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僕はやっぱり世界一周旅行に行かないことにする

こんにちは、よすです。

noteを眺めていると「世界一周旅行」というキーワードが目に飛び込んできました。ふと「なぜ僕はわかりきっていることを学びに、金と時間を浪費してしまうんだろうか?」「なぜ僕は今ここでできる努力より、派手な行動に走ってしまうんだろうか?」という疑問が頭をよぎりこの記事を書いています。


日常生活に挫折する

日常生活はあまりにも地味でつらい

冒頭の疑問に対する答えはほとんどこれです。

今日も明日も同じ部屋で寝て起き、同じような街を歩き、同じような仕事をして、たまに努力したところで報われない。やっと社会人になったと思ったら、結婚、出産、育児を期待され、そして老後へ。
生活の9割を占めるやりたくないことと、1割の慰めの日々。

その繰り返しの中で僕は日常生活に挫折して、いっそ世界一周でもすればこの繰り返しの日々に終止符を打てるかもしれないという夢を見るわけです。

以前、国内を数ヶ月にわたり車旅をしながら仕事をしていたことがあります。まさに繰り返しの日々に嫌気が差し、「旅行しながら仕事をする」という、常識から少し外れた行動をとったのです。

僕が世界一周を夢見ていたときに漠然と考えていた、少々カッコつけた理由をかんたんにまとめるとだいたい以下の理由にわけられそうでした。

  • 自分の成長のため

  • 視野を広げたいから

  • 世界をもっと知りたいから

ただ、これらの理由にはどこか納得してはならないシコリを感じ、結局世界一周旅行には行かずじまいでした。

以下、便宜上

  • 「あなた」=世界一周旅行に憧れていた当時の僕

  • 「僕」=現在の僕

という前提で書きます。

今ここでできることを忘れてない?

みなさんご存知の通り、いまさら言うまでもありませんが、スマホ1台でなんでも学べてしまう時代です。

電子書籍、学習サービス、地図アプリ、ニュースアプリを使えば、成長もできるし視野も広がるし情報も入手できます。

それなのになぜ高いお金と膨大な時間を払ってまで現地へ行くのでしょうか?「現地に行かないとわからないことがある」という言い分はわかります。が、内省ができるあなたならすぐに思いあたるはずです。現地に行ってもほとんどなにもわからずじまいだろうと。

例えば、国内にある有名な神社やお寺に行ったことがあるかと思いますが、今それについてどのくらい知っているでしょうか。

・・

たぶんほとんど何も情報が出てこないはずです。
僕もいくつもの国宝を見にいって、その展示物の説明がきを熟読したりしていましたが、もはやほとんど記憶に残っていません。

「現地に行かないとその場の空気感がわからない」のはごもっともだと思います。が、現地に行ったとしても何かがわかった気になるだけで実際は何もわからないんじゃないでしょうか。というか、わかった気になるのは危ないと思います。

国内を旅しているときにいろいろな観光名所へ行ったり地元の食べ物を食べたり街を歩いたりしました。しかし、それらについて語れといわれてもほとんど無理です。ただ行って食べて歩いただけでは学ぶことはかなり難しいです。

現地へ行ったら例えば「こんな人に出会った。こんな教訓が得られた。この国の人は日本人と比べてこうなんだ。」というエピソードがあるかもな〜なんて期待しているかもしれませんが、大阪へ行ってひとりのおばさんと喋って大阪がわかった気になっている人を想像してみてください。ぼくは大阪に2年住んでいましたが大阪の1%もわかってないと思います。

なので、本当にその国について知って成長して視野を広げたいのなら、まずは日本に残って本を何冊か読んだほうがいいと思いますが、どう思われますか?

本を読めば、現地に行っても見ることができない歴史や背景・文化を知れ、確実に新しい視野を得られるんじゃないかと思います。

「本を読んだだけでは世界はわからない」のは当然で、「本を読めば世界がわかる」とはいっていません。ですが、何も知らない状態で現地へ行ってもノイズが多すぎて学ぶどころじゃないと思います。何にも知らない状態で野球を観戦して何がわかるのでしょうか?

どうしてもその国の人と話したい!ということなら語学学習サービスを使えばネイティブのかたと話せそうですよね。現地へ行ってその場限りの関係で話すより、長期的な関係を築いた上で話せて、しかも言葉も学べる。一石二鳥じゃないですか?

もしかして、世界を知りたいのではなく、ただ娯楽として外国へ行ってみたいだけなのではないでしょうか?だったら迷わず行くしかないですね。

今あるチャンスが失われてもいい?

