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成人スチル病_発病したときのこと

ずっと健康だけが取り柄だった私が2017年8月に指定難病「成人スチル病」になりました。
今回は発病した時の症状から入院に至るまでの経過についてお話します。

※成人スチル病は原因不明の難病です。あくまで私の実体験を記録していますので症状等に個人差がありますことをご理解ください。
※難病情報センターの「成人スチル病(指定難病54)」もご覧ください。


当時の生活スタイル

新卒からずっと正社員で働いていました。
途中転職した会社在籍中に娘を妊娠・出産し、育休取得後、時短勤務や在宅勤務など会社には柔軟に対応してもらいました。
今ほど認知理解はされておらず働き難さもあったので、退職し、業務委託契約の個人事業主(フリーランス)として仕事は継続していました。
2017年は4月からフルタイムで通勤生活していました。職場は忙しかったけど人間関係もよくストレスは少なかったように思います。
でも久しぶりの通勤生活で疲れていたようでよくソファで転寝しちゃってました。無意識にストレスかかってたかもしれません。
子どもは中2でしたが、中学受験を経て中高一貫校に通っていたので高校受験でヤキモキするという感じでもなかったです。
発病当時の年齢は44歳でした。

発病の様子

1週目、発疹と微熱

夏休みを1週間(土日〜平日5日〜土日の実質9日間)取得し、北海道に5日間旅行予定でした。
当時の手帳の記録をもとに症状を書いてみます。


  • 8月13日(日) 微熱、発疹(赤味だけで痒みなし)

  • 8月14日(月) 休日診療所受診、解熱鎮痛剤と抗ヒスタミン剤処方。夕方の便で予定通り札幌へ。札幌泊。

  • 8月15日(火) 札幌から小樽観光。札幌泊。夜から発熱。

  • 8月16日(水) 早朝からやっているクリニック受診し点滴。血液検査でCRP(炎症反応)高い。抗生剤と抗炎症剤処方。熱が下がってから富良野に移動。富良野泊。ロキソニン効いている間は解熱。

  • 8月17日(木) 富良野→旭川→札幌。札幌泊。

  • 8月18日(金) 朝の便で戻るも38℃台の発熱。午後にかかりつけの内科受診。ボルタレンと抗アレルギー薬処方される。


2週目、弛張熱と発疹が継続、咽頭痛や関節痛の出現

本来は21日(月)から出社予定でしたが、解熱剤が切れると38℃超まで体温が上がるので欠勤の連絡をし、再度受診しました。


  • 8月21日(月) かかりつけ内科クリニックを再受診。血液検査をし、ステロイドを点滴。CRP高い。抗生剤とボルタレン、胃薬処方。

  • 8月22日(火) 症状変わらず、欠勤。

  • 8月23日(水) 出社するも発熱で午後は早退。

  • 8月24日(木) かかりつけ内科クリニックを再受診。血液検査の項目追加。疑わしきは陰性。ボルタレン、胃薬処方。

  • 8月25日(金) 微熱~38℃台を繰り返す。関節痛や咽頭痛も出始める。

  • 8月26日(土) かかりつけ内科クリニックを再受診。プレドニンと眠剤(ほとんど眠れなくなっていました)を処方。

  • 8月27日(日) プレドニンが効いたのか平熱。


3週目、膠原病内科へ

プレドニンが効いたので(即効性あるので効いただけ。。。治ってない)治った!と思い、出社するもすぐに高熱をぶり返します。これは成人スチル病の特徴である「弛張熱」というものだそうです。解熱剤飲んでも飲まなくても一定期間だけすっと解熱します。しばらくするとまた高熱。そして解熱。
これをこの時点で2週間くらい繰り返していました。
食欲はほとんどなく、ポカリスエットとカットスイカだけを食べていました。2週間で5kgほど体重は落ちていました。


  • 8月28日(月) 出社するも発熱で早退。かかりつけ内科クリニックを再受診。咽頭痛がひどいが咳は出ない。血液検査追加(甲状腺の疑い)

  • 8月29日(火) 血液検査を聞きにかかりつけ内科へ。甲状腺異常なしだが肝機能数値が悪化。急性期病院の膠原病内科へ紹介状をもらう。

  • 8月30日(水) 急性期病院の受診。専門の医師が診療日でなかったので別の方が診察、血液検査の結果からたぶん「成人スチル病」だろうと。専門医の予約を2日後に入れる。プレドニンを処方され、この日は帰宅。

  • 9月1日(金) 膠原病内科予約受診日。「成人スチル病」は診断確定が複雑な疾患のため入院治療始めつつ診断をするということを説明され、そのまま入院生活に入る。


特徴的な症状

入院するまでに3週間ほど要していますし、確定診断をするには排除すべき検査(腫瘍等、入院後に全身CTや胃カメラもやりました)があるので入院時は「成人スチル病」疑いの状況ですが、診断に一番わかりやすい項目は「フェリチン」です。通常の血液検査にはない項目ですから、確率的に高そうなものから優先的に検査をして疑いを潰していき、後半に診る項目のようです。初めにやって貰っていたら3週間も苦しくなかったのに と思いましたが、検査費用の患者負担も莫大にかかってしまうので優先順に項目を当てはめていくようです。
「フェリチン」の値は検査をしないと分かりませんから自覚症状として感じたもの挙げます。

弛張熱

これは発病当初から継続的にありました。微熱→高熱→平熱→微熱→高熱を3週間繰り返すのは体も辛いけど、メンタルもかなり辛かったです。何の病気か不安でしかありませんでした。

痒みのない発疹

これも当初からありました。発現したのは太もも、腕、胸の上部です。蕁麻疹ほどぼこぼこはありませんし、痒みもありません。夏場だったので家族が気づいいてくれましたが、着込んだ冬場ならしばらく気づかなかったかのしれません。

咽頭痛

こちらは出現したり消えたりでした。
朝は水分も飲めないくらいに喉が痛いのに、昼には痛みが消える。
それくらい短期間で繰り返していました。

関節痛

こちらも継続せず、出たり消えたりを繰り返していました。
朝は起き上がったり洗面しようと屈むのすら腰が痛いのに、しばらくすると痛みが消えている。
痛い部位もあちこちに移動していました。腰や肘、足首、手首など。
あと、腕の表面や掌がビリビリ痛くなったりもしていました。

体重減少

これは病気のせいというより、発熱でカロリー奪われるのに食べられなかったからだとは思いますが、症状が出始めてから入院するまでの間の3週間で5kg減少しました。

体が1番辛かったのはこの時期

「成人スチル病」になって7年目ですが、一番体が辛かった時期はこの発症から入院までの期間かもしれません。症状など個人差が大きいので皆が同じかどうかは分かりませんが、自身を振り返るとそうでした。
治療薬のない病気ではありますが、入院してからスタートするステロイド治療で熱も痛みを消えるので体はずっと楽になりました。
何の病気か分からず不調が続くのでメンタル面も相当辛かったです。



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