牙皎耀介

駆け出しの探求者。[芸術研鑽追究局/考究文学計画/詩作探査機設計(Artに興味のあるし…

牙皎耀介

駆け出しの探求者。[芸術研鑽追究局/考究文学計画/詩作探査機設計(Artに興味のあるしがない中年)]文学とともに生きる人。拙い詩。創作する人生でありたい。

マガジン

  • 幻想宇宙でうたう星々

    書きあげた拙い詩を詩集のようにまとめたもの。冬色。【耳をすませば星の声(前編)】【胸がときめく星の声(後編)】

  • 駆け出し探求者の痴れ言

    感じたことをぽつぽつと。たわい無い記事をまとめています。

  • ロマンスグレー着陸計画

    書きあげた拙い詩を詩集のようにまとめたもの。秋色。【消えかける浪漫(前編)】【灯しなおす浪漫(後編)】

  • 逃亡銀河の鼠たち

    書きあげた拙い詩を詩集のようにまとめたもの。夏色。【逃げのびた闇のなかで(前編)】【探りあてた光にすがる(後編)】

  • 未確認彷徨ポエトリー

    書きあげた拙い詩を詩集のようにまとめたもの。春色。【待ちわびる夢中船 (前編)】【乗りついだ自由船 (後編)】

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【詩】 はるのいろ

身も心も 生まれ変わりたいと望む 若々しい 新しい気持ちとは かけ離れ 自然のやさしさだけを ほしがっているようなひとでも つかまえたくなる 柔らかな感触を伴う高揚 枯れることを知らずに咲いた 花の華やかさに かなしみを感じてしまうのは 打ち明けられず 失うたびに 打ちのめされた 淡い恋との連想だろうか 短い生のうち できることは限られている ひしひしと 思い知らされるからだろうか 指先で触れてみる うすももいろの散り花 靴先で踏んでみる うすももいろの帰り道 はじまりの

    • 【詩】 空

      晴れたり 曇ったり いろんな表情を されるのですね この顔も そんなふうに 繰り返しています 泣きはらしては 通り雨 見あげられない 星明り この先も そんなふうに 繰り返してゆくのですから おどけた雲の励ましと 青々としたほほえみを 留めておきます この胸の 心細さに No.93 ※ X投稿詩を書き直したものです。

      • 【詩】 海

        いたずらに 浜辺をたたく 波の音 辛抱づよさ 放り投げ 荒れたがっている 海でした いつまでも 透きとおる 潮水であれたらよかったと 飛沫は 無邪気さ 懐かしみ いっときの 安らぎよりも 近しさを感じる 海でした また来ます なぞる指先 約束の 水平線 No.92 ※ X投稿詩を書き直したものです。

        • 【詩】 夏

          わくわくする入道雲も 仰ぎ見ず こっそり咲いた きみに 文学とは手を切ることにします 胸襟をひらいて 途方に暮れていた暑夏を 思い返せば 海のように 深い季節であること あのとき きみが 教えてくれたのでしょうか 見えない脅威 忍び寄り 不安に駆られた厳暑 乗り越えて 噛みしめています 言葉と 向きあえる よろこびを No.91 ※ X投稿詩を書き直したものです。

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        【詩】 はるのいろ

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        • 幻想宇宙でうたう星々
          20本
        • 駆け出し探求者の痴れ言
          6本
        • ロマンスグレー着陸計画
          20本
        • 逃亡銀河の鼠たち
          20本
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          20本

        記事

          【詩】 水たまり

          窪みに 降り注いだ ちいさな みずうみ しずかな水面きらめいて こっそり 覗き込むと 線路になりきった かぼそい電線が 青空を走る汽車を 待っている 鳴りひびく汽笛を 待っている 行き先は いったい どんな街だろう 想像を ふくらませて ふくらませて 少しだけ 軽くなる 雨あがりの 足取り No.89 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 水たまり

          【詩】 雨傘

          ぽつぽつと 小雨になり やがて 止んで つぎつぎと 閉じてしまうひとたち 私はそれに倣えない みどりの草葉に 雨粒 ひかり 映り込む 妙な思案顔 私は私を 覆ってくれるものが ほしかっただけなのかもしれない 晴れ間がのぞいても 雨傘 ひとり そんな違和感を 拭えずに 抱えて No.88 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 雨傘

          【詩】 曇り空

          どんよりと 雨雲くらく 垂れ込めようと 青空 金色の陽が 変わらずにあるのだと 知っているから どしゃぶりの雨 耐えられる 浮かぬ顔 心労つらく 塞ぎ込もうと ささいな 喜び見つけ ほころんでしまうこと 知っているから やわないのちも 生きられる No.87 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 曇り空

