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「ナンバーナイン」で1000万部を超える大ヒット漫画が生まれるためにどうすればいいのか。

こんにちは!ナンバーナインの執行役員の工藤です。


私は、普段はデジタル配信サービス「ナンバーナイン」(以下、「ナンバーナイン」)という漫画家さん、イラストレーターさん向けのサービスの運営責任者をしております。


今回は、「ナンバーナイン」というサービスが漫画業界でなにを目指しているのか?というテーマで書いてみます。

「ナンバーナイン」は、オンライン上から漫画、イラスト集を登録するだけで、Kindle、コミックシーモア、LINEマンガなどを含む最大145の電子書籍ストアに一括で販売できる配信プラットフォームです。

▼サービスの詳細はこちらのnoteにまとめております。

一言でいうと、個人で作った作品を日本中の電子書籍ストアで販売できるサービスです。

ただ、これは入り口だけの話であって、私たちが目指しているものは「個人が漫画を描き続けられ、そしてヒット作を生み出せる環境」です。

なぜこの考えに至ったのか、その経緯を話したいなと思います。

「おもしろい漫画」の話題はあるけど「おもしろい個人の漫画」の話題は少ない

私は昔から漫画が大好きで、ほんとに漫画ばっかり読んでました。子供の頃は同人誌という文化も知らず、出版社から発行されている漫画が私にとっての「漫画」のすべてでした。

そういう人も多いんじゃないでしょうか?

そんな私でしたが、大学に行くために上京し、ナンバーナインに入社し、同人誌やpixivに上がっている個人で作られた漫画の存在を知りました。

青天の霹靂でした。

そこには、これ個人で作ってるの?どういうこと?!となるような、クオリティの漫画がたくさんあり、ただただすごい才能をもった漫画家さんが大勢いたのです。

ですが、周りの友達も同人誌や個人の漫画の存在を殆ど知らず、面白い漫画を語り合うという最高の楽しさを味わえず寂しい思いをしたのを覚えています。

こんなに面白い同人誌や個人の漫画をもっと広げたい。

「ナンバーナイン」を始めた2018年7月は漫画家さんの過去の商業作品で電子書籍化されなかったものや絶版になってしまったものを電子書籍化するのがメインでしたが、私が同人の世界に出会ってからは、個人で制作したオリジナル同人誌や連載漫画の電子書籍化を積極的に推進するようになっていきました。

エンタメ業界におけるインディーズ作品の大躍進

そこから1~2年が経ち、音楽業界ではインディペンデントアーティストの曲がTikTok上から大ヒットするという流れが生まれ、ゲーム業界では「Among Us」が大ヒットし、インディーズゲームというジャンルがかなり認知されるようになりました。

漫画でいうと、個人的な感覚では1000万部を超えるような作品が同人作家から生まれたくらいすごいインパクトがあります。

この頃すでに、「ナンバーナイン」は同人誌や個人の漫画の電子書籍配信に力を入れており、作品数も増えていました。その中には大手出版社の漫画作品が居並ぶKindleランキングで1位を取った作品もありました。

ですが、他の業界のインディーズの大ヒットほどの数字は「ナンバーナイン」で出せておらず、力不足を感じていました。

なぜだろう?
こんなに面白い漫画がたくさんあるのに…

ここから、他のエンタメ業界と漫画業界では何が違うのかを考えるようになりました。

必要なのはヒットの種をもった漫画が読者に届くインフラ

他の業界について調べていくと、だんだんと「ナンバーナイン」に足りないものが見えてくるようになりました。

それは「読者に届ける力」です。

音楽は「TikTok」、ゲームは「ゲーム実況」とインディーズで生まれた作品がユーザーに届くサイクルがしっかりできていました。

作った音楽がTikTok上で流行れば、たくさんのユーザーがその曲を聞き、音楽配信サービスで1位を取りますし、「Among Us」も開発して2年後に大人気の実況者がプレイし始めて一気に広がりました。ここにSteamという巨大なゲームのプラットフォームがあったことも大きかったと思います。

漫画に置き換えるとそれ(=ユーザーに届くサイクル)はなんだろう?

