ふわふわり ふわふわる 「ダンデライオン」


前振り

*こちらの記事はgraswiz様主催の「ボドゲ紹介 Advent Calendar 2023」エントリー記事です*

せーのっ
でも そんなんじゃダメ
もう そんなんじゃほら
ダイスは移動するよ
もっと もっと

…えー、失礼しました。別に「恋愛○ーキュレーション」や「○物語」をお勧めしたいわけではありません。
お勧めしたいのはこっちのボードゲームです。


バァー~ン!

こちら。「dandelions(ダンデライオン)」です。カッコいい名前ですね。ちなみに「タンポポ」って意味です。カワイイですね。

海外の出版社から出されているゲームなのですが、こちらよくご覧ください。


「タカシ・サカウエ…?」

そうです。こちらは日本人デザイナーのゲームなのです。いっつあじゃぱにーずぼーどげーむ。
と、いうのもこの出版社こと「BoardGameTables.com」(ボードゲームテーブルズ・ドットコム)は、よく日本人デザイナーのゲームをリデザインして販売しているところでございます。有名どころで言えば、「倦怠期」・新澤大樹さんの「タイムパラトリックス」や「サーオボロス」などもリメイクされてらっしゃいますね。(なんなら「9LIVES」っていう新作まで出てる。しゅごい。)
ということはこのゲームはリデザイン…?はいそうですご名答。スーパーひとしくん人形を置いてた方は3点です。このゲームは元々「BIRTH」というゲームのリメイクになります。詳しくはこちらを見てもらえれば良いかと思います。
テーマチェンジするにあたっていくつかルールもチェンジしてますが、個人的にはこの「ダンデライオン」のほうが少し運要素が抑えられており、ちょっと戦略的でこっちの方がお好みです。あと見た目がオシャンティー。褐色娘が出てきたそこのあなた、それはシャンティです。
それでは、ゲームの概要とルールの説明に入っていきましょう。

概要

プレイヤーはタンポポです。タンポポの綿毛です。11個のダイスを綿毛に見立て、様々な場所へと着地しましょう。


中身はこんな感じ、ダイスはカワイイ 小サイズ

プレイヤーは2つのルールで点数を得ます。(点数の名称はきちんと決まっているのですが、分かりやすいように独自の名称を使います)
・着地した場所に応じて決まる「着地点」
・場所ごとの個数を比べて1番多い人がもらえる「景観点」
この上記2つの点数を合計し、最も高い人が勝利となります。

ルール

ゲームの準備

①ボードを1,2,3,5,8の順に並べます。

②プレイヤーは使う色を1色決めてそのダイスをすべて取ります。
 その後、順番を決めて1番手の人は、コマを1のスタートマスに置き、
 以降は時計回りの順にコマを時計回りに次のマスに置きます。


マークがついてるのがスタート

③プレイヤーは「タンポポの綿毛を吹き飛ばすことをイメージしながら」(ここ重要)すべてのダイスを振ります。

11個も一気に振る贅沢仕様。(画像では10個になってますが…)
ダイスを振るのは基本的にこの1回だけ。

これで準備完了です。

ゲームの流れ

手番で出来ることは、「ダイスを1つ選ぶ」→「その数だけコマを進める」→「ダイスを着地点に配置する」のみです。途中で特殊な処理が入ることもあります。

①ダイスを選ぶ
 手元のダイスを1つだけ選びます。選んだダイスは一旦どこかに避けて置きます。個人的にコマの上がおすすめ。

ダイス選んで…


パイルダーオン!!!
(ボードの中央に出すなど、やりやすい置き方でOKです)

②コマを進める
 選んだダイスの「出目」の分だけ、コマを時計回りに進めます。後退はできません。コマがあるマスも1マスとして数えます。ただし、着地点に他人のコマがある場合は、そこに一旦着地してからもう一度「同じ出目」を使って進みます。

出目の数だけ進みます


相手コマを踏んだら移動のおかわり。
「俺を踏み台にした!?」という声が聞こえてきますね()

③ダイスを配置する
 移動を終えたら、着地点の場所に対してダイスを配置します。ただし、配置先に他人の「同じ出目のダイス」がある場合、そのダイスを全て左右どちらかの別の場所に移します。(出目はそのまま!)

