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AI時代の実践英会話学習




■本noteの対象者

 本noteは、「大学受験を経て一定程度の文法の知識があり、リーディングは最低限できるが、ネイティブのスピード・発音でのリスニングや会話だと全く歯が立たない」という、おそらく大多数の大卒の英会話スキルレベルの方を対象とする
 「読み書き」についてはchatGPTなりDeepLでどうにかなるが、英会話コミュニケーションになるととたんにNG、なんとかして英会話能力向上を図りたい、という方に向けたnoteとする

■本noteで学べること

以下3点について筆者が学んだことをまとめる形で記載する

  1. 運用可能単語数の向上

  2. ネイティブのスピード・発音に対するリスニング力向上

  3. 発話力向上

その①「運用可能単語数の向上」


前置き
 日経ビジネスの以下記事でも解説されているように、いわゆる日常で使う単語は3000語前後との研究結果が出ている。「日常使い」においてはまずは3000語で十分。その3000語を限りなく完璧に運用(聞く・読む・正しい発音記号とアクセントで発音する・センテンス作成して発話する)できるようになることが最初の一歩として非常に重要である

ちなみに英単語数3000語というのはTOEICでいうと400点レベルらしい。多くの日本人がTOEIC400は軽々超えるだろうが、多くの日本人が英会話コミュニケーションを非常に苦手にしている。知っている単語数を伸ばすよりも、運用できる単語数を伸ばすことに重点を置く必要がある。

ポイント
 英単語習得サービスの選定にあたって、ポイントを「復習性」「カスタマイズ性」「【運用可能単語】の習得につながるか(※1)」の3つに絞って評価した

※1 【運用可能単語】の習得についてはrecallとrecognitionの違いについて解説された以下ページを参照



手段
 使用したサービスは「紙の単語帳」「mikan」「i know」「アルクのbocco」の4つ。結論からいうと先に上げた3つのポイントでの評価の場合「i know」が最も優れておりこれをおすすめしたい

運用可能性を追求した英単語サービスの登場が待たれる


I knowの学習コース一覧。まずは英会話マスター3000までのコンプを目指そう。

その②「ネイティブのスピード・発音に対するリスニング力向上」


前置き
 共通テストやTOEICのテストでのリスニングはできても、CNNや海外ドラマになったらサッパリです!という人は多いだろう。テスト勉強対策としてのリスニング、とは別の形でのトレーニングがあり、なかなかそれが表でまとめられているものがないのでここにまとめることにする

ポイント
 
「リスニングができない」と一言に言ってもできない理由は様々。多くは「スピードが早すぎて聞き取れない」「linkingやreductionなど英文章になったとき生じる発音表現をしらない」「want to⇛wannaなどの原型変化をしらない」あたりに大別される。(除:単語力がない)

手段
 インプット編として動画学習と参考書学習、アウトプット編としてshadowing&transcribe、日々の英語環境構築編としてPassiveStudyの3つにわけて上記のポイントの解決について解説する

A)インプット(動画・参考書)

大枠を把握するにはまず動画学習が最適だろう。Youtube上には信じられないほど多くの英語学習関連動画がUPされているため、適切な動画を選択し推薦することには一定の価値があると思われるので以下で紹介する

【その1:だいじろーチャンネル】
リスニング上重要な「リズムとアクセント」「発音」「音声変化(linkingやreduction)」の3点について概要を把握できるという点で、だいじろーの「アメリカ英語発音入門 完全ガイド 【超有料級】」をおすすめしたい。非常に長編であるがわかりやすく解説されており実践に移る前に数回見ておくといいだろう

【その2:サマー先生と英会話!チャンネル】
だいじろーの動画で「音声変化」の大枠は学べるが、その枠から大きく外れている(と思ってしまう)音声変化が多数存在する。
例えば「you going to go?」をネイティブが発話する場合「ya gana go?」と明らかに言っているように聞こえ、もはやlinkingやreductionで説明が難しいのでは?となることがしばしばある。
実践編で行うtranscribe(リスニングしたものを書き写す)において、「何回聞いても絶対に単語通り聞こえない」と思ってしまう多くの場合はこのパターンである。
事前に座学で学んでおくことである程度シューティング可能なため事前学習しておきたい。サマー先生と英会話!というチャンネルが非常にわかりやすいのでおすすめする。

【その3:絶対「英語の耳」になる!リスニング50のルール】

動画で一通り概要を掴んだあとは、参考書を使って「座学+実践」を行うことをおすすめしたい。また、動画と違って参考書だと網羅性が非常に高いのもポイントである
「絶対「英語の耳」になる!リスニング50のルール」

B)アウトプット(transcribe・shadowing)

座学編と並行して行ってももちろん大丈夫。ひたすら実践を行うことこそ能力向上に直結する。逆に言うと座学は必要最低限をこなすだけでよく、座学時間を多くすると能力向上は望めない
最も効果的な実践はtranscribe/shadowingなので、その効果最大化のノウハウを記載する

【教材】
教材としては一昔前に大流行した「TED Talk」をおすすめしたい(リンクはMost Viewdでソートしてあるもの)

理由は以下3点。Matt Cutts の「Try something new for 30 days」を例に解説する

  1. プレゼンテーションのためドラマなどに比べ発音が明瞭で難易度が相対的に低い

  2. ページ内に音声を文字化したものがあり答え合わせが楽

  3. TEDスピーチの解説サイトがあるためネイティブの言い回しなど分からない表現がある場合の検索性が高い

【transcribe学習ステップ】
(一気に動画全部やるのはほぼ不可能。1~2分に区切って行うのがおすすめ)

