柞刈湯葉
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柞刈湯葉(いすかり・ゆば)の自己紹介
柞刈湯葉は小説家です。SF小説を書くことで生計を立てている、現代ではわりと珍しい人間です。
「とりあえず著書を1冊読みたい」という方はこちらをどうぞ。SF短編集です。
お仕事のご依頼については別記事にまとめています。あわせてご覧ください。
略歴
福島県郡山市生まれ
大学で分子生物学を研究
2016年、『横浜駅SF』がカクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞を受賞。カドカワBOOKSより
海でなく、陸地の終りが見たいから ◆ 水曜日の湯葉128[5/15-21]
5月15日 水
「すみません、スケジュールの都合でその案件はできません」というメールを1日で2回送った。最近ものすごい勢いで依頼が来るが、新連載の準備が佳境なのでほとんど受けられない。連載が始まればもっと忙しくなるだろうからなおさら受けられない。
忙しさとは別に、ちょっとずつ短編の仕事を減らさねばと思っている。理由はシンプルに在庫切れのため。僕は経験したことしか書けない作家だが、そろそろインプ
新しき映像を古きモニターに映すなかれ ◆ 水曜日の湯葉127[5/8-14]
5月8日 水
新作短編のプロット提出締切だが何も思いつかないので「小説家は普段どのようにネタを考えているか 〜事例とともに学ぶ〜」という解説記事を書いたら勢いでネタができた。人間は言語で思考するという話があるが、僕は解説で思考しているのだと思う。そういえば受験生のころ、数学が解けないので「その問題を友達に解説する」という想定の文章を書いたら普通に解けたことがある。
Apple の新型 iPad
すべてがすべての由来となる ◆ 水曜日の湯葉126[5/1-7]
そういえば自慢し忘れてたが、1年ほど前に買った名刺入れがなかなか気に入ってる。名刺を毎回忘れるので「いい名刺入れを買えば忘れないはず!」と思って越谷レイクタウンで買ったもの。レーザー刻印を入れられるというので Twitter ID の @yubais を書いてもらった。なお今でも名刺はたまに忘れる。
5月1日 水
起きるなり風邪ぎみ。鼻水が無限に出る。どこにこんな大量の水が溜まっているんだ、
あなたが本棚を作る時、本棚もあなたを作ってる ◆ 水曜日の湯葉125[4/24-30]
4月24日 水
『幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする』のゲラ校正。柞刈湯葉史上最長の350ページ。この量の文章から矛盾を除く作業、とんでもなく疲れるので二度とやりたくない。「算用数字と漢数字は意図的に使い分けてるのでママでお願いします」と書いたが、本当に意図的なのかだんだん自信がなくなってきた。
長編小説は『未来職安』以来6年ぶりだが、相変わらず長編小説というものがしっくり来ない。
タイムパトロールの倫理と過去改変の精神 ◆ 水曜日の湯葉124[4/17-23]
4月17日 水
藤子・F・不二雄『T・Pぼん』が Netflix でアニメ化することになり、そのPVが公開された。つまり今日は『T・Pぼん』の話をしていい日である。
「タイムマシンで過去を改変をしたらどうなるのか?」はSF業界最大の定番テーマだが、日本でもっとも有名なSF『ドラえもん』においてはこの設定が一貫していない。なにしろ連載期間が非常に長く、原作者の死後も新作が製作され、数ページの短編
人類はいつホログラムを諦めたのか ◆ 水曜日の湯葉123
「Apple Vision Pro を体験しませんか」というお誘いを頂いて「ぜひぜひ」と都内に向かった。メタバースとか空間コンピューティングとかを扱ってる企業の方がアメリカから密輸入(比喩表現)してきたもので、1時間ほど触らせていただいた。
