トレーニングコーチ 鬼頭祐介『紙一重の積み重ね』

JPFストレングス工房にて、2005年よりストレングス・トレーニングコーチとして活動。…

トレーニングコーチ 鬼頭祐介『紙一重の積み重ね』

JPFストレングス工房にて、2005年よりストレングス・トレーニングコーチとして活動。チームや個人のスポーツ選手に、フリー・ウェイト・トレーニングを指導することを生業としています。 日々の活動の様子を綴ったり、専門的な内容の発信などをしていきます。 2021年7月より同社代表。

最近の記事

勝ち負け

競技スポーツの試合に、勝ち負けはつきもの。 引き分けや同点(両校)優勝というものも、大会や競技によって存在するものの、基本的には勝ちか負けか、2つに1つ。 以前、『スポーツの世界で働くということ』という投稿の中でも触れたが、スポーツの世界で働くということは勝ちか負けが常に付いてまわり、勝って喜び、負けて悔しがる、そんな感情の動きを日常的に経験する。 学生時代、部活動で競技をやってきた人でも、大半の人は社会人になり、年齢を重ねれば重ねる程にそういった場面に出会してそのような感

    • ラグビーのすすめ

      今日のスケジュール 【AM】@工房 柔道選手指導:社会人,大学生 【PM】@栃木 高校ラグビーチーム指導 今日は、月1回の高校ラグビーチームへの出張指導でした。 友人や知人から、私の仕事について聞かれた時によく答える答え方として「高校や大学の部活動の時間に学校に行き、そこで筋トレを教えています。」と伝えていますが、平日の今日は、まさにそんな一コマでした。 私自身、幼少期の頃から大学1年の前半頃まで、専門競技として野球をずっと続けてきました。 小学校の頃、スイミングに通

      • 三種の神器【事務用品編】

        今日は、仕事に関わるLightな話題。 トレーニング指導時に欠かせない物、3点です。 ①ホワイトボードマーカー 全体に提示するようなプログラムは、ホワイトボードに書き出します。 (チームによっては、A4〜A3用紙で印刷したものを掲示することもあります。) 数年前よりお気に入りのホワイトボードマーカーを見つけ、自身が担当するチームにおいては全て自前でマーカーを用意して置いておいたり、ケースに入れて持参したりしています。 ★三菱鉛筆 uni ホワイトボードマーカー  お知らセ

        • 【雑感】定点観測

          今日は、WTルームに立ち続ける毎日の中で感じていること(雑感)を綴ってみます。 今日の内容を一言で表現すると【定点観測】です。 おかげさまで、複数のチーム指導、口コミから繋がる多くの工房会員に対する個人指導など、ほぼ毎日、相当な時間をWTルームで過ごし、選手にトレーニングを指導する機会に恵まれています。 そして、多くの場合、数年単位、中には10年以上に及び同じチームや選手を担当させて頂けており、そのおかげで私の中(組織としては工房)には多くの選手の有形無形のデータが蓄積さ

          オールアウトするべきか?

          今日は、表題に絡めて『工房流トレーニング』の考え方・スタンスについて、述べていきます。 現場でトレーニング指導をしていると、WTルームの様子を観にきた監督やコーチより、時折、「もっと追い込まなくていいんですか?」と問われることがあったり、あるいは、私を飛び越えて「もっと限界まで追い込め」と監督やコーチが選手に向かって直接檄を飛ばす場面が見られます。 先日も工房において、ある選手との話題になったことがあり、また過去には他のジムも並行して通っていた選手から、そこのジムではもっ

          3年先の稽古

          今日の一日のスケジュール 【朝】 大学野球選手メンバー外トレーニング指導 【午前】 野球観戦@神宮 【午後】 高校野球チーム指導 【夜】 研修会:体術/太極拳 さて、今日のスケジュールの中で、テーマとして取り上げるのは、朝イチのメンバー外トレーニングのこと。 チームスポーツにおいて、レギュラーと控え、さらにベンチ入りメンバー外と、チームが大所帯になればなるほど、必然的にそういった序列が生まれ、またメンバー外の割合は高くなる。 特に、シーズンに入ると、チームスケジュール(練習

          【Book Review】『リーダーの仮面』

          『リーダーの仮面』 安藤広大(株式会社識学 代表取締役社長) ダイヤモンド社.2020年 <本書のポイント 抜粋> ◎識学とは…  組織内の誤解や錯覚がどのように発生し、どのようにすれば解決できるか、その方法を明らかにした学問。 ◎リーダーがフォーカスするべき5つのポイント 「ルール」「位置」「利益」「結果」「成長」 ① ルール について ◎「姿勢のルール」  できる•できないが存在しない、誰でも守ることができるルール。  誰が何をいつまでにやるかを明確にする。 ②