ここを考えることこそが重要だと感じ、いまもずっと考え続けています。

漫画が広がるインフラの一つはSNSだがそれだけでは足りない。

その時も、今もですが、誰でもできて一番広げる力を持っていたのがTwitterでした。やはりTwitterで漫画が拡散されれば読者に届きますし、フォロワーの多い作家さんの作品は売れやすいです。
ナンバーナインは漫画家さんと協力して、Twitterでの告知方法を提案したり、Twitterを絡めた企画を積極的にやっていたので、ここは今後も力を入れていこうと思っています。

中には年間で1000万円以上印税をお戻しできた漫画家さんもいらっしゃいました。
商業作品でいうと20万部くらい売れた計算なのですが、ナンバーナインだと年間で5万部くらい売るとお戻しできる金額になります。(販売価格にもよりますが)

もっと売りたい…だけどTwitterだけでは100万部、1000万部売れるようにするには足りないと感じてます。

なので、今は作品の他のSNSや媒体での多角的な展開を試しています。
ナンバーナインが行っている施策をいくつか挙げると

・KADOKAWAさんと協業しての紙書籍発売
・漫画の動画化を行い、TikTok上での拡散
・YouTube上でのボイス漫画動画
・電子書籍ストアさんと組んで作品の広告配信、特集企画
・ドラマ化、舞台化などのメディアミックス

など、色々やっています。

もちろんすべてが上手くいったわけではないですが、作品ごとの相性がわかったりして、ヒットの種に繋がりそうなものは仕込めてると思います。

当たり前ですが、作品のジャンルやターゲットで販促方法はアレンジする必要があり、どれだけの範囲まで、そのノウハウを貯められるかとその方法をどれだけ簡略化し仕組み化できるかが大事だと思っています。

また、この他にも、アニメ化や音楽とのコラボレーションなど新しい方法もどんどん仕込んでおります。

まあ、現状で言うと、いろんな事例を見ても、当たり前ですが「地上波アニメが当たる」が一番漫画の部数が伸びる起爆剤だと思います。

しかし、地上波アニメ化のハードルはやはり高い。それなら、地上波アニメ以外に漫画の売上を爆発させる方法を作ることも考えた方がいいんじゃないか…!
そうした考えもあり、個人的にはTikTokが一番その起爆剤となりうると感じているので、最近、社内にTikTok研究&動画制作チームを作り力を入れています。

「ナンバーナイン」をヒットコンテンツが生まれる場所にしたい

ナンバーナインの現状は、まだ漫画家さんの作品を電子書籍ストアに流通させるサービスにすぎません。

少しづつ、漫画を広げていく方法を増やせてはいますが、
まだまだこれからです。
最近は心強いメンバーも増え、使えるお金も増え、だんだんとヒットコンテンツが生まれる場所に近づけているのを日々感じます。

これもすべて、「ナンバーナイン」を利用してくださっている、漫画家さんやイラストレーターさん、そして、読者のみなさんのおかげです。

その恩に報いるためにも、頑張ります。

ナンバーナイン5周年キャンペーン開催中!

実は、2023年7月1日で「ナンバーナイン」はサービス開始から5周年を迎えました。

期間中に作品を配信登録すると印税の還元率が最大100%になるという、とんでもない記念企画をやっておりますのでこちらもよろしければ!

そんな事言われても新刊ないよ〜という方も安心してください。

このキャンペーンについてTwitter上で「#ナンバーナイン5周年」をつけて投稿いただければ、配信中の作品の印税率が5%アップする企画も行っているので、是非応援がてら投稿いただけると嬉しいです!
(投稿の際にナンバーナインへのメッセージをいただけると更に嬉しいです‥!)

↓企画の詳細はナンバーナイン5周年記念特設ページをご確認ください!


宣伝させていただきましたが、ナンバーナインはこれから、
もっとヒットコンテンツを生み出すということに力を入れていきます。

難しい道のりというのは重々承知ですが、

「この面白い漫画をもっと広げたい」

その気持ちは5年経ったいまでも変わっていません。
むしろ年々強くなっています。

今年も面白い企画をたくさん仕込んでいますので楽しみにしててください。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
Twitterでもナンバーナインの情報は発信しているので、
よろしければフォローをお願いします!


最後に。ナンバーナインは一緒に「ヒットコンテンツ」が生まれる土壌を作ってくれるメンバーを募集してます!

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