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人の一生はバウムクーヘン?!

バウムクーヘンはお好きですか。

串に生地をかけ、焼いては生地をかけ、くるくると回しながらまた焼いていき、最終的には生地が円を描き、木の年輪を描くように筒状に焼きあがるお菓子ですね。

何にも毒されずきれいな状態の赤ちゃん

バウムクーヘン制作スタート

産院で産まれたばかりの赤ちゃんを見るとどの赤ちゃんもとても美しく、清らかで、どの子も愛らしい。お肌はつやつや、瞳が輝いていて、無垢です。その状態はバウムクーヘンでいうとスタートのまだ生地が塗られていない焼かれていない串です。

そして日々成長という名の生地が塗られていき、年をとっていくと、一人一人の個性と違いが明らかになっていきます。

中国残留孤児と日本で育った人の違い

子どもの頃、中国残留孤児の方々一人一人が、テレビの画面に政見放送のように顔をだして、中国のどこで暮らしてきて、日本名は何なのか、記憶を頼りに伝えられる番組が何故か好きでよく見ていました。そして滞在中に身元が判明すると、日本の家族と会い、抱き合い、涙、涙、そして兄弟や親子で記者会見するのです。

いつも、それを見て、日本で育ってきた家族と、中国に残されていたけれど帰国が叶った家族の顔や姿のとても似ているけれど、その違いに興味がありました。子どもの頃でしたので記憶もあいまいですが、中国で育てられた残留孤児の方々の苦労は顔や雰囲気に表れていて、どんな生活をしてきたのかは想像もできないけれど、日本で育つ環境とは違ったことは目に見えて分かりました。

人生のバウムクーヘンは余計なものも塗り重ねる


さて、赤ちゃんの頃はどの子も同じようだった私たちは、バウムクーヘンの生地ように、日々色々なものを塗り、定着させ成長しますが、ある時を境に塗る必要のないものまで塗り重ねていきます。


最初は丸い中心も段々歪んでゆく

成長と年輪

樹木の年輪は中から成長して、外へ外へと向かっていきます。そして、人生という年輪は中からだけではなく、バウムクーヘンの生地のようにいつのまにか外からも生地がなめらかに重なってゆきます。楽しい体験も辛い経験だったり、食べ物の添加物だったり、化学的に作られたお薬だったり、溢れんばかりの情報などによって、人生のバウムクーヘンがだんだん綺麗な年輪を描かなくなっていきます。それは個性ともいいますが、残念なのは成長以上のスピードで不要なものも塗り固められていくことです。

バウムクーヘンがどんどん大きくなり、外周が大きくなったぶん、塗る量も増え、さらに生地が古くなっていきます。それでも若いころと同じような生活を続けていくとある日バウムクーヘンは崩れていくのです。

削ぎ落す時期と黄帝内経

バウムクーヘンが崩れていくということは、病気になることと考えると、成長しきって熟したら、今度はいらない生地を削いでいくことが必要ではないでしょうか。


成長と老化

東洋医学でいう腎は人の成長と老化に伴う気の量の増減を表す臓器でもあります。黄帝内経という古い書物にはその成長と老化は男性が8の倍数、女性は7の倍数で年令的な節目となります。ところがいずれも48歳、49歳までしか書かれていません。

そこからが老化なのでしょう。老化とは熟した身体が古くっていくことですが、重ねてきた色々な物をそこからそぎ落として、軽くしていくことで、負担が減るのではないかと思います。

余計な脂肪を落とす、抱えすぎた仕事を減らす、家の中の物を処分していく、生まれた時の状態に近づけていくことで楽になるということです。

ところが、一度スタートして生地を重ねて焼くというバウムクーヘンは回り続けていて、自分では知らないうちに添加物や化学物質やストレスという生地がかけられ、塗り焼き固められています。

シミ、脳についたβアミロイド、関節の可動性ダウン、血管の硬化、寝てもとれない疲労感という見えない症状になっていくのはなぜでしょうか。

要はそのスピードのバランス。そぎ落とす方にかなりの意識を向けて、必死に排出、排除していかないと見えない症状を解消するには間に合わないのです。

鍼灸などの治療をしてもらっても、セルフケアをしていても、今までに蓄積してきた不要なもの、そしてそぎ落としたい過去、いらない思考の癖をせっかくある程度治しても、またすぐにその倍くらいの不要なものがのしかかってきて、ちっとも元々の状態に戻れないのです。

未病の人が溢れる日本

ですから巷にいくら健康に関す情報が溢れているにも関わらず、いつまでたっても皆が健康になっていません。こんなにも健康志向の日本に、まだまだ病気ではないけれど、健康ではない、そんな未病の人が大勢います。

さて、あなたの人生のバウムクーヘンを不要なもので無駄に巨大化、弱体化しないようにあなたは自分の為に何を削ぎ落しますか?


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