  1. まず一周目は1センテンスごとに(shadowing+音声入力)またはtranscribeで分かる範囲で文字起こし

  2. 早すぎてわからないところがあればプラス2周くらいする(逆に3周以上しても分からない所は分からないので諦める。時間の無駄である)

  3. 最大3周してわからない部分は何かしら聞き取れた音(Z__ とかPr___とか)を備忘としてチェック

  4. 動画内の英文をみて答え合わせ

  5. 単語で分からなかったところがあれば「I know」の単語登録機能を使って備忘登録しておく

筆者の学習例。左に自分自身でListening&Transcribeしたものを記載。右側に正解文章をコピペして聞き取れなかった部分をマーキングしている。英語力激落ちくんを実感。

~ここまでがtranscribe~
~ここからshadowing~

【Shadowing学習ステップ】

  1. I padの「Pages」に文章をコピペし、リズム(緩急・テンポ)ストレス(強弱・アクセント)イントネーション(高低・抑揚)があるところにApplePenでチェックをいれる(Ipadじゃなくて紙+ペンでももちろんOK)

抑揚や区切るところ、強調する部分など書き込みまくる。プロソディシャドーイングというらしい
  1. チェックを入れた文章を音読し、音声入力アプリ(Googleドキュメントなど最近はなんでも搭載されるのでどれでもOK)を使って正しい発音、正しいリズムを使うことで正しく文字起こしがされるかチェック

C)日々の英語環境構築(Passive Study)

通常の学習時間のみだと圧倒的に学習ボリュームが足りない。能動的に勉強する他、通勤や風呂ランニングなどスキマ時間で英語リスニング(受動的学習)することをオススメする。
より効率的にPassive Studyを極めたい方は以下あたりを参照。取っつきやすさを考えると「フレンズ」の視聴一択だろう。

【フレンズ視聴の学習ステップ】

  1. 日本語字幕でフレンズを楽しむ(「楽しむ」は継続する上で非常に重要!)

  2. 英語字幕でもう一度同じ話を見る

  3. 英語字幕無しで3度目を見る(1話のリピートじゃなくて、1シーズン全部見てから2,3のステップにいってもOK)

なお、現在フレンズが視聴できる配信サービスはHuluとU-Nextのみなので注意

経済に興味がある方はCNBCとかも

その③「発話力向上」


前置き
 日本人が英語のコミュニケーションが苦手な要素の大部分が「自分が言いたいことを英語で表現し正しく発音する」ということだろう。
 おそらく時間をかければ多くの人が自分が言いたいことを表現する文章を作成できるが、会話の中では数秒からコンマ数秒で文章を作成し発話しなければならない。
 前述したように、必要な単語数は3000程度でも十分でありこれはTOEIC点数換算では400点のレベルである。大事なのは運用能力でありそのためにはひたすら実践しそのフィードバックをもらうことこそが重要である。

ポイント
 「会話するトピックの幅の広さ」「正しいフィードバック」「会話機会の設定の容易さ」の3つが手段選択のポイントとなる。
 それぞれを「生成AIとの会話サービス」「Webでの既存英会話」「対面での既存英会話」で評価を行った。

手段

 比較するサービスは「生成AIとの会話サービス」「生身の人間とのWeb会話サービス」「生身の人間との対面会話サービス」の3つ。
 結論としては、「スピーク」「Praktika」のような「生成AIとの会話サービス」をおすすめしたい。以前は対人英会話のみでしかなし得なかった「英語を使ったリアルタイムの音声コミュニケーション」が、生成AIと音声入力の爆発的な進化により人(=講師)を介さずに可能になっている。これは語学学習における破壊的なイノベーションであり、今後ますます生成AIを使った語学学習は当たり前のものになっていくだろう。

※生身の人間相手だとフィードバックの質がバラバラすぎてマイナスな面も

【学習ステップ】

  1. 生成AIとの会話サービスを使ってとにかく「自分で話す機会」を増やす。文法が間違っていたり単語が間違っているところがあるとサービス内で訂正してくれるので、まずはとにかく話す。旅行先で英語を使うというレベルであればこれで十分

  2. 会話力が一定上がってきたと思ったら人間との会話サービス(Web)を利用し個別詳細のトピックについて議論

■chatGPTによる本記事のまとめ(時間がない人はこのページだけでOK)

#note記事のまとめ

このnoteは、大学受験を経て文法知識やリーディング能力があるが、ネイティブのスピードや発音に対応できない大卒の方々を対象としています。

  1. 運用可能単語数の向上:

    • 英会話の基盤となる単語の運用能力を高めることが重要です。特に、日常会話に必要な約3000語の運用が最初の一歩とされます。

    • 「iKnow」などの単語習得サービスを利用し、運用可能な単語数を増やすことが推奨されます。

  2. ネイティブのスピード・発音に対するリスニング力向上:

    • リスニング力向上の障害は様々ですが、スピードや発音の問題が主な要因です。

    • YouTubeチャンネル「だいじろーチャンネル」「サマー先生と英会話!チャンネル」などの動画を活用し、リズムやアクセント、発音の理解を深めます。さらに、参考書「絶対「英語の耳」になる!リスニング50のルール」を使用して理解を補強します。

  3. 発話力向上:

    • 英会話の苦手要素は自分の思いを英語で表現し、正確に発音することです。

    • 「スピーク」「Praktika」などの「生成AIとの会話サービス」を利用して、自分で話す機会を増やし、文法や単語の間違いを訂正しながら練習します。

このように、英会話スキルの向上には単語数の増加、リスニング力の向上、そして積極的な発話が重要です。具体的な手段としては、iKnowやYouTube動画、生成AIとの会話サービスが有効です。


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