運命の恋(第33話)新生活
大学は無理すれば売られてしまった家からでも通えたが、無くなってしまったものはしようがない。父親はどこの大学に合格したなんて興味も関心も無かったしな。その下宿だけど家賃と広さで選んだ。
下宿は古いマンション。そう言えばリッチに聞こえるかもしれないけど、昭和の公団住宅みたいな代物だ。それでも内装はリフォームされているみたいで小綺麗だったし、2Kと言うらしいが、キッチンと部屋が二つある一人暮らしには余裕の広さ。大学近くのワンルームよりこっちを選んだ。ワンルームに比べたらタダみ