数年前 Meta Quest 2 を使っていたが、ひと目でわかる違いはコントローラーがないこと。操作は目線と指でする。ホーム画面でアプリのアイコンを「じっ」
電子ペーパーの世界を見たかった ◆ 水曜日の湯葉122[4/3-9]
4月3日 水
ファミレスに行くたびに思う。注文用タブレットがうるさい。注文を終えたらさっさと暗転して、こちらがタッチするまで待機していてほしいのに、新メニューの宣伝やキャンペーンの情報をギャンギャン出してくる。いまどき動画広告というのは「無課金者への罰」という立ち位置なので、金を払ってるのに広告を見せられるのは精神的に容認しがたいものがある。しかしこの手のタブレットは画面をOFFにするスイッチが
上昇志向がやる気を阻害する ◆ 水曜日の湯葉121[3/27-4/2]
3月27日 水
YouTube で DIY 動画を見ていたら急に木材を触りたくなり、ホームセンターで端材(木材加工の余った切れ端)を買ってきた。ビニール袋に詰め放題で税込み437円。
端材が昔から好きだった。子供のころはよく小遣いを握りしめて近所のカインズで端材を買い集め、同じ長さの棒4本と天板で椅子を作ったりした。もちろん座れる強度ではないが、家族が鉢置きとして使ってくれた。あの頃は「大人に
手前味噌って褒め言葉に使うことある? ◆ 水曜日の湯葉120[3/20-26]
3月20日 水
行きつけのカフェで原稿をやろう、と思ったらすさまじい混雑。そうか今日は祝日か。春分を忘れるとは宇宙SF作家の名折れだ。家で仕事ができないタイプなので、あきらめて漫画を読んで過ごす。
『アカギ』の最初のほうを読み返す。鷲巣麻雀編の直前に仲井という九州弁の敵キャラが出てくる。こんなやついたっけ? アカギと1対1の勝負をすると見せかけて、実は両脇の2人とグルだったという話だが、全体を
分離された汚のほうの部分 ◆ 水曜日の湯葉119[3/13-19]
3月13日 水
東京にある小平市ふれあい下水道館に行った。小学生が社会科見学で行くようなインフラ見学施設だが、ここは実際に使われている下水道管の中に入れるという他に類を見ない特徴があると聞いて西武線で県境をまたいで来た。下水に入るなんて脱獄囚とマリオだけだと思っていたが、人生は予想がつかない。
地下5階に水道管に入れるフロアがある。当たり前だがひどく臭い。公園やキャンプ場にある古めの公衆トイレ
回答した質問:
Q. ご自宅にマグネチックスターラーがあったりしますか?
Q. 九井諒子先生のファンに小説を薦めるとしたらまず柞刈湯葉作品を挙げるぐらい私はお二人の作品に共通項を感じています。
Q. 自己紹介noteにて、苦手なものとして動きづらい服をあげていますが具体的にはどんな服なのでしょうか?
Q. 慣れてくると豆乳は無調整が美味しい
Q. これまでの締切の迎え方で、ベストとワース
桜が春だと誰が決めた ◆ 水曜日の湯葉118[3/6-12]
3月6日 水
NHK がテキストニュースを廃止するかも、という話をしている。僕もよく読むのでなくなるのは困るが、なんで読むかといえば無料で広告がないからであり、つまり受信料で運営されてるからだ。となるとテレビを持ってない僕はこのサイトの完全なるフリーライダーである。「なくなったら困るナァ〜」とか言える立場ではない。
「コンテンツは無料になりたがる」という言葉が15年ほど前に流行ったが、あれはス
マストドン抄録 2019年版
2018〜2022年ごろにマストドン(の1サーバー)を使っていた。いろいろあってアカウントを消したが、とはいえ1万トゥート以上していて日記としての価値はそこそこあるので、ここに一部を転載しておこう。
時期で言うと、ちょうど大学をやめて専業作家になり、講談社で漫画原作『オートマン』をやりつつ、初の短編集『人間たちの話』の刊行準備を勧めていた頃である。
ちょうど「GAFA が世界を支配するぞ」的な