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ゲームテスターという仕事 #2

ゲームテスターのアルバイトをするとしても様々な会社で募集しています。じゃあどんな会社に入ればいいか?も知りたいと思います。

この仕事に対して、
すごい楽しかった!とか充実してた!みたいのは特にないのですが、
この記事を読んだ上で「この仕事を選ばなければよかった」とはなってほしくないので、自分が知っている限りの内容で説明しようかと思います。

大まかにみて以下の2つのパターンがあります。

  1. ゲーム開発会社の内製テスター

  2. テストの下請け会社に所属するテスター

わかりやすく言うと
1は軍に属する正規兵、2は民間企業の傭兵のようなイメージです。

どちらも基本的に1日8h働くことが原則になっていて、どちらも本業として行う必要があり、副業としてやるのは難しいかと思います。
中には既婚者などを考慮した短時間勤務などもあるかもしれませんが、独身の方はほぼないといっていいでしょう。

ゲーム開発会社の内製テスター

メリット

  1. 教育制度がしっかりしている会社もあるため未経験でも人柄や考え方が認められれば採用される

  2. アルバイトではあるが福利厚生がそれなりに充実している

  3. チームの一員として働いている実感を持ちやすい

  4. ゲームの内部データの見方など、テストのスキルだけでなくゲーム開発に関連する知識を身に着けられる

内製テスターはQA部門が確立している会社だと入社してから教育などもしっかりやってもらえる傾向が強いです。

メンバーの育成はどの仕事もそうですが、既存メンバーの成長目的にも使われるので余程じゃない限り手厚く扱われるかと思います。

珍しい仕事ではあるので、未経験者が前提として考えているせいか採用面談時にはどちらかというと人間性や業務に対する姿勢などを重く見ている傾向があります。

また、同じ人と常に顔を合わせるので仲間意識も強くなり助け合うこともできるようになりますし、開発の方とも顔なじみになっていくのでコミュニケーションに自信がなくとも少しずつ仲良くなれるようになるかと思います。

デメリット

  1. 正社員登用は会社によってはない場合もある

  2. 昇給は社員登用されない限り基本一律

  3. 福利厚生は充実している傾向が強いが会社によってはそうでもない場合があるので注意が必要

正社員登用に関しても、会社によって契約社員までしかなれなかったりしますし、中にはアルバイト〇年とか契約社員〇年で満期となり退職となる場合もあります。
福利厚生も会社によって様々なので募集要項などで確認が必要です。

また、未経験でも採用はしてくれますが協調性があるか、コミュニケーションに問題がないかなどは重要視されているのでアルバイトの面接といえども事前に何を答えようかなど準備はしておきましょう。

テストの下請け会社に所属するテスター

次にテストの下請け会社、俗にいう第3企業やサードパーティ、ベンダーとかで表現される企業です。

メリット

  1. シフト&登録制なのである程度は自分の都合に合わせて融通が利く

  2. 様々な会社のテストに携わるため、短い期間で経験を積みやすい

  3. 仕事のコミュニケーションは必要だが私的なコミュニケーションは余程仲良くならないととる必要はない

こちらは基本的にアルバイトからの入社であればシフト制だったり、登録制のアルバイトからスタートします。

経験を積めば積むほど様々な会社と関わるため、様々なテスト手法を経験することができます。これは自身の経験にかなり重要なもので、1つの会社で経験するだけでは知れない知識が多数存在します。

また、ある程度勤怠が安定していたり、ある程度認められると週5働く固定アルバイトになれる場合もあります。
契約社員への道、さらには正社員への道もありますが先日の記事でも記載したように仕事の幅は広がり単純に現場単位での作業だけで昇格していくことはほぼありません。
リーダーやそういった業務が問題なく出来て、さらにコストパフォーマンスに優れた人材であるかを証明する必要があります。

デメリット

  1. 入社後の教育はどの会社も充実しているわけではないので最初はそれ以前の社会経験の経験値が問われる

  2. アサインした案件がマッチするかマッチしないかはガチャ

  3. あくまで下請けなので、クライアントと同じ達成感を持ちにくい

  4. 福利厚生はあまり期待しない方がいい

教育制度は会社によってまちまちで、基本的なことは現場で覚えるスタンスでいる方がよいと思います。
「誰もおしえてくれないー!!」ってなるのではなく、最初から「教えてもらえたら運がいい」程度に考えておきましょう。

もちろん管理者やリーダーやベテランの方が優しく教えてくれる場合もありますので、アサインした際に傾向を見て自分がどう動くかを決めるといいかもしれません。
こういったアサインしたチームが理由だったり、その会社の傾向が自分に合うかどうかなどでミスマッチが発生する場合もあります。

福利厚生に関しては社会保険に入るか入らないか、
交通費を全額支給する場合、支給する額の上限がある、など会社によって違います。
また、個人事業主として契約されている場合は注意しましょう。
この個人事業主として契約するケースは福利厚生などもあまり受けられない場合がありますし、交通費を出さなかったり残業時間の給料なども割増にならないなどあります。
なので、アルバイトとして入る場合はかなり慎重に募集要項を見るべきです。
また、達成感も同じチームだとしても、同じチームとして扱ってくれていたとしても一定の距離感は存在するのでそこが苦手な人は向いていないかもしれません。

同じ業界かつ、テストをするという仕事はどちらもほぼ変わらないのですが、この二つの種類の会社には決定的な違いがあります。
それは会社がどうやって利益を出すかです。

ゲームを開発する会社は、ゲームを開発するためにまず開発費を消費してゲームをリリースし、ゲームの販売した際の利益で消費した開発コストを回収しつつ利益を得ますが、テスター側が直接的に利益を生み出す訳ではありません。
むしろコストをひたすら消費する側になるため、売上とかお金の問題に敏感になりにくい部門かな、と思います。(本当は敏感にならないといけないのですが)

一方、テスト会社はテストする人材が商品となるため、自分達が担当したテストを行った時間がそのまま会社の利益にするようになっています。
つまり、自分の仕事が会社に利益に直結するので活躍しているかどうかも見てくれやすいし、無駄にコストを食いつぶしていると問題視される傾向もありますね。
何より、一定の管理職以上になれば下請けという立場はそれなりに精神的にきつく感じる方も多くいるでしょう。

こういうマネタイズの差は働き方にもかなり影響があります。
自社のテスターが働いた時間が利益に直結するテスト会社の方がコストをかなりシビアにみている傾向が強く、出来る限り人件費を抑えた運用で利益を得ています。
こういった事情により、福利厚生や教育コストを抑える傾向があるのかもしれません。

以上の内容を個人的な見解でいうと、どっちもどっちではありますが最終的にはどっちも経験するのがいいのかな?とは思っています。

内製テスターのアルバイト

  • テスター未経験で段階を踏んで仕事を覚えたい

  • 将来的にゲーム会社でずっと働きたい

  • ゲーム会社の一連の流れなどを理解したい

  • 開発チームと同じ達成感を味わいたい

テスト会社

  • 過去に他の業種などでバイト経験がある&最低限の受け応えができる

  • どんな仕事か知りたい&とりあえず働きたい

  • 将来を見据えて様々なテストに関する知識を身に着けたい

  • 一定の福利厚生が欲しいのであればちゃんと募集要項は確認しよう

あまり参考にならないかもしれないですが、今回はアルバイトで働くならどういった場所を選ぶべきかの参考になる内容を記事にしてみました。

次は具体的なテストの内容とかに触れていこうかと思います。
読んで頂きありがとうございました。


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