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2023年シーズンの柳裕也投手はどこまで不運だったのか。登板試合を全て振り返る

2023年シーズン、中日ドラゴンズは2年連続最下位という球団史上初の屈辱的シーズンになってしまいました。
その最大の原因は圧倒的貧打。投手が好投しても勝てない試合が続くという最悪の状況にあり、球団では50年ぶりの先発投手10敗カルテットという悲惨な結果となってしまいました。

その10敗カルテットになってしまったのが
小笠原慎之介投手
柳裕也投手
高橋宏斗投手
涌井秀章投手
の4投手なのですが、その中で取り分け悲惨な結果になってしまったのが柳裕也投手でした。

そんな柳裕也投手、今シーズンの先発登板試合はどんな試合だったのか、改めて振り返ってみました。

なお柳裕也投手の今シーズンの成績は、
24試合 防2.44 4勝11敗 105奪三振 投球回158回1/3 QS17回 WHIP1.09 K/BB2.23

です。

では振り返ってみましょう。




~前半戦~

4/5 対ヤクルト戦 5回3失点 ● 敗戦投手

バンテリン 中0-5ヤ ● 

柳裕也 5回3失点
球数105球 被安打4 与四球5 奪三振3

相手先発 高橋奎二 5回無失点
球数68球 被安打4 与四球2 奪三振4

~失点内容~
初回、無死満塁から村上宗隆に押し出し
初回、無死満塁からオスナに犠牲フライ
5回、2塁1・2塁から山田哲人にタイムリー

~援護内容~
なし


4/11 対広島戦 6回2失点 ● 敗戦投手

バンテリン 中1-4広 ●

柳裕也 6回2失点
球数95球 被安打7 与四球2 奪三振6

相手先発 九里亜蓮 8回無失点
球数97球 被安打4 与四球1 奪三振7 

~失点内容~
4回無死2塁からマクブルームにタイムリー2ベース
4回無死2塁から西川龍馬にタイムリー

~援護内容~
なし

なお降板後の9回裏、無死満塁からビシエドの併殺打の間に得点を挙げる


4/20 対ヤクルト戦 6回2失点 勝ち負けなし

神宮 中2-3ヤ ●

柳裕也 6回2失点 勝ち負けなし
球数109球 被安打4 与四球5 奪三振2

相手先発 石川雅規 5回2失点
球数79球 被安打8 与四球0 奪三振3

~失点内容~
初回、2死1・2塁からアキーノのエラーで2失点

~援護内容~
2回表、無死走者なしから石川昂弥のホームラン
2回表、1死3塁から木下拓哉のタイムリー

なお試合は延長11回裏、1死2塁から山本拓実が中村悠平にタイムリーを浴びサヨナラ負け


4/27 対広島戦 7回無失点 勝ち負けなし

マツダ 中2-3広 ●

柳裕也 7回無失点 勝ち負けなし
球数102球 被安打5 与四球1 奪三振2

相手先発 九里亜蓮 7回2失点
球数71球 被安打5 与四球1 奪三振2

~失点内容~
なし

~援護内容~
5回表、無死2、3塁から木下拓哉の2点タイムリー

なお試合は8回裏、無死2塁から田島慎二が野間峻祥にタイムリー3ベース
8回裏1死3塁から勝野昌慶がマクブルームにタイムリーを浴び同点となり、柳裕也の勝ちが消える
延長12回裏、2死満塁から砂田毅樹が韮澤雄也に押し出しサヨナラ負け