          【詩】 おつかれさま

          起きている ひとみは いそがしい まだ見ぬ ステキなものに 出会いたくて いっしょうけんめい 見開こうとする まだまだ イキイキしていたいんだ こころに つよくひびかせたいんだ 感じたいんだ たまには うたた寝 ゆるしてあげよう 生きている ひとみよ 今日も おつかれさま No.86 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 おつかれさま

          【詩】 ありがとう

          選び抜かれた本たちは 華奢な指先で きれいに折られる ブックカバーに つつまれてしまうと 上機嫌 いっさつ いっさつ 丁寧なおしごと 胸の札 たどたどしい文字に 気がついて めずらしく わきおこる 感謝のきもち 先越され 伝えられない ありがとう マスクのせいにしておこう No.85 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 ありがとう

          【詩】 おはよう

          おはよう ハナニラ そんなに身を潜めなくても きれいだよ おはよう アネモネ 目を見張るような 鮮やかさだね 見つけたよ オオイヌノフグリ かわいいねえ おはよう 励ましの音色 ひびかせてくれた ラッパスイセン 萎んでしまったから さびしいよ 川沿いの 朝の色彩 花たちと 交わそう おはよう ハル終わるまで No.84 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 おはよう

          【詩】 桜

          心細さ 羽織り 伏し目がち そんな私を あなた また 慰めてくれるのですね 幹に隠している 深いかなしみ そろそろ 私にも 打ち明けてくれませんか 羨望ばかり 映してしまう 私の瞳に さくらいろ やさしく 微笑みかけてください 憂鬱ばかり 拾ってしまう 私の指に はなびら すこしだけ いっしょにいてください No.83 ※X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 桜

          【詩】 夢

          いけませんよ ここは 捨て場所なんかじゃありません あなたの悔しさ もう たねになっていますから 新しい つぼみで はな開くように こっそり 祈ってみませんか? たいそうでも ささやかでも 笑いません 生きるために 支えとして 踏ん張ってくださるのなら この先は 花園 育んで 込めてみてください あなたの想い あなたの夢に No.82 ※ X投稿詩を書き直したものです。

          【詩】 夢

          【詩】 春

          億劫との約束 やぶりたくなるのは 春が 親切だからでしょうか 日陰で丸まる虫に似た 小心者も あたたかい 陽射しを浴びて うつくしい 花々に見惚れて 春の 贅沢なひとときに おぼれたくなるのです 体の深部から ゆりうごかされれば 頼りない 脚力でも うずうずして 春を 駆けめぐりたくなるのです No.81 ※ X投稿詩を書き直したものです。

          読みたい本がたくさんあるので、しばらく「読み」に比重を置こうと考えていたのですが、なかなか……。 本はぼちぼち読み進めていくとして、今年はいろいろな方の記事も読ませていただきたいと思っております。 ちょろちょろ書いたりもしますけれど。

          読みたい本がたくさんあるので、しばらく「読み」に比重を置こうと考えていたのですが、なかなか……。 本はぼちぼち読み進めていくとして、今年はいろいろな方の記事も読ませていただきたいと思っております。 ちょろちょろ書いたりもしますけれど。

          なんとか書き上げました。暗色が濃く出てしまった感じですが、自分の内にあるものを、こねくりまわすように書いた言葉です。これらを詩と呼んでよいのなら、私は詩とともに歩み、生きてゆきたいと思います。 ひとまずここで、一段落着きます。作品をお読み頂いた方、ありがとうございました! 深謝。

          なんとか書き上げました。暗色が濃く出てしまった感じですが、自分の内にあるものを、こねくりまわすように書いた言葉です。これらを詩と呼んでよいのなら、私は詩とともに歩み、生きてゆきたいと思います。 ひとまずここで、一段落着きます。作品をお読み頂いた方、ありがとうございました! 深謝。

          [80] 星々の歩み

          白い吐息の行き先 見あげると 星空は 胸のときめき 冬のダイヤモンド さまざまな想いが 詰まっています おおいぬ こいぬ オリオンと 感じられる者には感じられるのです あなたの声を聴かせてください あなたの声にならない声を聴かせてください ひとつ 選べるのなら あのほしです あのほしに惹かれます シリウスでも プロキオンでも リゲルでもなく 名前もわからない あのちいさなほしです ひかりが望めば となりのほしともつながれるでしょう うつくしい輪だってできあがるでしょう

          [80] 星々の歩み