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毎日クロスワード。5月17日,エリック・サティが生まれた日!

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概要 このページでは「今日は何の日?」にちなんだクロスワードパズルを毎日提供しています。昔のことを思い出し,それを題材に周りのひとと会話するきっかけづくりにお使いください。毎日提供!(たぶん)

クロスワードにチャレンジ!

今日は何の日(ヒント)

5月17日は,エリック・サティが生まれた日です。

サティといえば,「ジムノペディ」。一番好きなピアノ(ぴあの)曲。

繰り返し。繰り返し。ずっと繰り返し。それが楽しい。

サティは環境音楽という概念を提唱したひとです。音楽というと,さあ聴くぞと身構えたり,体を揺らしたくもないのに揺らしたりして,楽しまなければいけないとか思ったりしがちです。そんなふうな音楽ではなくて,サティは生活のなかにあってそんなに気にもならないけれど人々を幸せにするような音楽を目指していたといいます。

サティのコンセプトに「家具の音楽」というものがあります。家具というのはわたしたちの生活に必要なものです。そして家具自体に美しさがあって私たちの生活に彩りを与えてくれるものです。必要だし美しいけれども,普段はそこに家具があること,気にしませんよね。サティは音楽もそうあるべきだと考えたようです。

ある演奏会では,これから曲(きょく)を演奏するけど,曲は気にせずに,おしゃべりしたり,好きなことをしてほしいとサティは言ったそうです。けれども,みんな,演奏が始まると着席して音楽を聴こうとしたそうです。いくら音楽を気にしないでほしいといっても無理だったとのことです(資料1)。

これから音楽を演奏するけど,音楽は気にせずに,おしゃべりしたり,好きなことをしてほしい。本当にこんなこと言ったんだったら,失敗するに決まっている。こういうことで,いわゆる「シロクマ実験」と同じ状況を作ってしまっている。

シロクマ実験というのは,心理学の実験です。シロクマの絵を見せて,これからシロクマのことを考えないでほしいと実験参加者にお願いします。絶対考えないでほしい。すこしでもシロクマのことを考えたら,もっている鈴を鳴らしてほしい。さあ,どうなったか。実験参加者は頻繁に鈴を鳴らしたそうです。頭からシロクマを追い払うことはできなかったということです。逆に,考えないでくださいとそれを考えることを禁止(きんし)言われると,ひとは余計に考えてしまうようです。

聴いてくれーとか,聴かないでくれーとか,自己主張,全然しないけど,ずっと傍にあって自分を励ましてくれる音楽,あればいいです。サティの音楽はそれにちかいんじゃないかな。

サティの音楽は繰り返しの音楽です。繰り返しの音楽,とても好きです。ずっと繰り返されるのは,とても気持ちがよい。風みたい。風というか,風にふかれてできる木々の声。サティはいやがるだろうけど,サティの音楽に耳をすませる。すると,不思議だけど,音楽を聞いていない感覚になる。なあんにも囚われていないというか,自分がいなくなるというか。

5月17日はそんな音楽をわたしたちに残してくれたエリック・サティの生まれた日です。

資料

  1. 木村博子「音楽療法的アプローチによる現代音楽の理解

5月16日の答え

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