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特許情報分析を行う3年目の若手が2022年に買ったおすすめ本

今年ももう年末。もう1日寝るまでもなく正月である。さて、今年は読書はしたが、紹介していただいた本が多い。その内容をぜひ共有したい。

内容は、実務書よりも、ビジネス書が多く、経営やコンサルといった視点が多い。キャリアとしても、IPランドスケープを取り組む身なので、そちらの内容が多くなるのは自然であろう。

自分が置かれる課題を言語化するためにも、読書というものはとても大切な行動である。

そう思った1年である。

戦略的産業財マーケティング: B2B営業成功の7つのステップ 笠原英一


B2Bマーケティングって結局なんなのかと疑問しかない時に紹介いただいた1冊。
著者は「B2Bマーケは相対的に高い知識を持った限定的で少数の顧客との協働的な交換関係を通して、顧客の戦略を実現すべく展開されるところに特徴があると。」記している。

良い戦略、悪い戦略 リチャード P ルメルト

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知財塾の社長におすすめされた1冊。

意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法 後正武


師匠(一方的に私が思っている)の紹介で購入。
かなり勉強になったし、自グループの展開というか報告書テンプレートにも反映させたいと思った一冊。

分析の基本は
・大きさで考える
・分けて考える
・比較して考える
・時系列で考える

無意識にやってるが、言語化している書籍少ないような気がする。


実践 シナリオ・プランニング 新井 宏征


知り合いの弁理士さんの紹介で購入。
現在業務で、未来価値創造活動を知財の視点で事業部や研究者に支援できないかを検討している。シナリオプラニングでは、例えば、自分たちの技術や競合の動きを見て進出分野を検討すること(フォアキャスト)が多いと思うが、そうではなく、未来の価値を妄想、想像し、捕まえ、自分たちの実現できる価値を考える(バックキャスト)という手法を行う。
具体的な手法が載っており、大変勉強になった。様々な思考法があると思うが、このバックキャストという手法が現代の日本企業には足りていないと、経験浅い私でも感じている。

戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策 コゼンティーノ,マーク


コンサルの面接試験では、その場で企業の問題点を抽出し、分析し、改善案、次のアクションを提案(ケース面接)しないといけないと聞く。事業部のマーケティング活動に参加し始めた者として、近い思考を持っておかないといけないと思っていたところ、師匠の紹介のまますぐ購入した。
企業の課題を構造的に把握するために、独自のアイビーケースシステムというものを提案している。
また、e(p=r-c)m フレームワークは考え方がわかりやすくて良い。


データビジュアライゼーション ―データ駆動型デザインガイド


Twitterで 見かけたと同時に本屋で手に取ることができ、即購入。
内容は、様々なデータ可視化方法を掲載されとてもそそられる。それだけでなく、データ可視化への考え方、例えば、効率的・効果的なデータ可視化の作業を4つのステージに分けて解説していたりする。
少し和訳が覚束なく、読みにくいのが欠点。


超一流アナリストの技法 野﨑 浩成


本屋で見かけて購入。
証券アナリストとしての仕事とその姿勢やテクニックが書かれていて個人的には面白いものだった。


問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術 安斎勇樹


最近の悩みとして、研究グループの用途探索の依頼が来るたびに、自分たちが何がしたいなどの、内発的動機、前提がないことが多く、結局何を軸に調査すれば良いかわからないことがある。いくら、細かく調査・分析を行ったところで、これがなければ、サッカーボールをジャストミートで蹴っているけど、その方向はっゴールではなく、「観客席」の様なものである。(観客席にボールが飛ぶと盛り上がると同様に、ふわふわとした前提では、分析内容を見せると「おお」と依頼者は言うが何も生まれなく、意味がないことが多い。)
どんな価値を生み出したいかを引き出すために、聞き方を考えなくてはと思い、上記本を購入。
課題感もかなり、自分、というか現代の企業に多くみられる場面だった。

問いをかけるためのモデルの提案もあり、かなり充実した内容である。
また、本作者は同様の内容で、下記の本も出版している。
上記書籍よりも、内容が濃く書かれているため、こちらもおすすめである。

問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション



第2版 技術法務のススメ~事業戦略から考える知財・契約プラクティス~知財戦略・知財マネジメント・契約交渉・契約書作成・特許ライセンス契約・秘密保持契約・PoC(技術検証)契約・共同開発契約・共同出願契約・ソフトウェアライセンス契約・データ提供契約など 鮫島正洋


知財アナリスト受講の際に、鮫島先生のことを知った。あるイベントで共演することになり、購入を決めた。

必須特許ポートフォリオ理論など、事業導入期で大事な内容を抑えながら、特許分析の大事さやマーケティングに主眼を置いた考え方は今もなお重要であり、基盤として知っておくべき内容が多い本である。
若手知財パーソンにはぜひ読んでもらいたい1冊である。


ファイナンス論・入門: イチからわかる証券投資と企業金融


証券発行から債券発行、様々な金融の流れが詳しくわかりやすく書いてある。経済系を学んできていない私でも読みやすいと思ったので、かなりおすすめ。


標準 特許法 高林龍


業界入ったらこれを嫁と言われた1冊。と言っても転職先で言われたので、、、、
とてもわかりやすく良かった。まずこれ読んで知財管理技能検定を受けたかった。


M&A、ベンチャー投資における知的財産デュー・デリジェンス 崎知康文


Twitterのフォロワーさんに紹介していただき、購入した1冊。
デューデリジェンスって何やるんだ?そもそも自部署で
フローがなくないか?と思い、情報を手元に置いておきたいと思ったのが発端。
網羅的に、端的にまとめられていて、かなり好ましい1冊。
いつか細かくみていくと思う。

THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス 福田康隆


お手伝いをしている知財塾のマーケティングの勉強をするために購入した。
現在、営業に近いマーケティングに興味をもっているのも読む理由である。
営業マーケティングがこんなにシステマティックになっているとのかと進化を驚いた。



おすすめされて購入したけど、積んでいる本



以上、紹介した本は全ておすすめなので、ぜひ購入してはどうでしょうか?
来年もよろしくお願いいたします。

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