見出し画像

依存をスッパリやめられる人とそうじゃない人|孤独という病

昨日は元薬物依存症の女性の取材だった。近いうちにSPA!から記事が出ますので、読んでください。記事内では色んな理由で書けなかった話を今日は書きたい。


周囲にもいる違法薬物をスパッとやめた人

違法薬物ってスパッとやめられないイメージがありませんか?
だけど、取材をさせてもらった方もスパっとやめている。実は私の知人に
反社団体の元幹部の妻(現在は普通に介護職をしている)という女性はいるのだけど、彼女も同じことを言っていた。

関西の子なので
「大阪府警がガサ入れに入るって情報が入ってな、薬を抜いたんや!
尿で陽性反応出んかったら捕まらんから。
うちは3日で抜けたで?
あんなもん気合だし根性や!!」
と言っていた。

それを話すと取材をさせてくれた方は
「私もスパっとやめてますよ。身体的な依存性とか言うけど反社だとしてもコミュニティがある人は割とスパッとやめられるんですよ。
どの薬物は依存性が高いとか専門家が言うけど、専門家は試したわけじゃないので。
私からすると依存性ないじゃんと思うものもある」
という。

私自身が占いに依存した経験

あれは会社員でプランナーをしていた頃だった。占いにドはまりした時期があった。新規事業の立ち上げとイベントプランニングを並行していたので、常に企画が出せるか不安だった。

そんな時期に「今度の企画は成功するでしょうか?」と占いにハマっていった。それが高じて、自分が占い師になってしまったほどハマった。

※その時期のことはTOCANAで連載していました。特に隠してもいない。良かったら読んでください。

あの時期、会社ってコミュニティに属していたけど、私は孤独だった。新規事業なんかうまくいくかも分からない。社長は猛プッシュだけど、専務は大反対。専務派からは嫌味を言われ、嫌がらせにも遭った。社長は企画を出せと言う。新規事業なので、社長と2人で進めていた。社長以外の社員からは羨望の目で見られると同時に、社長と近い人間として避けられてもいた。激務で友人に会う時間もなかった。

退職して昔からの友人と会う時間ができ、家族とも話す時間ができたら
「私はなぜあんなに散財したんだろう」と思った。

実父のアルコール依存

合法だけど、依存性の高い代表格といったらアルコールだろう。実父は会社員時代からアルコールに依存していた。「アルコールを飲んで暴言を吐く→周りから人が去る→身近な家族も距離を置く」で今思うと父は完全に孤立していた。

だけど、父の酒量が減り、アルコール無しでも過ごせるようになったのは、孫の誕生がきっかけだった。私の息子だ。

私に対しては厳しかったけど、孫が好きな菓子があれば、いそいそとスーパー巡りに行くほど甘い。喜ぶ息子。私も気分はいいので、父に優しくなる。

母や娘が何十年と「やめてくれ」と言っても断てなかった酒を、今の父は断っている。

色んな依存症の取材をしていると共通していること

もちろん薬物には身体的な依存もあるけれど、精神的な依存のほうが質が悪いと感じる。

孤独・孤立した状態だとやめる必要性もないし、そこに身体的な依存が加われば、やめられないだろう。

トータルすると、社会的な背景や環境が問題で、薬物自体の問題ではないのではないかと思えてくる。薬物や嗜好品・ギャンブル自体が問題なのではなくて、依存は「孤独」という病のようだ。

更生できる人・できない人

これは依存の話ではないが、犯罪を犯した人が再犯するかどうかは、面会にどれだけ親しい人間が来るかで分かると言っている弁護士もいた。

悪いことをするとお天道様が見ているなんて言うけれど、お天道様よりも親しい人間や親が見ている方が「悪いことはできない」と思うだろう。

それくらい人間関係があるかないかは大切だ。

人間関係を築くのが苦手な人におすすめ

どっぷり深い人間関係を築く人と通りすがりのご近所さんと挨拶程度の関係がある人の幸福度を比べると、後者だったという調査結果もある。

ディープな人間関係って安心感はあるけど、その代わりに面倒くさいこともあれば、しがらみなんかも産まれて、保つのが大変と思うものぐさな私はとても納得した。

コンビニのおばちゃんでもいい。散歩道ですれ違う人でもいい。まずはそういう人たちに挨拶することからスタートするとハードルは低いんじゃないか。

私は割とそういう関係が多いので、今は孤独感を持つことも少ない。人間関係のわずらわしさに悩むことも少ない。

まずはそんな関係からスタートしてみるのはいかが?


フリーランスなので応援してもらえるとありがたいです!いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!