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ボークスのF.S.S.シリーズ展に行ってきました

ボークスのF.S.S.シリーズ展に行ってきました。
その後、まんだらけにも行って、中古プラモデルを購入、移動込みで凡そ6時間、大須に4時間滞在しました。1日、プラモデル祭り。
まんだらけで何を買ったかは、別の記事に分けて、今回はF.S.S.シリーズ展について書いていきます。

永野護デザイン展が開催されるという「事件」が勃発、その前夜祭として、ボークスのF.S.S.シリーズ展に行ってきたのです。
絵画も含めて、私は久しく展覧会に行っておらず、模型に関しては、人様のプラモデル(レジン)キット作品をまじまじと見る機会がありませんでした。

F.S.S.シリーズ展、有料というのもあるのか、見ている人があまり居らず、私を含めて、最大4人、最少2人でした。
最初4人で、2人組のお客さんが話しながら見ていたので、ざわめきが気になったのですが、これは、私がF.S.S.のロボット達を見るのに集中出来ていないからで、パッと見て、分からなかったのです。

私は永野護のデザインが好きなのですが、展示されているキット作例を見ていて分からない。カッコいいのは分かる、しかし、何なのかが分かりません。
これは、立体物というのもあるし、人様のキット作品をどのように見ればいいのか分からない、というのもあって、まずはサッと見ていきました。

F.S.S.シリーズ展、1人で来ましたし、時間はあるし、人が少ないので、分かるまで見よう、と、3周ぐらいした時に、分かってきました。
ゆっくりと巡りながら、軽くスクワットをして、ストレッチをして、体のコリを解しながら、ロボット達を下から見上げたり、首や顔を動かして、視覚をパンフォーカスさせて、近くで見たり、離れて見る。
後ろ姿も見ます。最初は、後ろ姿など、目に入らなかったのです。
そうやって、目に馴染ませながら、姿形を把握していきました。手に取って撫ぜるように、心のレンズで3Dスキャンするように。

このモーターヘッドが気になりました
寄ってみる
目に馴染んだ後、撮影しました

F.S.S.シリーズ展は写真撮影が可能で、多分、こうやってネットに出しても良いと思うのですが(問題があれば記事を削除します)、見てすぐに写真を撮るのではなく、自分の中でジワるまで心のカメラで見ます。馴染んで、仲良くなったかな、と、つまり、分かってきたかな、と感じてから、写真を撮りました。

写真を撮っても良い、と言われて、私は6枚撮りました。そんなにバンバン撮っても仕方が無いな、それよりも、目に焼き付けて、粛々とインプットした方が良いと考えています。

友達がモネ展に続いて、別の展覧会に行きたい、と言っていて、展覧会に行くのを趣味にしてしまえば良い、と私は考えているので、こういう切り口の書き方をしているのですが、展覧会には無料のもあるし、人が少ないのもあります。今回は、運良く人が少ないので、自分のペースで、ストレッチをして、体を解しながら見れました。
体を動かす、というのは大事なことで、見るとは身体なのです。さらに、体を動かして、様々な角度で見ること。舐め回すように見る、サクッと見る、撫ぜるように見る、視点を流しながら見る、大事なのは、視覚的感触と立体把握と俯瞰認識です。

人が少ないので、他の人の視界に私が入らないように距離を置いて見ました。皆さん、スマホで写真を撮っていますし、写真を撮っていなくても、せっかく人が少ないのだから、私という邪魔者が視界に入らない方が良いでしょう。

ここからは、今回の展覧会で気付いたこと。
ボークスのキットは素晴らしく、天才・永野護のキットへの要求をクリアしていた訳で、GTMに至って、「超高画質」のキットを追求する、みたいなことが書かれていました。
ファイブスター物語に登場するロボット達はモーターヘッドと呼ばれていて、途中から突然、ゴティックメードに変更されました。この突然の呼称とデザイン変更に、従来のファンの意見は賛否に分かれて、今に至るのですが、私は展覧会で見ていて、MHよりもGTMの方が飽きないことに気付きました。圧倒的に新しく、新しいだけではなく、より芸術的になったのではないか、と感じました。理屈抜きで、見ていて飽きないのです。
で、MHからGTMに変わって、ボークスのキットも「超高画質」を目指す、ということなのですが、展覧会で飾ってあるポスター達が合っていないことにも気付きました。

キットの販売促進用のポスター、模型写真とCGを融合させたものが何枚も飾ってあって、素晴らしいのだけど、「超高画質」ではないし、新しくありません。新しい何かが感じられないのです。
これは、ホビージャパンextraの「GTM造形の世界」を購入して、見ていても気付いたことで、MHだったら良かったのかも知れないのだけど、GTMの新しさに、雑誌が付いていけていないのではないか、この件に関しては、以前、プロモデラーのサクライ総統がYouTubeライブ内で、ホビージャパンextraの写真、印刷が合っていない的な発言をしていました。印刷もそうだし、カメラや撮影方法も、GTMに合ったやり方を模索せず、従来の方法では決定的に合わないのではないか、それぐらいGTMは革新的だと思います。

永野護は常に挑戦を続けてきて、模型メーカーやファンにも挑戦を求めてきた作家です。細かい模型キットのメーカーへの指示、F.S.S.の膨大な情報量の発表(読者に作品内の情報理解を求める)、作品内のロボットデザインと呼称を全て変えるなど。

1時間半ぐらいF.S.S.シリーズ展で模型作品を見ていました。プロモデラー達の模型作例。
この後、ボークス店内で、他の制作された模型展示、特に未塗装で組み立てただけのキットを見たら、あまりの違いに目眩がしました。
この違和感、目眩がプロモデラー、そして、ボークスの永野護のMHとGTMなのだな、と実感しました。

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