとめられませんので現在の自分の中の思いを雑文としてまとめたいと思います。(随時更新の予定です)

【資金関連】
・年間活動費は2019年の予定額で170億円と推察(ソース別途。イタリアメディアの情報でした)
・2020年通期の営業利益は2000億円程度の水準
・八郷社長は「短期の利益改善のための活動終了ではない」ことを明言
[雑感]利益が減ったことで将来技術への投資が限定されることを危惧した?
しかし、CO2の削減については2013年の参戦決定時にも2020年ビジョンとして書かれている。2050年のカーボンニュートラル実現に向けてのロードマップが明確になっているならば、このタイミングでの活動終了に納得感も出るかもしれないが。。。(公開できる内容ではないんでしょう)

【参戦とその終了の目的】
・F1参戦の目的は「先進のエネルギーマネジメント技術を常に追求してきたHondaにとって、将来技術の開発や技術者の育成などにおいて大きな意義があると捉え、参戦を決意」(https://www.honda.co.jp/news/2013/c130516.html)
・F1参戦終了の理由は「カーボンフリー技術の中心となる燃料電池車(FCV)・バッテリーEV(BEV)など、将来のパワーユニットやエネルギー領域での研究開発に経営資源を重点的に投入していく必要があり、(中略)F1で培ったエネルギーマネジメント技術や燃料技術、そして 研究開発の人材も同様に パワーユニット・エネルギー領域に投入し、将来のカーボンニュートラル実現に集中し取り組んでいくために、今回、F1への参戦を終了するという判断」(前述のプレスリリース)
[雑感]目的という観点からは外れるかもしれないが「技術開発や技術者の育成に意義」という言葉があると、広報としては「スポーツ!スポーツ!」として出しづらいのかなー、と(今更)思いました。まぁ出してましたけどね。
参戦と終了については「技術と技術者を育成したので、カーボンニュートラルへシフト」といったところでしょうか

【パフォーマンス観点】
・唯一の非メーカー系トップコンストラクターのレッドブルと2019年より契約。姉妹チームのアルファタウリとも2018年より契約。
・ホンダのPUも性能、信頼性が向上し、複数回優勝を達成
・レッドブルのパフォーマンス(シャシー性能や運営)に関しては、現時点でもナンバー2の地位であることは明白。
・提携先チームが客観的に見て優勝可能なマシンポテンシャルを持っているのは第2期のウィリアムズ、マクラーレンについで3度目
[雑感]一定の成果という言葉は「年間チャンピオン取ってから言え」ですね。
モータースポーツ参戦の意義を「勝つため」にしてしまうと、勝てないときの広報が成り立たないと考えているので「技術研鑽」という言葉が用いられますが、勝利することが可能な状態というのはモータースポーツの広報としては理想的だと思います。本当にもったいない。

【ブランド観点】
・そもそも、F1は「飽くなき挑戦」
・そのF1の参戦終了は「挑戦をやめる」ことに近い。ブランドイメージへの影響は大きい
・技術研鑽や技術者育成を参戦目的(前述)としているが、活動マネジメントは「ブランド・コミュニケーション本部」
・ブランド観点で言えば「参戦(=挑戦)をし続けることが価値」
・経営陣が年間170億の支出をブランド価値向上の費用として認識することができなかった。
[雑感]これは参戦の目的から「ファンのみなさまとブランドを共感できるモータースポーツ活動」みたいなことを言っておかないと、こうなるってことのような気もしないでもないですね。
広報の方々はF1を失うことでブランド維持/向上が絶対に苦しくなると思うんですが、参戦費用とか数字を出されると短期的な効果を見込みづらいブランド活動はどうしても「劣勢」になってしまうんでしょうか。。。

いったんここまでです

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