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カンヌ映画祭2024日記 Day0&1
今年もカンヌの季節がやってきました。円安で泣きそうというのは、日本からカンヌ入りする人々の挨拶代わりの言葉になっていましたが、当局の介入は間に合わず。こればかりは、しょうがない。行ってきます。今年も日記を出来る限り書いてみます!
<5月12日>
12日、日曜日。4時半起床でパッキングして、6時に家を出て新宿からリムジンバス乗って羽田へ。結構混んでいる。9時40分のルフトハンザでミュンヘンへ。機
カンヌ映画祭2024予習「批評家週間」編
2024年カンヌ映画祭予習ブログの5回目は、「批評家週間」を予習します。長編2本目までを対象にした若手発掘部門。とはいえ、既に短編で頭角を現した作家が満を持して長編を発表する場であり、実は「発掘」というよりは待望の世界デビューの場、という感じです。近年は公式部門の「ある視点」が若手重視を打ち出してきたことで、「監督週間」を含めた3部門で若手を取り合っている感もありますが、やはり「2本目まで」を看板
もっとみるカンヌ映画祭2024予習「監督週間」編
2024年のカンヌ映画祭予習の4回目は、「監督週間」部門です。厳密に言うとカンヌの「公式部門」ではないのですが(事務局も異なる)、実質的にはカンヌの一部であって、監督週間に選ばれた作品も堂々たる「カンヌ作品」です。23年からジュリアン・レジさんが新ディレクターに就任し、今年が2年目。レジさんは23年12月に来日して「監督週間 in Tokio」の開幕に立ち会ってくれました。2年目の選定に対して並々
もっとみるカンヌ映画祭2024予習「特別上映」編
カンヌ2024予習の3回目は、「特別上映」などの「その他の公式部門」を予習します。「公式部門=Selection Officielle」には、「コンペティション」と「ある視点」に加え、その他のサブ部門が細分化されて存在します。その他の部門の違いはなかなか分かりにくいのですが、「その他」という呼び方は完全に不適切で、超重要作が入っているので絶対にチェックが必要なのです。
「公式部門」のうち、ここで
カンヌ映画祭2024予習「ある視点」編
2024年カンヌ予習ブログの2回目は、「ある視点」部門を予習します。賞がある「第2コンペ」的位置づけですが、かつてはメインコンペからこぼれた作品が入る(ように見える)ことがしばしばありました。2021年に大幅に方針が刷新され、以降は若手プッシュ部門に切り替えています。よって情報量が少ない作品も多く入りますが、それだけ楽しみな部門でもあります。
【ある視点部門】
〇『Norah』タウフィク
カンヌ映画祭2024予習「コンペ」編
第77回を迎えるカンヌ映画祭は、2024年5月14日に開幕し、25日まで開催されます。垂涎のラインアップが4月11日に発表され、23日に追加されました。もう追加はなさそうかなということで、果たして今年はどのような作品が選ばれたのか、部門ごとに予習していきたいと思います。
作品タイトルは原則として英題、国名は(分かる限りにおいて)監督の出身地としています。そして鑑賞前でかつ情報も少なく、記述内容に
新潟国際アニメーション映画祭2024日記
昨年に引き続き、新潟国際アニメーション映画祭を訪れることにしました。2023年スタートした映画祭で、今年が第2回。昨年は観客として参加しましたが、それが縁となり、今年はコンペティション部門の選定をお手伝いし、そして会期中のQ&AのMCもいくつか担当することになりました。
なので、去年よりは「なかのひと」に近付いたので、あまり勝手なことも書けないのですが、せっかく行くので日記ブログを書いてみようと思
ベルリン映画祭2024予習ブログ
ベルリン映画祭が2月15日に開幕です。
