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現場の介護士の流出は、技術やノウハウの流出になると思う。


こんばんわ、youmeiです。

今回は、タイトル通りになります。


書こうと思ったきっかけは、

今いる介護施設に勤続年数の長い介護士がいないことです。


介護士歴が長い方はいらっしゃるのですが、

今の施設自体の勤続年数は最大で3年くらいしかいません。


非常勤に至っては、最長2年ほどです。


そして現場の介護の質は高いとはいえず、情報共有や介助の質も高いとはいえない状況です。


その理由の1つがタイトルになります。


よろしければご覧ください。





今の施設の状況

・リーダーシップを取れる人がいない
・質の低い介護
・現場と運営の連携が取れていない
・他職種の連携が取れていない
・情報共有の質が低すぎる
(今までいた施設で最低)


情報の信用性が低く、情報共有の質も低い。

実際に働くと、情報錯誤が多く信用性が著しく低いです。


責任ある立場の人間の指示なのか、現場が勝手に変えた指示なのか、

玉石混合すぎて信用できません。


そのため私は、情報元から聞くようにしています。

例)
医療系情報収集
→一番キャリアの長いベテラン看護師
業務指示
→現場リーダー


こうでもしないと、誤った情報で不適切ケアをする可能性がありますし、

何かあった場合に責任が全てこちらに来る可能性もあります。



現場を回すリーダーの不在

現場が回る職場には中心人物がいます。


『この人に聞けば大体わかる』

『この人がいると業務がスムーズに進む』


しかし今の現場にはいません。

となるとここの負担や業務効率が落ち、事故やケアの質が下がると思います。



介護士の質が低い(育成能力が低い)

今の施設は新卒組と転職組の仕事工率の差が浮き彫りになっています。

転職組の特定の職員がいないと現場が滞ります。


現場を回す人はほとんどが転職組です。

新卒から続けている人は、あまり動けていない印象があります。


母体となる企業自体の育成能力も問題だと思います。

ただし、介護士を育てるのは他の仕事と違い難しいと思います。


『収入を得る』だけで割り切るのは難しく、利用者の繊細な部分やお金では割り切れないものも多いため、介護士の心構えを育てるというのはとても難しいと思います。



【考察】退職者が多く介護技術やノウハウの流出
→介護士の質の低下


今いる施設の情報を調べてみた
【退職者が多い】

今いる施設の”重要事項説明書”をみてみました。


重要事項説明書とは次のようなものになります。

何らかの売買契約を結ぶにあたって、契約上の重要な事項を売り手側が買い手側に説明するための書類

老人ホーム側が作成し、説明を行う重要事項説明書には、入居希望者が契約において確認すべき重要なポイントがわかりやすくまとめられている

介護サービスの「重要事項説明書」とは?記載内容やチェックポイント、契約書との違いを解説|老人ホームのコラム
https://www.sagasix.jp/column/beadhouse/juyojikosetsumeisyo/



調べてみると、年度が違うものが3つ出てきました。

退職者を調べてみますと、

・1年前:9人
・2〜5年前:15人
・6年以上前:8人
(常勤・非常勤含む)

※身バレ防止のためあえて不明瞭に書いています。

となっています。


比率としては、ほとんど非常勤の退職の割合が大きいです。


年10人近く辞めていれば、介護士の質も下がりますし、仕事が回らなくなるのも当然と思えます。


重要事項説明書ついては、以前の記事にまとめています。

興味がある方はご参照ください。



優秀な介護士ほど早く辞めてしまう
【現場を回せる介護士が辞める】

優秀な介護士ほど早く見切りをつけてしまうと思います。

そして、優秀な介護士ほど情報収集能力が高くや利用者さんへの観察眼が深い傾向があると思います。


業務を回すのも大体優秀な方です。


一言でいうなら仕事ができる方です。


そして解像度の高い情報を持つ介護士が辞めると、情報を持つ方がいなくなり利用者さんへの接し方などの対応のレベルが下がります。


こういった情報は言語化しにくいため、各々の介護士が蓄積しているものです。


Aさんが誘導するとスムーズにいくのに、他の人がやるとうまくいかない

というのはまさにこのことだと思います。


側から見ると簡単そうに見えますが、実際にやってみるとできない。


こういうものは、コミュニケーション技術や経験の賜物だと思います。



私は、介護士は技術職でもあると思いますので、

経験豊富なベテランが辞めてしまうと、それだけケアの質が下がると思っています。



ものづくりで言えば、

高い技術を持った職人が辞めてしまい、

それまで提供できていた商品がその職人が辞めてしまったことで作れなくなってしまった。


と似たような状況だと思います。


と考えてみますと、

経験豊富な介護士の存在自体が、”施設にとっての財産”なのだと思いました。



現場のリーダー曰く、
【高いレベルの指示が出せない】


最近、飲み込みが悪くなっていた食事が全介助の利用者さんがいました。


食形態を落としてみては?』

と現場から上がっていたらしいのですが、


リーダーに考えを聞くと、

飲み込む能力はあるからこちらの都合で下げてしまうと、
利用者さんのレベルをこちらが下げてしまう』

とのことでした。


要は、【飲み込み】のみが原因でなく、

【介助技術】【本人の覚醒具合】といった因子があり、改善の余地があるにも関わらず一番簡単な方法をとっていたと言わざるを得ない状況だったのだと思います。


これは先ほども書いた【介護士の質】につながってくると思います。


この件は一例ですが、

高度な指示を出したいが、実行度合いにばらつきがあり、一番リスクの低い方法を支持しざるを得ない』

と悩みの種のようでした。


まとめ

現状を見つつ裏付けに情報収集した結果、

やはり介護士が辞めてしまうと、その人が持っている技術やノウハウが引き継がれず介護士の質が低下してしまうと思います。


これは経験が豊富で優秀な介護士であればあるほど、この影響は大きいです。


そして現場を回せる人がいなくなり、ケアの質や仕事効率が落ちます。

現場の雰囲気も悪くなり、退職者が増えるというループに陥ります。


辞める介護士が多いということは、

その施設に何かしらの問題があり放置されている可能性も高いと思います。


それが勤続年数が長い介護士がいない理由になり、残っている人たちの負担も多くなる一方なのだと思います。



私もちょくちょく報告や指摘はしていますが、変わらないのであれば次に進むつもりです。


問題の解決ができない施設に未来はありませんから。



と今回はここまでになります。

ここまでお読みくださりありがとうございました。



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