先ほどもチラッと書きましたが、成長と視野を広げることが目的なら

  • 本を読むこと

  • 身の周りを知ること

をまずは実践すると良いのではないかと思いますが、あなたはどう思いますか?(先ほども書きましたが、遊びに行きたいだけなら行くしかありません。)

僕もふとした瞬間に痛感するのですが、日常生活がなぜ退屈で「視野を広げたい!」と思うのかというと、ただの自分の勉強不足であることが多いです。

例えば、僕は心理学が好きでよく本を読んでいるのですが、僕たちが普段接している広告がいかに巧妙に僕たちに影響を与えていることか!それだけ広告は学ぶとおもしろいのですが、それ以上に自分自身のことも知れておもしろかったりするわけです。

しかし、その楽しさは学ばないと知りえないことなので、当然学んだことがないことは退屈に映るわけです。

なので、もしかしたら今僕たちが日常生活に対して感じている退屈は、今目の前にあることを知ろうとする態度を忘れてしまっているから感じているだけかもしれません。それに気づけたら、僕と同様にわざわざ世界一周旅行に行かなくてもいいのかもしれないと思うかたもいるかもしれません。

それと、これも大切だと思うのですが、今身の回りにいる家族や友達のことも実はあまりよく知らないのではないでしょうか?

僕は最近親と話す機会が多いのですが、今まで投げかけたことがない質問をすると今まで聞いたことがないエピソードを聞かされたりします。「なんでそれ今まで言わなかったん?!」とちょっと腹が立つこともあるくらいです。昔はそんな価値観だったんだという発見もあります。

それに、15年来の友達に質問を続けているとおもしろい話を聞けたりします。僕は遊んでいるときはスマホをほとんどいじらないのですが、顔を見て話すこと自体が楽しいし、相手のことを知ろうとして話を聞いていると自分の悩みに関連するヒントも聞けたりしていいことが多いです。わざわざ海外の人と話さなくても、意外とそばにいる友達も常識にとらわれない発言をすることもあるんですよね。

ひょっとすると僕たちに足りないのは、やみくもに新しいものを追い求める行動力ではなく、目の前にあるものから積極的に学ぼうとする姿勢を取り戻すことだったりするのかもしれないなと思いますが、あなたはどう思いますか?

僕はそのほうが持続可能性も高いなと思います。

お金と時間を浪費してもいい?

先ほどもチラッと書きましたが、成長と視野を広げるために一番手っ取り早いのが

  • 本を読むこと

  • 身の周りを知ること

で、海外旅行に行くことはその対極にあると思います。

数十時間かかるフライトに数十万円払って体を壊すまでもなく、もっというと図書館や書店に行く必要すらなく、多くの本はたった900円(!)から数千円ほどの電子書籍で読めてしまいます。

読書がどれくらい経済的なのか、かんたんに移動時間だけで試算してみましょうか。

仮にフライト時間を片道5時間、書店に行くまでの時間を片道30分と海外旅行を贔屓して仮定しても、本を買うための時間は旅行と比べて90%オフ

仮にフライト料金を片道10万円、書籍代を何冊か購入した想定で1万円と海外旅行を贔屓して仮定しても、本を買うお金は旅行と比べて90%オフ

のこる問題はどれだけのリターンが得られるのか?ですが、純粋な「刺激」なら海外旅行に分があるでしょう。ただ、成長や視野の広がりを期待するなら、僕の意見はここまでで書いてきた通りですが、あなたはどう考えますか?

それと、お金と時間について考えるなら機会費用についても考える必要があります。

例えば、太郎くんが30分かけて1,000円のパフェを食べたケースで考えてみましょう。この場合、太郎くんが失ったものは30分と1,000円だけではありません。同じく30分と1,000円で買えたであろう他のモノたちです。
太郎くんは30分と1,000円で買えたであろうあらゆるモノを捨て、パフェを得たのです。

そう考えると、例えば片道5時間と10万円を払って飛行機に乗ったとき、僕たちはどれだけのモノを捨てたことになるのでしょうか?お金だけでいうと、普段の昼食代300円の差額をけちって安い牛丼を食べるなどの涙ぐましい節約の何百回分を捨てたわけです。つまり、好きなものを食べる機会を何百回分捨てて飛行機に乗ったわけです。

これを安いと見るのか高いと見るのかは人それぞれですが、もし世界一周旅行が自分にとって重要なものではない場合、あまりにも高い買い物をしてしまっている可能性がありますね。

まとめ

結論です。
もしまた自分が曖昧模糊とした理想を追い求めて派手な行動に走りそうになったら、もう1回以下のことを考えてみることにします。

  1. 本当に世界一周旅行に行く必要があるのか、冷静に考えてみよう

    • わざわざ難しいことをしようとしてしまっていないだろうか?

  2. 身の回りの人やモノから学んでみよう

    • 今ある学べる機会を捨てて、わざわざ海外でその機会を拾い直そうとしていないだろうか?

  3. 支払う時間とお金について、機会費用をふくめて考えてみよう

    • 特に時間。あなたが費した移動時間の代わりに、あなたが得るはずだった幸せな時間を知らずに捨ててしまっている可能性がある


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