今年のベルリンは、例年にない緊張感の中で始まることになります。それは、ガザへの虐殺をやめないイスラエル政府に対して、ベルリン映画祭が明確に反対の姿勢を取っていないことが原因です。映画祭からの招待を辞退する作品も現れ、各所でボイコットを巡る議論が交わされています。
昨年(23年)のベルリン映画祭の開幕式には、文化大臣はじめ複数人の要人が登壇し「ベルリン
ベネチア映画祭2023予習「コンペ」編
8月30日から、記念すべき80回目を迎えるベネチア映画祭が始まります。僕は行くことが出来ないのですが、コンペのラインアップがあまりにも豪華なので、地団駄を踏んでいます。この無念さと対峙するためにも、素晴らしいラインアップを予習するブログを書こうと思い立ちました。行けなくとも、カンヌに続き2023年はこれだけの重要作が世に送り出されているということを知るのも、重要なはずだと思う次第です。
表記につ
カンヌ映画祭2023日記 Day12
27日、土曜日。7時半起床。久しぶりにゆっくり寝られて気分爽快。本日の映画祭の公式上映は、コンペの再上映がほとんど。幸いなことに、僕はなんだかんだでコンペは結構見られたので、朝の上映は無く、少しのんびりしてから外へ。
9時15分にオーストラリアの知人と落ち合ってお茶して、すこし手伝うことになる仕事の話をする。
10時半から、昨夜に引き続き、一般封切りの映画館でカンヌ作品を見る作戦を敢行。今
カンヌ映画祭2023日記 Day11
26日、金曜日。6時半起床、7時15分に外へ。本日も天気は良さそう。昨日も結局終日晴れて、カンヌ後半は好天に恵まれた!気温は15度~23度くらいかな。
ここで、先日あまり書けなかったヴィクトル・エリセ監督新作『Close Your Eyes』の感想コメントを書いておこう。
かつて、映画の撮影中に失踪し、そのまま行方が分からなくなった俳優がいた。数十年後にテレビ番組がその事件を特集することにな
カンヌ映画祭2023日記 Day10
25日、木曜日。6時10分起床、パソコン業務があったので1時間ほど机に向かってから、7時にシャワー、そして朝食へ。チケット予約のストレスが無いのは、やはり楽だ!7時半に外に出て、今朝は薄曇り。雨の予報もあるけど、どうだろう。
9時の上映はチケットが取れていたので、もっとゆっくり行ってもいいのだけど、早く並びたい習性を抑えきれず、8時の開場とともに入場。あてがわれたゾーンの中で最良の席を確保。あ
カンヌ映画祭2023日記 Day9
24日、水曜日。7時起床。久々に5時間寝たのに、あまり爽快感が無いのはどうしてだろう…。7時のチケット取りが本日からはないとはいえ、今朝8時半の上映のチケットが無いので、列に並ぶことを考えると6時半に起きるべきだった。
とぼやきながら、朝食のパンにハムを挟み、クロワッサンとともに持ち出して外へ。本日も快晴なり。道中でパンを頬張りながら急ぎ足で会場へ向かい、「ラストミニッツ」列に並んだのが7時5
カンヌ映画祭2023日記 Day8
23日、火曜日。昨夜は3時就寝で、ワインがまだ抜け切れていない重さを感じつつ、何とか6時に起床。3時間強の睡眠が1週間続いており、そろそろ出張の魔法も切れそう。でもまだ一応大丈夫。
7時に、最後のチケットトライ。もはや4日後の土曜日はクロージング日で、他に公式上映はほとんどないので、ダメモトで「セレモニー+クロージング上映」をトライしてみたら、当然のように取れず。まあもとより期待していないので
カンヌ映画祭2023日記 Day7
22日、月曜日。6時起床、7時にチケット予約勝負のルーティーン。4日後の、26日(金)のチケットを押さえる本日が、実質的に最後の勝負だ。結果は2勝2敗。まあ、最後に負け越さなくてよかった。本当に、この一喜一憂を考えると、来年は来るかどうか真剣に考えないとならないな…。
8時半から、コンペで、ブラジルのカリム・アイヌーズ監督新作の『Firebrand』。暴君として悪名の高いヘンリー8世の最後の妃