5/4 対阪神戦 7回2/3イニング3失点 ● 敗戦投手

甲子園 中2-3神 ● 

柳裕也 7回2/3イニング3失点
球数129球 被安打7 与四球7 奪三振2

相手先発 伊藤将司 6回2失点
球数99球 被安打11 与四球0 奪三振1

~失点内容~
7回裏、2死3塁から坂本誠志郎にタイムリー
8回裏、2死1、2塁から大山悠輔にタイムリー
8回裏、2死1、2塁から佐藤輝明にタイムリー

~援護内容~
4回表2死1、3塁から柳裕也タイムリー
5回表1死1塁から石川昂弥タイムリー2ベース


5/11 対広島戦 5回2失点 勝ち負けなし

バンテリン 中2-3広 ●

柳裕也 5回2失点 勝ち負けなし
球数92球 被安打7 与四球3 奪三振2

相手先発 コルニエル 6回2失点
球数102球 被安打7 与四球1 奪三振2

~失点内容~
5回表1死1、3塁からマクブルームにタイムリー
5回表2死2、3塁から坂倉将吾にタイムリー

~援護内容~
3回裏、1死1・3塁から岡林勇希の1点タイムリー
4回裏、2死2塁から村松開人のタイムリー

なお試合は延長11回表、1死3塁から田島慎二が松山竜平にタイムリーを浴び敗戦


5/18 対阪神戦 6回2/3イニング4失点 ● 敗戦投手

バンテリン 中1-4神

柳裕也 6回2/3イニング4失点
球数117球 被安打8 与四球4 奪三振5

相手先発 伊藤将司 6回1失点
球数108球 被安打5 与四球0 奪三振3

~失点内容~
初回、2死満塁からミエセスに3点タイムリー2ベース
2回表、1死1塁から近本光司にタイムリー2ベース

~援護内容~
6回裏、2死3塁から石川昂弥タイムリー


5/25 対広島戦 5回2/3イニング1失点 ○ 勝利投手

マツダ 中8-2広 ○ 

柳裕也 5回2/3イニング1失点 
球数98球 被安打7 与四球1 奪三振5

相手先発 コルニエル 5回5失点
球数79球 被安打7 与四球2 奪三振2

~失点内容~
6回裏、無死1・3塁から西川龍馬の内野ゴロの間に失点

~援護内容~
5回表、無死走者なしから木下拓哉ホームラン
5回表、1死2塁から岡林勇希タイムリー
5回表、1死3塁から福永裕基フルダースチョイス
5回表、1死1・2塁から石川昂弥2点タイムリー2ベース

降板後の7回表、1死1・2塁からビシエド3ランホームラン


6/1 対SB戦 6回3失点 勝ち負けなし

ペイペイ 中6-5ソ ○

柳裕也 6回3失点 勝ち負けなし
球数110球 被安打8 与四球1 奪三振3

相手先発 ガンケル 4回1/3イニング4失点
球数69球 被安打5 与四球2 奪三振3

~失点内容~
初回、2死満塁から柳町達に2点タイムリー
3回裏、1死1・3塁から柳町達にタイムリー内野安打

~援護内容~
2回表、無死満塁から村松開人の内野ゴロ間で1点
2回表、1死2・3塁から福永裕基の犠牲フライ
5回表、1死満塁から細川成也2点タイムリー2ベース

なお試合は7回表、無死走者なしから福永裕基がホームランを放つも、
7回裏、1死1塁から福敬登が柳田悠岐にタイムリー
7回裏、1死2塁から清水達也が岡林勇希のエラーで失点し同点を許し、柳裕也の勝ちが消えた。

そして8回表、2死1塁から高橋周平がタイムリー2ベースを放ちドラゴンズ勝利


6/8 対西武戦 9回2失点 ○ 勝利投手

ベルーナ 中8-2西 ○

柳裕也 9回2失点
球数123球 被安打4 与四球0 7奪三振

相手先発 宮川哲 5回6失点
球数102球 被安打9 与四球4 奪三振3

~失点内容~
5回裏、無死走者なしから渡部健人にホームラン
8回裏、無死3塁から柘植世那の内野ゴロで失点

~援護内容~
初回、1死2・3塁から細川成也の2点タイムリー2ベース
初回、1死満塁から村松開人の犠牲フライ
2回表、1死1塁から鵜飼航丞の2ランホームラン
4回表、1死1、3塁から大島洋平のホームスチール
7回表、無死走者なしから細川成也のホームラン
9回表、2死1、3塁から溝脇隼人の1点タイムリー


6/15 対ロッテ戦 9回1失点 勝ち負けなし

バンテリン 中1-1ロ △

柳裕也 9回1失点
球数123球 被安打5 与四球2 奪三振5

相手先発 美馬学 7回1失点
球数99球 被安打4 与四球2 奪三振4

~失点内容~
初回、1死3塁から中村奨吾にタイムリー

~援護内容~
3回裏、無死満塁から岡林勇希の内野ゴロ間の1点


6/27 対阪神戦 2回2/3イニング5失点 ● 敗戦投手

甲子園 中3-11神 ●

柳裕也 2回2/3イニング5失点
球数57球 被安打6 与四球1 奪三振1

相手先発 西勇輝 5回3失点
球数76球 被安打7 与四球1 奪三振2

~失点内容~
3回裏、1死2・3塁から近本光司に犠牲フライ
3回裏、2死3塁から中野拓夢にタイムリー
3回裏、2死2塁から前川右京にタイムリー
3回裏、2死1塁から大山悠輔に2ランホームラン

