DTP業界での9年間を振り返る
こんにちは、DTPオペレーターのあきづきです!
ふと気が付くと、先日、この業界に入って10年目を迎えていました…!!(驚
「これまでの9年…思い返すといろいろあったな…」ということで。
今回は、DTP業界でのこれまでを、少し振り返ってみようと思います。
はじめに
DTP業界に入ったきっかけ
サーバー管理系のIT企業を退職し、最初は「WEBデザイナーを目指して」職業訓練校の門戸を叩いた9年前。
けれど実際入ってみると、課題で作成した印刷物制作が楽しくて。
「せっかくなら紙の仕事もしたい」と、紙とWEB両方ができる今の会社を実習先に選んだのが、自分がDTP業界に足を踏み入れたきっかけでした。
正社員になるまでの道のり
企業実習付の職業訓練だったため、企業実習にて現在の会社へ入社。
約半年間の試用期間を経て、正社員へ昇格。
初年度 (2012〜2013年)
初めて携わった印刷物
実習期間中に関わった「製品マニュアル」制作が、人生初のDTP案件。
今思い返すと、先輩達のアシスタントレベルでしか携わっていないのですが、「自分の関わったものが本になる」ことが当時は本当に感動的で。
「製品が一般流通した時期」と「自宅での製品の買い換え時期」が偶然一緒だったこともあり、絶対現物を手元に残しておきたくて。
結果、マニュアル目的で買う製品を選んだ(そのためだけに1ランク上の製品を買った)ほど、思い入れが強かった、初めての印刷物制作。
初めての広報誌制作
「組合の広報誌」を担当させていただいたのが、「企画〜制作段階まで自由に挑戦」した印刷物の経験。
自社内は当初から「InDesign」が主流ソフトだったこともあり、「広報誌もInDesignを覚えつつ制作」の予定だったものの。
正直最初は「グリット揃え」の概念すらよくわからず(笑
結局納期との兼ね合いで、「Illustrator制作」「溢れる分は先輩が対応」となってしまった、初めての広報誌制作(汗
厚物カタログの主担当を経験
入社して8ヵ月頃くらい。
新規受注した厚物カタログの主担当を任せていただき、お客様とのやり取り〜製版入稿まで、DTPにおける一連の流れを初年度から経験。
総計700P強という物量は、新人が一人でできる量では当然ないので、DTP作業自体は大半を先輩達にご対応いただいたたわけですが。
先輩達が簡単にさらっと対応されることでも、自分は毎回大苦戦という力量不足さが、当時はとても悔しくて。
ある日「今日の残りは自力で何とかできそう…!」と、一人で残って作業していたところ、機械トラブルで深夜に突然PDFが書き出せなくなり。
しかしタイミングは既に最終工程直前で、翌日にも繰り越せず大ピンチ…!!
先輩がご自宅から遠隔で助けて下さり、なんとか難を逃れるも。
解決後上司から「何で他の人全員帰したかな…」と、一人で抱え込みすぎたことをご注意いただいたのは、苦くも今では良い経験。
2〜4年目 (2014〜2016年)
入稿管理フロー改善 および システム改修を経験
一番本格的な経験は、2014年・主担当の厚物カタログにて。
自社開発の専用入稿DBを使った自動組版案件だったため、初年度を制作して浮き彫りとなった課題を元に、「ベンダー・クライアント・自社の3社それぞれにおける業務改善」を目的としたシステム改修の仕様作成に挑戦。
上司や先輩方にたくさんのアドバイスを貰いながら仕様を固め。
最終的には全体で130件近い要項に対して改善を実施し、原稿の入稿管理 〜 DTP制作の効率化まで、業務改善の流れを経験。
ディレクター(代理)を経験
会社として、なにかと大きな変化続きだった時期。
この頃は人員交代が激しくて、一時ディレクターが不在になったことから、その代理人的な立場も経験させていただいたのが、この頃。
5年目 (2017年)
開発部へ異動
制作部内の人員が安定し、私個人は「開発部」へ異動となった年。
もともとある程度携わってた部署とはいえ、ガラッと変わった仕事内容やコミュニケーションのやり取りに、悪戦苦闘していた日々。
6年目 (2018年)
スクリプト作成技術の習得
「せっかく開発部にいるなら…」という想いから、InDesignやshellをはじめとした「自動処理(スクリプト作成)」について、本腰を入れて学び始め。
