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③豊かな住まいの間取りのヒント(PART3)  光と開口 その2

 家づくりのポイントがたくさんあるなかで、間取りのヒントとしてポイントをご紹介していきます。今回はそのPART3。
住宅設計において非常に重要な光とそれを取り込む開口をPART2でお伝えしました。今回はより快適に豊かに暮らすポイントについてお伝えします。

①居室以外の窓計画

 窓計画はリビング、ダイニングや洋室などの居室といわれるお部屋の計画はもちろん、それ以外の洗面所などの水回りや玄関などの計画にも気を配りたいものです。
例えば洗面所にも自然の光をとりいれ、朝に顔を洗うときなどにその日の天気がわかるなど、ちょっとした配慮で生活に豊かさが生まれます。

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 天井際の高窓(ハイサイドライトとも言う)の計画をすれば、洗面台や洗濯機などの場所と干渉せず、壁面を有効に活用しながらあかりとりが計画できます。開閉できなくても天井際の窓は、お部屋全体を天井面から柔らかくあかるくしてくれます。昼間は照明要らずですね。

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 上記は玄関収納上のあかりとりの実例です。
洗面所やトイレなどと同様に天井際の窓は壁面の有効活用(窓下が玄関収納)ができます。また、天井際の高窓は防犯上も有効であり、別の機会に防犯に関するポイントと上記写真の玄関収納のような大工で作成する造作家具のポイントもご紹介いたしと思います。

②庇は必須アイテム+バルコニーの奥行きに関して

庇はノーベル賞もののアイテム

 庇とは、窓の上に取り付いた日除けや雨除けの屋根のことです。
夏の陽射しを遮り、冬の暖かい陽射しを招き入れる、そんな便利なアイテムであり、四季のある温暖湿潤な日本の気候風土に適したアイテムです。個人的には帽子の鍔(つば)や人の眼の上のまつげのような役割と思ってます。

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 庇の長さは夏の陽射しを遮り、冬の陽射しを招き入れる役割上、90cmから120cm程度の長さは必要と考えます。モダンな外観や建築の意匠上、庇が無い計画もありますが南側の大きな開口はできるだけ庇を取るようにしたいものです。

 高気密、高断熱住宅であっても窓を開けて外とのつながりや風を通したいと考えます。1年の内、半年はできるだけエアコンのなどの設備に頼らず、また雨天でも換気をできるだけ行う、おまけに窓が濡れずに外壁の耐久性にも良い。ある著名な建築家は「庇を最初に考えた方はノーベル賞もの」と言っていたことを思い出しました。

バルコニー(ベランダ)の奥行きによる用途の違い。

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 バルコニー(ベランダともいう)の奥行きに関してポイントをお伝えします。上記スケッチように一般的な奥行き(約90cmから120cm程度)では、物干しやエアコン室外機置き場などに計画されます。

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 バルコニーの奥行きが約1.5m前後以上でその意味や使い方が変わってきます。その場所に行為がうまれる、つまり屋外空間を楽しむ空間がうまれます。

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 床面としての奥行きに加えて、屋根面の庇を伸ばすことでより半屋外空間として活用できます。屋外リビングなどBBQや外の食事、夏の夕涼みのビールなど、お家時間をより楽しくより豊かな時間を創り出せます。

住宅の豊かさは半屋外空間にある。

③落葉樹のススメ

 窓付近のポイントの続きで、樹木に関して簡単にお伝えします。樹木には大きく「常緑樹」と「落葉樹」があり、前者の樹木は1年中葉を付けており、後者は冬には落ち葉となり枝のみとなります。

 住宅のアプローチ、庭先にはぜひ植栽計画をおすすめいたします。ここではリビング前の植栽計画において落葉樹の効果についてのみお伝えします。

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 簡単に庭先への植栽計画、日照のコントロールについて落葉樹をご紹介いたしました。常緑樹と落葉樹、また樹種を選定した造園計画は住宅設計の計画とは切り離せないと考えます。植栽計画においては別途お伝えしたいと思います。

↓「豊かな住まいの間取りのヒント(PART1)」回遊性などお伝えしてます。こちらも参照していただけると嬉しいです↓


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