~援護内容~
なし

なお降板後に4回表、無死1塁から細川成也の2ランホームラン
5回表、1死満塁から宇佐見真吾の1点タイムリー
以降はリリーフ陣も打ち崩され惨敗


7/4 対巨人戦 8回5失点 ● 敗戦投手

バンテリン 中1-5巨 ●

柳裕也 8回5失点
球数111球 被安打8 与四球2 奪三振5

相手先発 山崎伊織 7回1失点
球数101球 被安打4 与四球1 奪三振6

~失点内容~
3回表、1死1塁から丸佳浩に2ランホームラン
8回表、2死1・3塁から大城卓三に3ランホームラン

~援護内容~
4回裏、1死1塁から石川昂弥のタイムリー2ベース


7/11 対ヤクルト戦 6回2失点 ○ 勝利投手

神宮 中5-2ヤ ○

柳裕也 6回2失点
球数90球 被安打4 与四球1 奪三振4

相手先発 サイスニード 6回4失点
球数82球 被安打6 与四球0 奪三振4

~失点内容~
6回裏、1死1・2塁から武岡龍世に1点タイムリー
6回裏、1死1・3塁から青木宣親に1点タイムリー

~援護内容~
2回表、1死走者なしから石川昂弥のホームラン
6回表、1死1塁から細川成也の2ランホームラン
6回表、2死走者なしから石川昂弥のホームラン

なお降板後に9回表、2死満塁から福永裕基の押し出し


~後半戦~

7/23 対広島戦 6回2失点 ● 敗戦投手

マツダ 中1-3広 ●

柳裕也 6回2失点
球数108球 被安打5 与四球3 奪三振2

相手先発 大瀬良大地 7回1失点
球数112球 被安打5 与四球2 奪三振2

~失点内容~
初回、1死2塁から秋山翔吾にタイムリー2ベース
6回裏、1死満塁から松山竜平に犠牲フライ

~援護内容~
なし

なお降板後に7回表、2死1・3塁から川越誠司の1点タイムリー


7/30 対巨人戦 7回無失点 勝ち負けなし

東京ドーム 中0-4巨 ●

柳裕也 7回無失点 勝ち負けなし
球数114球 被安打4 与四球4 奪三振2

相手先発 メンデス 7回無失点
球数109球 被安打5 与四球2 奪三振5

~失点内容~
なし

~援護内容~
なし

なお試合は8回裏に清水達也が4失点し惨敗


8/6 対ヤクルト戦 3回1/3イニング3失点 ●敗戦投手

バンテリン 中1-3ヤ ● 

柳裕也 3回1/3イニング3失点
球数87球 被安打7 与四球4 奪三振2

相手先発 小澤玲史 6回無失点
球数92球 被安打3 与四球1 奪三振4

~失点内容~
初回、2死満塁から川端慎吾にタイムリー内野安打
2回表、2死3塁から宮本丈にタイムリー2ベース
4回表、1死3塁から山田哲人にタイムリー

~援護内容~
なし

なお降板後に8回裏、2死1・2塁から細川成也の1点タイムリー


8/13 対広島戦 9回無失点 勝ち負けなし

バンテリン 中2-1広 ○

柳裕也 9回無失点 勝ち負けなし
球数121球 被安打0 与四球2 奪三振5

相手先発 遠藤淳志 7回無失点
球数87球 被安打4 与四球1 奪三振3

~失点内容~
なし

~援護内容~
なし

なお降板後、延長10回表、2死走者なしからR.マルティネスが堂林翔太にホームランを浴びるも、
延長10回裏、無死走者なしから石川昂弥、宇佐見真吾の2者連続ホームランで逆転サヨナラ勝ち