ご乗車ありがとうございました、お出口は真下です


この場合、緑が4を置こうとしているが、
既に他人の4があるため、それを右の「2」か左の「8」に
全部移動させないといけない

*特殊ルール「振りなおし」
 着地地点が「スタートマス」であった場合、今手元に残っているすべてのダイスを振りなおしても構いません。(スタートマスに誰かがいると、②の特殊ルールでおかわり移動が発生するので振りなおしが出来ません!)

わぁい リロール あかり リロール大好き

これらを時計回りに繰り返し、全員のすべてのダイスが盤面に配置されるまで続けます。(全員同時に無くなります)

得点計算

A:着地点
 各プレイヤーは全ての場所から「場所タイルに書かれた数字 x 配置したダイスの個数」を点数として得ます。

右の「1」なら1個につき1点。
左の「8」なら1個につき8点!

B:景観点
 各場所ごとに「ダイスの個数」を全プレイヤー間で比べます。最も個数が多いプレイヤーだけが、「ダイスの出目の合計」を点数として得ます。
 もし、個数が同じ場合は「出目の合計が『小さい』」方だけが得られます。それも同じ場合はその全員が得られます。

「2」の場所に最も多く置いたのはオレンジ。
出目の合計の[1+3+6+1+4=15点]が加点。

このAとBの点数を足し、最も点数が大きいプレイヤーの勝利です!

個人的感想

ダイスがどんどん置かれるの面白い

2人でも十分な面白さですが、本領発揮は3人だと思います。他人とのかかわり合いが強いゲームなので、3人で関わり合いを大きめにした方が面白いと感じます。
また、個人的には「ランダムに配られた何かでうまくやりくりできるか競う」ゲームは大好きなので、こういうのが個人的に刺さるのかもしれません。
ダイスを使っているのに運要素をほぼ感じさせることなく、30分未満のゲームに収めているのは素晴らしいなと思いました。
ちょっと「景観点」の求め方がややこしいので、得点ボードのところを工夫して記録するといいかもしれません。
まず個数だけで見て、トップのところに○付けて、そうじゃないところに×付ける。で、○付いたところに出目を書き込む。○が複数付いたところは出目が最小じゃないところを×。…というふうにちょっとややこしさがあるかも。慣れればそうでもない気はしますが。

元のゲームとの違い

元の「BIRTH」と比べると以下の点が違います。
③で同じ出目を配置した時
・BIRTH:同じ出目があるものは「振りなおして同じ場所に配置」
 本作:同じ出目があるものは「そのまま隣の場所に移動」
ゲーム終了時の景観点の求め方
・BIRTH:「出目の合計が最大である」プレイヤーが+(出目)点
 本作:「個数が最大である」プレイヤーが+(出目)点
上記のルールは本リメイクをするにあたり、おそらくイマイチであった点を改訂したものと思われます。本作の方がより戦略的で「読みやすく」なっている気がします。こっちのほうが好き。
得点記録のためのボードやマーカーがついているのもありがたい点です。

一方で以下の点も違います。
・BIRTH:数字や並びが異なるボードのバリアントがある
 本作:基本的に数字は固定、並びは「1,2,3,5,8」のみ(ルールに明記が無い)
この点はBIRTHの方が優れているかもしれません。まあルールにないだけで並び替えればそれでいいと思うんですけどね…。「1,2,3,5,8」の順でしか遊んだこと無いので分からないんです()
またテーマとしては、BIRTHはその名の通り「宇宙の誕生」がテーマになっています。こっちの方がダイスのデザインやボードが煌いていて好きですね。
本作はダイスが角ばっていてパステルカラーになっており、これはこれで色合いが可愛いです。個人的にダイスが角ばっているのより、丸まっている方が好きなので探して差し変えようかな…と思ったり。

おわり

ということで、「ダンデライオン」のご紹介でした。原版のBIRTHも同じように遊んでもらえれば、全く同じプレー感で楽しめると思います。
私は駿河屋で中古で手に入れましたが、おそらく在庫自体は海外とかBIRTHなら駿河屋にあると思うので、ぜひご興味がある方は手に入れてみては?

fin.


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