私の考える“クリエイティブディレクター”。TCAでの学びを振り返る。
先日、次世代クリエイティブディレクション教育講座「THE CREATIVE ACADEMY 2021 2nd」が全ての講義を終え、私の受講生生活が幕を閉じました。
2021年10月7日に開講した「THE CREATIVE ACADEMY 2021 2nd」(以下、TCA)。
半年間、豪華な講師陣による「知のシャワー」を浴びることができ、本当に受講してよかったと思っています。
このnoteでは、TCAでインプットしたことや気付きを未来の自分への備忘録として残しておくことを目的にしつつ、
TCAに限らず、さまざまな自己投資の機会にためらっている人に対して「学びの機会を自分に提供してあげること」の後押しができればと思っています。
TCAってなんぞや
TCAとは、「次世代クリエイティブディレクション教育講座」と付けられているように、あらゆる角度からクリエイティブディレクションについて学ぶ機会を提供してくれる講座です。
私が受講したのは、20代限定・50名限定の「超実践コース」(現在募集している期から、年齢制限がなくなったみたいです)。
オンライン受講だけの「スタンダードコース」とは異なり、
オフライン受講や毎講義ごとで出され講師からフィードバックがもらえる課題や、グループ課題に取り組むことのできるコースが「超実践コース」でした。
アカデミーの存在を知った時、
インプットもアウトプットもできる機会が得られるのはとても魅力的だと思いつつ、受講料30万円に正直怯んでいました…
(講義内容を考えると決してお高くはないのですが、金額の大きさを感じずにはいられませんでした)。
そんな中、三浦さんに背中を押してもらうお返事をもらい、これは受けるしかない、と。
また、開講日が20代最後の29歳幕開けの日でもあり、
勝手に運命を感じ、受講することに決めました。
講義は隔週で行われ、毎講義の後に次の講義を担当する講師から課題を課せられ、1週間以内に提出するような形でした。
講義→課題→講義→課題・・・を繰り返すのですが、結構ヘビーな課題内容に正直ヘトヘトでした。
課題を出さなくてもお咎めがあるわけではありません。
ただ、私は自分に対してやりきることを約束していたので、
毎回「あーでもない、こーでもない」となりながら取り組んでいました。
結果、すべての課題を提出することができましたし、
課題のあった9回の講義の中で、4回取り上げてもらうことができたのは、
素直に嬉しく思います。
ただ、自分よりもクオリティの高いアウトプットをみて、
「これなら思いついたのに」とか「似たようなこと考えていたのに」と思うこともしばしば…。
完全に負け犬の遠吠えなんですけど、正直そんなことを感じてしまうこともありました(お恥ずかしい…)
課題を通して、「ああ、人に刺さるアウトプットを出せないと、考えていなかったことと同じなんだな」と、身体レベルで実感できたのは本当に大きな学びです。
頭でわかっていることと、身体レベルでわかっていることはやっぱり全然違いますね。
各講義を通してインプットしたこと
毎講義ごとにものすごい量の学びをインプットさせてもらったのですが、
自分の中でもこれは覚えておきたい!と感じたポイントを各回(できるだけ)ひとつにしぼって、書き連ねておきます。
第1回|三浦 崇宏:GO【広告】
・クリエイティブとは、「想像し、創造する力」
・三浦さんの定義でのクリエイティブディレクター:クリエイティビティ(想像 / 創造)によって、良い変化を起こす専門家。また、そのチームリーダー。
第2回|小西 利行:POOL INC.【広告】
・企画とは「それやってみたい!」と思えるアイデア
第3回|こやま 淳子:GO / こやま淳子事務所【コピー】
・コピーの考え方
①しらべる
②考える
③忘れる
④また考える
⑤表現をねる
⑥選ぶ
第4回|橋口 幸生 :株式会社電通【コピー】
・仕事=(才能+努力+運) × 時代
第5回|林 士平 :集英社【企画】
・「おもしろい」の共通認識を持つこと
第6回|尾上 永晃:電通zero【企画】
・いちいち言語化して考える→なんとなくにしない
第7回|眞鍋 亮平:株式会社電通【統合プロモーション】
・フルファネルクリエイティブの考え方
第8回|畑中 翔太:dea inc.【統合プロモーション】
・クリエイティブ拡張力=1つのコア装置から、領域を超えて展開できるクリエイティビティ力→「本質・課題の抽出→具体化」の繰り返し
第9回|国見 昭仁:2100【事業】
・目指すべき北極星=その企業の存在意義、を再定義して、まわりをチューニングしていくこと
第10回|佐々木 紀彦:PIVOT【事業】
・メディアはアップデートの時代にきている→クリエイター(×ユーザー)黄金時代
第11回|足立 光:ファミリーマート【SPECIAL】
・以前書いたnote↓
半年間で得た「気づき」