学んだ内容を基に、手作業部分をあれこれ自動化させ続けていた年。
他社への出向
大手印刷会社の制作部へ、派遣的な扱いで出向。
通常のDTP業務に加え、「スクリプト作成」や「業務フロー改善」の知識を活かし、原稿作成の負担軽減や制作フローの整理、修正作業の効率化など、業務効率改善を中心に挑戦させていただいた時期。
7年目(2019年)
デザイナーとしてのステップアップ
出向先の仕事にも慣れ、ある程度余裕が出てきた年。
もともとはデザインがやりたくて業界に入った一方で、年々現実を知るたびに「自分にはデザインの才能がない…」といつしか諦めていた部分もあり。
でも出向を通して、間近でプロのデザイナーさん達の姿を見ることで、「やっぱり自分ももう一度挑戦してみたい!」という気持ちが強くなり。
駄目元で、アートディレクターさんにその気持ちを告白。
その結果、デザイン業務にも携わらせていただけるようになり。
短期間で集中的に、密度が高いデザイン経験を積ませていただけた時期。
配信番組「DTP QUEST」に参加
森裕司さん主宰のDTP系情報の配信番組「DTP QUEST」。
最初の1, 2回を視聴者として拝見する中で、配信自体に興味が出てきて。
これも自分から「挑戦してみたいです!」と気持ちを告白した結果、アシスタントスタッフとして参加させていただけるようになった番組。
InDesignマイスターの称号を獲得
JAGRA様主催のInDesignコンテストに挑戦し、まさかの優勝を果たした年でもありました。
(こちらの話は、別記事にて詳細を紹介しています)
8年目(2020年)
勤務形態が原則テレワーク化
コロナ禍に伴い、自社の勤務形態が原則テレワークとなった年。
出向先も極力出社を控える動きとなり、徐々に出向がなくなり(実質自然消滅の形で契約期日を迎え)、自社の制作部へと復帰。
最初の頃は慣れないテレワークで、なかなかスピード・精度共に効率が上がらず。。DTP・校正どちらの面でも、試行錯誤だった日々。
新人教育に挑戦
この頃から、職業訓練校からの企業実習頻度が高くなり。
業界未経験な方と関わる機会が格段に増え、実務に余裕がある時は、新人(実習生)教育に挑戦させていただくようになった年。
(下記、実際に元々は講義用資料として作ったもの)
9年目(2021年)
社内DTP業務の効率化を進める
出向時にほとんどの案件を他の人に引き継いでいたことから、基本的にはそのまま主担当を持たず、ピンチヒッターとして「その時一番忙しい案件を手伝う」のが自分のメイン業務となり。
各案件を手伝っては、「この作業面倒くさいな…」と感じるたびにフローの改善やスクリプトを作成し、少しずつ各案件の作業効率化を進めていた年。
テレワーク業務の最適化
テレワーク勤務も2年目に入り、おおよその運用方法や作業フローも確立化され、前年よりもかなり作業がスムーズになった年。
テレワーク主体の中で、周りへの説明やアドバイスのやり方も変えていく必要性を徐々に感じ始め。文章ベースだった手順書類も少しずつ動画化するなど、「説明」の観点で色々試行錯誤した日々。
10年目を迎えて
多少の差はあれど、毎年なにかしら新しい挑戦と学びを得ながら成長してこれているのかな…?と自分では感じる、これまでの9年。
いろんなことに興味がある自分だからこそ、時には回り道もあって。
「特定の方面に一極集中」されている方と比べると、どうしても個別技術の成長スピードは遅めな部分もあるけれど。
自分なりのペースでも、一歩ずつでも確実に成長してるのかな?と思えることは、凄く嬉しいことだと感じています。
10年目の今年は、自分にとって再び大きな変化を迎える年。
環境や自分の働き方がこれまでとはまた大きく変わる中で、どこまで何ができるのか…今はまだ凄く未知数のことが多いけれど。
10年の節目にこのタイミングを迎えたことは、きっと意味があって。
今後また振り返った時、後悔のない年になっていると良いなと思う、現在。
まだまだいろいろ、迷っていることも多いけれど。
次なるステップに向けて、10年目も頑張って行きたいなと思います!
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