見出し画像

若手が芽吹くまで(#チザワカ)

本記事は 知財系 もっと Advent Calendar 2022 の参加記事です。

はじめに


知財若手の会(チザワカ)を始めてもう1年が経とうとしている。
私はチザワカを通して、いろんな方と知り合い、お話をし、友達になり、
イベントを企画するたびに、学ぶことが多かった。
今回この1年の振り返りとともに、チザワカを通した僕と同年代の若手に向けた思いを書こうと思う。

知財若手の会を企画したワケ

知財若手の会の第1回イベントを行ったのは2022年1月、当時はまだ知財歴やっと1年たったくらいで、「知財の勉強頑張らなきゃ」状態だった私は、勉強するモチベーションを持続するために、個人で勉強会を企画して、仲間を集めよう、と思い、実行に移した。

当時、IPランドスケープを行う部隊に配属された僕は、いかに特許分析を事業部・経営に使ってもらえるかを考え、議論しながら、特許分析を勉強できたらいいなぁと思っていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


私の前職はIT系であり、業界的に勉強会が活発であり、若手が自主性を持って勉強会を開いて、SNSを通じて同じ興味の人を集めるといったことが文化になっていた。
その感覚を持って知財業界に来た私だったが、意外にも知財業界は全く異なっていたのだ。

勉強会は基本的にベテランが多く参加しており、その道のプロばかり、若い人が見当たらない。若手の勉強会があるかなと思って、徐にTwitterで検索を行うも、全くなく、
「なんだこれ、若手の人数は少ないと聞いていたけど、これまじ?」という状態。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


話を戻す。特許分析の勉強会、通称「刺さる特許分析」という名前で企画し、企業知財が集うSlackで募集をかけ、はじめにしては参加者10名以上とかなり多く参加していただけた。

当日、誰かに何か教えて欲しいから、資料作ってくれとは言えないので、自分で、1年間特許分析を行い、事業部に伴走をした時に学んだポイントを共有するところからやろうと思い、資料を作成し、当日を迎えた。
おそらく10月の夜21時だったろうか。


この業界若手に厳しくね?

勉強会が始まり、自分の発表を行った。勉強会はGoogle meetで行い、顔出しをして行ったのだが、顔を出す方が多かったので、みてみると、僕よりも人まわり以上年上の方が大勢だった。

本当に緊張した。あの時の感覚は忘れない。(今は逆に場数を踏んで緊張しなくなってきたが、、、)若手が企画する勉強会にこんだけベテランの方が来てくれるのか、、ととても驚いた。

ただ、若手はいた。2人いたのだ。お?若い人がいると。

会は一応無事に終わったのだが、反応は微妙だった。。。ごめんよ。。。

あと反対意見もあり、悔しかったのは今でも覚えている。(後々僕の方が正しいと思うようになったのは最近の話)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


こりゃあ、若手が活発に表立って勉強会を開かないわけだ。正直に思った。この「刺さる特許分析」は全部で2回やったのだが、それ以降やっていない。(いつかやる?)

業界の特性の問題かもしれない、専門性の高い人の声が大きいと思った。IT系と異なり、学問性が高い業界、対象が法であるからではないか?というのが私の考えだ。
(IT分野をバカにしているわけでない、性質が全く異なるのだといいたいだけ)
でも、若手が安心して発表できる場がないと業界の未来は暗いだろうとも思っていた。

これを解決しつつ、若手の方が僕のように困ることがない、困らずに発表をできないかなと思ったのが、「知財若手の会」を作ったキッカケである。
(勉強会に参加してくれた若手の人を認識してから、若手もどうにかするといっぱい集めれるのでは?と思ったのもキッカケである。)

あとの流れは下記のnoteを見ていただきたい。


企画のシカタ

最初の勉強会に参加してくれた女性の方とTwitterで知り合った女性の方、計2人が運営メンバーに入ってくれた。その時は、私が企画をメインで立てるという感じで、細かい調整を全員で行うという企画の仕方だった。

しかし、第1回のイベントで運営に参加してくれるメンバーが増え、その流れも変わった。基本的に(現段階では、)私が企画を持ち寄ることに変わりがないが、メンバーはそれに対して、あーでもないこーでもないと意見を言って、企画をブラッシュアップしていく。

その時に全員がおそらく、無意識的に頭にあるのは、
「なんでこのイベントをやるのか?」「ある課題に対して、このイベントをすることで達成されるのか?」である。
巷では「イシュードリブン」と言われているものである。

よくこの話で議論が熱くなるのは、若手のためのイベントなのに、「ベテランが過度に前に出るイベント内容にするとイベント・知財若手の会のコンセプトが崩れる」というものである。
自分が上のような課題を思って作った会なのにそのコンセプトが崩れることをしてしまう。特にやりたいことを色々と考えて載せようとするとよく起こることである。
その時は、運営メンバーの話に耳を傾けるとともに、同じ若手を思いやる気持ちを思い出して、企画をさらに練る。


紆余曲折があったが、こうして、イベントをしっかりしかもブレずに行えているのは、運営メンバーのおかげだと思っている


イベント内容を考えるより、スタートを切るのが難シイ

何ごとも最初の一歩が難しい。
知財若手の会は、自分の失敗(大学時代の部活の企画担当の経験など)を反映させたものであるので、イケイケGOGOだったが、普通はそんなことを経験する人は少ないそうだ。

日頃の業務・プライベートに追われている若手の方が多いと思う。
そんな状況で、イベントの参加はオンラインなら大丈夫にしろ、自分中心にイベント・勉強会を企画するのは・・・・、そんな時間はない・・・、そう思う方が多いと思う。
腰を上げる大変さはとてもわかっていて、私も最初はそうだった。
ただ、やりたいと思ったこと、将来に向けたことはあちらから向かってこないと私は思っている。

アメリカのコンサルの名言で下のようなものがある。

私たちの行動は
周りの状況からではなく、
私たち自身の選択によって決まる。
 
スティーブン・R・コヴィー

今では、知財若手の会の事を知ってもらって、いろんな機会(イベント登壇、お手伝い)に巡り会うことができたり、イベントで知り合った人と飲みに行ったりと苦労したことが一瞬で報われたと思っている。


知財村の外は?

知財業界は実務が好きな方が多いと思う。私も特許分析、調査が大好きだ。企業知財に勤務する私は、最近、それは手段であって、目的ではないということである。

成功している人たちはみんな自分の業界(内)だけをずっと見ていない。業務スキルは大切だ、ただ本質じゃないということを若手はいつか気づくのではと思うだろう。
その気づきの場に知財若手の会がなればいいなと思う。知財若手の会は若手だそんな外も見れる場になればいいと思うんだ。

同時に、若い人は自分でいろんな機会を自分で作って欲しい。知財若手の会を皮切りにオンラインでの若手の勉強会が増えると想像していたが、全然見当たらない、、(のがとても悲しい、、、)
自分のやりたいこと、チャンスは自ら掴み取る必要が出てくる未来がいつの日か来ると思う。(偉そうなことを言っていて自分ができているかわからないが、)後悔しないようにしてほしい。まずはチザワカの参加から始めてはどうか?

おわり

来年もよろしく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?