全11回のインプット講義と9回の個人課題、前期・後期に分かれて取り組んだ計2回のグループ課題を通して、たくさんの「気づき」も学びとして得ることができました。
1. 歴史を学ぶことの重要性、過去を知ることの重要性
どの講師にも共通していたこと。
それは「過去、歴史から学ぶことの重要性」でした。
「こういう時代の変遷を経て、今がある。じゃあ、今をどう捉えるか?どうアウトプットしたらいいのか?」という思考を感じました。
『センスは知識からはじまる』と水野学さんが言うように、
第一線で活躍されているクリエイターの方々に共通していた「知識の下支え」を目の当たりにして、もっともっと歴史、過去を学ぶことの重要性を実感しました。
2. 正しくても”ワクワク”がないと人は動かない
後期のグループ課題へのフィードバックを受けて感じました。
「そうなんだけど、そうじゃない感」というのはたしかにあるな、と。
ロジックとして正しくとも、心が動く要素が無いと、人は動かない。
必要なことは、チャーミングさやユーモア。
3. 「戦略」「クリエイティブ」それぞれのコアを確立することの重要性
これも、後期のグループ課題でほかのグループ発表をみていて感じました。
1位になったグループは「戦略」「クリエイティブ」それぞれにコアがありました。
戦略のコアに対して、コアのあるクリエイティブジャンプで、スッと身体に入っていく感覚を持ちました。
後期グループのリーダーを任せてもらっていたので、
より1位になれなかったことも悔しかったし、
1位のクオリティ地点に到達できなかったことがすごく悔しかったです。
どのクリエイティブにおいても大事なポイントだと思うので、この悔しさといっしょに得た学びは忘れないようにしたいです。
4. 学びは頭と手を動かして、初めて体得されるということ
講義を受ける前に、個人課題に取り組むというスタイルだったので、
型を知らないままに自分の頭をフル回転させる体験をさせてもらいました。
課題に取り組んでいる時は先にやり方教えてよ〜(涙)という感じでしたが、自分の試行錯誤の後に思考の型やこうしたらよかったという講評をもらえたため、悔しさ・もどかしさと一緒に学びを深化させることができたのは良かったです。
まさに、急がば回れ。
私の考える「クリエイティブディレクター」
三浦さんが担当された講義の中で、こんなスライドがありました。
クリエイティブディレクターとは
100人いれば100の答えがある
実際、さまざまな講師の方々の知をシェアいただく中で、
それぞれがそれぞれの定義を持っているんだということ、
ということは、自分自身の定義を持っていいんだということを感じました。
私は、クリエイティブディレクターを名乗って仕事をしたことはありません。広告業界にどっぷりいたわけでもありません。
でも、「クリエイティブディレクション」は、
不透明な今の時代、これからの時代に必要なスキルだと感じていました。
今回、TCAを受講して、
今の私が考えるクリエイティブディレクターとは…
こちらです。
ことばや仕組みを創造することで、新たな価値を生み出すリーダー
クリエイティブディレクションは、人の心を動かすスキルだと思います。
人の心を動かすために、ことばや仕組みづくりを活用していくのが特徴だと思います。
そして、ことばや仕組みからまったくの新しい価値や、気づかれていなかった価値への再発見をすることができ、
その新しい価値に向けて関わる人たちを先導していく役割をもった人=リーダーがこそ、「クリエイティブディレクター」なのではないでしょうか。
これは、講義が終わった時点での私の定義です。
これからの経験を通して、変わることもあるかとは思います。
受講前に抱いていたイメージが変わったように。
まとめ
結論、TCAを受講して本当によかったです。
貴重なインプットだけでなく、2回のグループ課題を通してこれからも関係を持ち続けたい仲間もできました。
半年間という時間、金額だけみると決して安くはないお金を投資することはすごく勇気がいることだと思います。
私自身、受講を決めるまで悩みました。
でも、「学びの機会を自分に提供してあげること」で得られるものは、
かけた時間・お金に対して、
何倍もの量・大きさで返ってくることを感じました。
受講終了直後に感じているので、きっとこの先、さらに時間が経過した時に、さらに強く感じるのではと思っています。
改めて、素敵な機会を創ってくださったGO代表の三浦さん、メンターを担当くださった砥川さん、小林さん、GOのみなさんや運営のみなさん、各講義を担当くださった講師のみなさん、そして、前後期いっしょに課題に取り組んでくれたグループのみんな、同じ学び舎で時間を過ごした受講生のみんな。
まちがいなく、自分の人生において大事な時間になりました。
本当に、ありがとうございました!
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