8/20 対ヤクルト戦 8回1失点 ● 敗戦投手

神宮 中0-1ヤ ● 

柳裕也 8回1失点
球数116球 被安打5 与四球0 奪三振8

相手先発 サイスニード 9回無失点
球数115球 被安打4 与四球0 奪三振5

~失点内容~
2回裏、無死走者なしからサンタナにホームラン

~援護内容~
なし


8/27 対横浜戦 7回1失点 勝ち負けなし

バンテリン 中2-1横 ○

柳裕也 7回1失点
球数106球 被安打6 与四球0 奪三振6

相手先発 平良拳太郎 5回2/3イニング1失点
球数101球 被安打7 与四球0 奪三振8

~失点内容~
初回、1死3塁から佐野恵太にタイムリー

~援護内容~
6回裏、2死1・2塁から村松開人の1点タイムリー

なお降板後、延長12回裏、2死1・2塁から宇佐見真吾のタイムリーでサヨナラ勝ち


9/3 対広島戦 6回1/3イニング無失点 ○ 勝利投手

マツダ 中3-0広 ○

柳裕也 6回1/3イニング無失点
球数107球 被安打4 与四球1 奪三振8

相手先発 九里亜蓮 5回1失点
球数93球 被安打7 与四球2 奪三振4

~失点内容~
なし

~援護内容~
3回表、1死2塁からデビットソンのエラーで1得点

なお降板後、8回表、1死2・3塁から後藤駿太の2点タイムリー2ベース

9/10 対巨人戦 6回2失点 ● 敗戦投手

東京ドーム 中1-2巨 ●

柳裕也 6回2失点
球数112球 被安打4 与四球2 奪三振6

相手先発 メンデス 5回2/3イニング無失点
球数74球 被安打3 与四球1 奪三振3

~失点内容~
2回裏、無死走者なしから坂本勇人にホームラン
5回裏、2死1塁から門脇誠にタイムリー2ベース

~援護内容~
なし

なお降板後の7回表、2死2塁から石川昂弥のタイムリー


9/17 対広島戦 8回2失点 ● 敗戦投手

バンテリン 中0-3広 ●

柳裕也 8回2失点
球数117球 被安打4 与四球1 奪三振5

相手先発 九里亜蓮 7回無失点
球数108球 被安打4 与四球3 奪三振5

~失点内容~
6回表、2死1塁から羽月隆太郎にタイムリー2ベース
6回表、2死3塁から小園海斗にタイムリー

~援護内容~
なし


9/24 対阪神戦 8回無失点 勝ち負けなし

バンテリン 中0-0神 △

柳裕也 8回無失点
球数111球 被安打3 与四球0 奪三振4

相手先発 才木浩人 10回無失点
球数130球 被安打5 与四球3 奪三振7

~失点内容~
なし

~援護内容~
なし


~まとめ~

今シーズン成績
24試合 防2.44 4勝11敗 105奪三振 投球回158回1/3 QS17回 WHIP1.09 K/BB2.23

前半戦成績
14試合 防3.21 3勝6敗 57奪三振 投球回89.2回 QS8回

後半戦成績
10登板 防1.44 1勝5敗 98奪三振 投球回68回2/3 QS9回

登板中援護点34点 (前半戦32点 後半戦2点)

援護点ランキングトップ5
1位 石川昂弥 8打点
2位 細川成也 7打点
3位 木下拓哉 4打点
3位 村松開人 4打点
5位 岡林勇希 3打点

援護本塁打ランキング
1位 石川昂弥 3本
2位 細川成也 2本
3位 木下拓哉 1本
3位 鵜飼航丞 1本

QS達成するも勝ちが付かなかった試合数
14試合

リードした状況で降板し、勝ちを消された試合数
2試合

ちなみに最も投げ合った相手先発投手は広島の九里亜蓮投手の4回でした。


いかがでしたか。これが今シーズンの柳裕也投手の先発登板試合です。

正直前半戦は初回に失点することが多く、以降抑えていても与四球が多く、フルカウントに行く回数も多く、毎試合球数が多くなり、試合内容を見ずに結果だけ見れば抑えたとは言えるのですが、投球内容を見ると初回から相手にリードを許し、テンポの悪い試合が多くストレスが貯まる試合が多かったです。

しかし勝ちがなかなか付かないために、ベンチも明らかに球数的にも限界なのに、降板させず続投させ、結果打たれ取り返しの付かなくなる試合が何試合もあったのも事実でした。

それでも後半戦からは別人のような神業のピッチングを繰り返すようになり、与四球に関しても前半戦では32個あったのが、後半戦では17個にまで減らしました。

だがしかし、好投するのと反比例するかの如く全く援護点が恵まれなくなりました。
これは今シーズンのドラゴンズが若手主体であったがゆえに、1シーズン一軍で戦った経験のある選手が少なく、夏場以降になり体力がバテてしまい、結果打線が完全に死んでしまったのだと思います。

柳裕也投手は選手会長として孤軍奮闘で若手主体のチームを引っ張りましたが、その若手選手ら、周りがついていくことができなかったシーズンとなってしまい、結果このような想像を絶する成績となってしまったのだと思います。

来年こそは柳裕也投手の好投が報われるシーズンにしてほしいですね。

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