          周辺分野の実践習得

          今日は、月に一度のランニング講習でした。 工房では、「ウェイト・トレーニング(WT)」という本業となる領域の研究・情報収集・アップデートを日々継続することはもちろんのこと、その周辺分野についても継続研修を行っています。 特に、【WT】と並ぶ三本柱として位置付けているのは、【ランニング】と【体術】です。 いずれも、工房の創業者で私の師である田内の縁で、顧問•アドバイザー、あるいは指南役•師範として、各分野のスペシャリストの先生に就いて頂き、それぞれの分野で毎月1〜2回のペース

          継続は力なり

          新年度が始まり、早1ヵ月が終わろうとしています。 特に新入生は、新しい環境に適応しようと気を張りながら生活を送ってきており、環境に慣れてきた一方で、心身の疲れが出てくる頃かと思います。 このような時期は怪我は起こりやすく、選手本人のみならず、指導者側も十分に気を配りながら、必要に応じて休養を与えたりして、心身のリフレッシュを図ることも、長い競技生活を考えると必要になってきます。 さて、新年度になり、顧問先チームにおいては、新入生へのトレーニングの導入指導、また工房においても

          早慶レガッタ

          第93回早慶レガッタ(2024.4.21)は、早稲田大学が勝利し、通算勝利数を49勝(慶應42勝/1分)としました。 タイム 早稲田 11分28秒46 慶應 11分29秒43 3,750m漕いできて、ゴール地点での差は、およそ1/4艇身差、僅か0.97秒の差。 さて、この早慶レガッタ、実は2020年シーズンに向けて、2019年の10月頃よりトレーニング指導の依頼を受け、慶應大学のサポートに入っています。 それまで、自身の専門競技(選手)として幼少期より野球一筋、

          量が質を高める

          今日、WTルームに居た延べ時間、約10時間。 ここ4,5年、週に3,4日、そんな一日を過ごしている。 「そんなに忙しくて大丈夫ですか?」という心配の声や、「よくそんなに仕事のモチベーションを保てますね」という驚嘆にも近い声をもらうことがある。 まず大前提として、そうやってお仕事を頂けていることが有り難いことであるし、そもそも、やりたいことを仕事として実現できており、ただ単に楽しいとも違う充実感のようなものを日々感じている。 また、そもそも私一人の力で今の仕事があるわけでは

          私の原点/原初体験

          前回の投稿では、人生の分岐点というテーマで、42年の半生を振り返って、今に至るまでのタラレバについて書いた。 今回は、今の仕事に就く上での私の原点、原初体験について綴っていきたい。 トレーニングコーチやトレーナーのような専門知識を身につけて、特殊技能を磨き、それを職業としている人というのは、一般的な会社員と違い、好きなことや、やりたいことを仕事にしているというイメージを持たれ、実際、そうであることが多い。 つまり、高校3年生や大学4年生の段階で、就活をして、(多くの人は)

          人生の分岐点(ターニングポイント)

          東京六大学野球開幕。 在任9季目となるシーズン、今季も変わらず2階席より定点観測(観戦,視察)。 さて、今日はその話題から派生して、私自身のこれまでを『人生の分岐点』という視点で、振り返ってみたい。 人は日々、細かいもの、無意識下のものも含めると、最大3万5,000回もの選択・判断・決断を繰り返しているそうだ。 そんな中で、人それぞれにあの決断、あの選択が人生の分岐点だったと思えるものがあるのではないだろうか。 私の中の分岐点、それは大学1年の夏だと明確に言える。 一

          調整トレーニング

          今週末より、大学野球の春季リーグ戦が開幕する。 ここからリーグ優勝を目指し、8週にわたる試合期となる。 さらに優勝を果たすと、その翌週より開催の大学選手権に駒を進め、大学日本一への挑戦権を得ることになり、そこまでを想定すると、10週間の戦いとなる。 ピリオダイゼーションという言葉が浸透し、ターゲットとなる試合・大会に向けて、計画的・段階的に強化し、仕上げていくということはどのチームにおいても行われるようになってきている。 また、いよいよ試合を迎える段階になると「ピーキング

          スポーツの世界で働くということ

          新年度がスタートし、最初の1週間が経過。 新社会人としてスタートした、ある会員の話によると、特に何かしたわけではないが、この1週間ですごく疲れたとのこと。 それでも、トレーニングには欠かさず来るあたり、習慣として身についているのだなぁ、と感心。体力は、安定して仕事する上で大切ですからね。 土日でしっかり休み、英気を養って、また来週頑張ってほしいところ。 さて、厚労省がまとめた統計によると、「週休2日制」で従事している労働者(企業)は、80%以上とのこと。そのうち、土日祝日が

          実践習得:WT講座

          今日は終日@工房。 午前1コマ(10:00-12:00),夜1コマ(18:00-21:00)の選手会員指導の合間に、WT講座(15:00-17:30)。 現在、6名の学生が定期的に参加。また、3名の学生が授業の休み期間中に集中的に参加している。 昨年(2023年)の6月頃より、現在のメンバーを中心に木曜午後に週1回定期開催していて、将来、スポーツの世界で活躍したいとの志があり、S&C、AT、PTなどの大きな括りでのトレーナーの種別を問わず、ウェイト•トレーニング(WT)を習