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トレーニングチャレンジ

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動物のトレーニングは特別なことではありません。ペットを迎えた時にだけでにする、問題が起こった時に必要と考えらることが多いですが、トレーニングは毎日の生活を豊かに楽しくするものです… もっと読む
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チャンスは10回

10個のキューを出して、犬をゴールまでの決められた距離を移動させるゲームです。 目的このゲームは競技でも試験でもありません。ゲームで犬がどの様に反応するかで、トレーナーの能力を評価(Assessment)し、今後の課題を見つけるのが目的です。 準備●3〜5m離れた2本の線を引きます。室内ならマスキングテープを使うと良いでしょう。 ●10のキューを書き出しておきましょう ●どの様な経過になるか予測してみましょう。 ルール●犬は一方の線の外側に、飼い主はそのもう一方の線の外

キューの置き換え

もし今つかっているキュー(Cue 合図)が必要以上に複雑で大袈裟なものなら、もっと解りやすい簡単なキューに置き換えることができます。 古い合図(Old Cue)から新しい合図(New Cue)への変換には手順があります。エミリー・ラーラムが詳しい手順を自身のホームページに上げていますので、ここで御紹介します。 ステップ1:ルアーや視覚的な合図をできるだけ小さなジェスチャーにフェードさせ、犬がハンドラーの極端な体の動きに依存しないようにします。 ステップ2:ハンドシグナル

モノをカゴに入れる練習

モノを持って来てカゴに入れる練習をしてみましょう。おもちゃを片付けたり、レトリーブの精度を上げる練習になります。 用意するモノ 1. バケツやカゴ、犬が頭を入れることができるくらいの大きさ 2. レトリーブするモノ。家にあるありふれたもので、咥えやすいモノ 練習方法バックチェーニング(Back Chaining)を使います。バックチェーニングとは、一連の行動の最後の部分から練習し、最終的に行動を繋げて完成させる方法です。 行動の構成要素モノを咥える 咥えたままにする

バスケットにマズルを入れる練習

ミシェル・プーリオは、K9フリースタイルで音楽に合わせて華麗にステップを踏み、ストーリーを表現する犬たちがやっている数々のトリックは全てベーシックから派生してものであると言っています。 帽子やカゴの中にマズルを入れる練習をしてみましょう。 ▶︎ゴール用意した容器(帽子、カゴ、カップ、バケツ等)を犬に見せ、自らマズルを入れてもらうように練習します。マズルを入れることが出来るようになったら、その中でしばらくじっと待つ継続練習もします。 継続練習は、初めはほんの短い時間(0.

Name Target ネームターゲット

動物は形やモノを識別することができます。基本のターゲットトレーニングが安定してできるようになったら、ターゲットを識別するネームターゲットトレーニングに挑戦してみましょう。 用意するモノ2種類の異なる形のネームターゲットを用意します。ネームターゲットでなくても、マットでもベッドでも構いません。識別しやすい2種類のモノを用意してください。 どのターゲットを選んでもらうか決めます。一度えらんだら今後変更することはありません。必ず常に同じターゲットを選んでもらいます。 ネームタ

行動にキューを付ける

レインディアゲームと称して、動物が自発的に繰り返して行う自然な行動を、観察して見つけ出すトレーニングチャレンジをした後で、その発見した行動を使って行うトレーニングチャレンジです。 自然な自発的行動を使うまず動物が普段から繰り返し行なっている自然な行動を、観察する事で見つけ出します。(レインディアゲーム)教えた行動ではなく、自発的に動物が行なっている行動に注目します。 観察から発見した行動にキューを付ける好んで行なっている行動にバーバルキュー(言葉の合図)をつけます。例えば

エンリッチメントゲーム

Karen Pryor Academy ライブエピソード#3で紹介されたトレーニングチャレンジです。動物が楽しく集中できるエンリッチメントゲームを作ってみましょう。 1. 簡単なトレーニングゴールを設定します 2. 設定したゴールに縛られる必要はありません。これは探索型トレーニングであり、どこに導かれるか見てみましょう。 3. 動物がたのしめるエンリッチメントゲームを創作してみましょう。 4. 厳しいルールは必要ありません。しかし、動物がしっかり集中しているか、楽しんでいる

レインディアゲーム Reindeer Games

ケン・ラミレスが、トレーニングがほぼ不可能と言われているトナカイのトレーニングを無茶振りされた時に、トナカイの強化子になるものをトナカイの行動を観察することで見つけ出したことから、観察する事で動物の自然な行動を見つける練習のことレインディアゲーム(Reindeer Games)と呼んでいます。 この時ケンは動物園の学会に参加しており、トナカイを前にして同僚のトレーナーから突然トナカイのトレーニングをやって見せてくれと言われます。トリーツも持っておらず、本当はお断りしたいとこ

ターゲット トレーニングのヒント

I. 初期設定としての行動 ステーショニングアニマルトレーニングにおいて最も大切なのが、動物の配置です。適切な位置に付くことをトレーニングの一番初めに教えます。これがステーショニング行動(Stationing Behaivor)です。その位置設定を明確にする為に使われるのがプラットフォーム。 プラットフォームはなんでもいいのですが、犬が心地よく留まっていられるものがいいでしょう。しっかりとした安定したもので、立ったり座ったり、また方向転換するなどの簡単な動作が出来る広さも必

マットトレーニング Go to Mat

Karen Pryor Academy ライブエピソード#4で出題されたトレーニングチャレンジの課題です。マット、もしくは犬ベッドへ行く練習をしてみましょう。 もし、すでにマットや犬ベッドに行くことが出来るのなら、目的地に行く前にしなければいけない課題を一つ加えてみましょう。例えば、   ●目的地(マットまたはベッド)を遠くに設定   ●目的地までに障害物を設置 基本はターゲットトレーニングGo to Mat(マットトレーニング)は、相反する行動として使うことがでる最も人

感触トレーニング Tactile

Karen Pryor Academy ライブエピソード#5で出題されたトレーニングチャレンジの課題です。ハズバンダリートレーニングの基礎ともなる動物に触れる練習です。 初めはステーショニングからまず、所定の位置に向かい合って立ちましょう。この時プラットフォームを使うと位置決めがしやすく、定位置に止まりやすくなります。適切な距離も取りやすいでしょう。 いろんな場所に触れてみるまず動物の正面に立って、いろんな部位に触れてみましょう。触るたびに強化子を出します。触られると嫌が