空を飛ぶには、結局、タケコプターが最適なんだよなぁ〜。
空を飛んでみたい。。。
という憧れは、人類が鳥を見たときからずっと抱いているだろう。どんな陽キャでもどんな陰キャでも空を飛んでみたいと思ったことがあるだろう。
では、どう飛ぶか。
翼が欲しい。
と、思うかもしれない。
鳥のように自由に飛んでみたい。
優雅にふんわりと、スイーっとな。
ただ、翼が生えてきたら色々と面倒だ。空飛ぶためだけに翼をつける、あるいは生やすのは、リスクがでかい。
地上にいるときは、邪魔だ。
基本的に毛羽立ってイライラする。
リビングに羽毛が落ちてイライラする。
子供達に引っ張られて痛い痛い!やめてやめて!ってなる。
夏場絶対暑い。
生え際に垢とか溜まりそう。
羽の洗い方とかどうしたらいいのか。
知らん。わからない。
シャンプーで洗っていいのかわからん。
寝るときどうやって寝るねん。
仰向けで寝ることは一生ないかもしれない。
翼が生えたその日から残りの人生、うつ伏せで寝ることになる。
それでは、日々の疲れが取れない。
リスクが大きすぎる。
そして何より、リュックサックが背負えない。
羽が邪魔で背中が使えなくなる。
こうなると鞄はトートバックをしか使えない。
トートバックは嫌だ。
腕パンパンになるからすごく嫌だ。
とまぁ、こんな感じか。
空は飛びたいが、翼は却下。
さて、どう飛ぶか。
ドラゴンボールのキャラやヒーローみたいにスーッと真上に上がって、体を地面と並行にさせてビュイーンっと飛ぶか。
これはいいかもしれない。
オスプレイみたいな感じでスイーンと真上に浮いたのち、うつ伏せになって両手を伸ばして、ギュイーン!って感じ。
ただ、速すぎてしんどそうだ。
飛んでるときの顔がカッコ悪くなるのは避けられない。
向かい風の風圧に負けて、唇をバタバタさせながら、歯茎モロだしで飛ぶのはちょっと嫌だ。
目も開けられそうにない。せっかくの空を飛べるのに、常に薄目ってのは何か違う気がする。
なんせ風圧がすごいだろう。
おそらく髪の毛も抜けまくる。
当初の想定よりも早いこと禿げる人が増えるだろう。
となると、若ハゲの人を見るたびに思ってしまう。
「あ、この人、若いとき空飛びすぎたから、おでこ広いのかな?」とか思ってしまう。
それに、この飛び方するんだったら、どうしてもマントが欲しくなる。
町によってはマント必須の条例が出るかもしれない。マントつけ忘れで切符きられる人も出るかもしれない。
各家庭のマントあるあるが生まれるかもしれない。
玄関先で「あなた、マント忘れてるわよ」って会話もするだろうし、朝支度するときに「昨日の夜洗濯したマント、乾いてる?」という会話もするだろう。
玄関のコートかけるところにマントかける場所を新しく作らなければいけないのも嫌だ。
マントの色も細心の注意を配らないといけない。新入社員のときに赤マントなんてつけたら、上司から説教くらうことにもなりそうだ。立場が確立されていない場所では、薄めのブルーが無難だろう。
*
それに、この飛び方だと、みんながスピード出しそうだ。空の上で喧嘩やトラブルが多発する。そうなると結局、声の大きい陽キャしか、空を飛ばなさそうだ。
そんな空は嫌だ。
空はどこまでも自由であるはずなのに。
空にヒエラルキー的な要素があるなんて嫌すぎる。
地上が不自由なのはいい。
ただ、空まで不自由な世の中なんて嫌だ。
そんなことを考え出すと。
やっぱりタケコプターが1番いいよね。
とありきたりな結論に至った。
タケコプターくらいの速度。
万人に愛されるゆったり感。
平和にまったりと空を飛べそう。
老若男女、陽キャ陰キャ問わず空を飛べそうだ。
・・・
やっぱそうなんだよなー。
空を飛ぶには、結局、タケコプターが最適だと思うんだよなー。
・こぼれ話
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