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ザッツ・ノット・オール・テクニックと行動経済

売上を上げる技術

通販と言えば?
ジャパネットたかたが有名ですね。

あの高田社長の独特な言い回しが、
購買意欲を高めていました。
今は息子さんに世代交代しても、
変わらず業績を伸ばし続けているのは、
素晴らしいDNAを引き継いでいるのだと感じます。

とにかく「売上を上げる技術」に長けています。
いわゆる客単価増加が上手いのです。

これだけじゃないんです手法

ジャパネットたかたの通販番組を見ていると…
商品の説明をした後に
「これだけじゃないんです!」と言いますよね?

例えば…
「一眼レフカメラ」の紹介後に、
「メモリーカード」
が付いてきたり、
「ノートパソコン」の紹介後に、
「プリンター」
が付いてきたり…
「おまけ感」が半端ないのです。

段階的に付加価値

商品だけでも欲しい!となる所に、
どの商品と、
どのおまけを付ければ、
人は購買スイッチを押すか?
が、
計算され尽くされているのです。

段階的な付加価値戦略
衝動買いが起きる鉄則ですね!
見ているだけで買いたくなるのです。

ザッツ・ノット・オール・テクニック

これらは全て、
ザッツ・ノット・オール・テクニックと言う、
行動心理用語なのです。

「ザッツ・ノット・オール」は、
「それだけではない」と言う意味
です。
メイン商品の価格を伝えたあと…
「さらに!」と言いつつも、
おまけや特典を伝える手法の一つですね。

テクニックが重要

実は…
単におまけをつけるだけでは、
人はお得感を生み出せませんし、
売れる確率を高めることにも繋がらないのです。

「ザッツ・ノット・オール」+「テクニック」
こう書いた方が分かりやすいかもしれませんね。
いかに効果的に機能するためには、
どうテクニックを活用すればいいのか?

を考えてみましょう。

商品がお得か?

まずは紹介されている商品がお得であるか?
これが最初の重要ポイントとなります。
欲しくない商品をどれだけ説明されても…
いらないモノには興味が湧きませんからね。

紹介する商品(価格的に)を、
いかに「お買い得」だと感じさせることが出来るか?
なのです。
商品価値を高めさせることが第一に重要なのです。

更にもっとお買い得!

視聴者に説明している中での「お買い得」が出てから、
「すごくお買い得」にする2段階のステップがあります。

上記の説明を見ていればピンとくると思います。
お買い得感がある商品にオマケや特典をつけて、
「更に!もっとお買い得」と感じさせることで、
視聴者の心を征服します。

炊飯器の実例

ジャパネットたかたの番組で、
炊飯器を売っていたとしましょう。

商品のお買い得を出すために、
「かまど釜」などと絡めて、
いかにもかまどで炊いたご飯のような、
イメージ
を植え付けます。

「かまどで炊いたようなお米が家で食べられる」
と言う錯覚に陥りますし、
実際に炊いたごはんを食べるシーンを流して、
「ふっくらしていて、ご飯も艶々して美味しい」
となります。
専門家も登場して、
「かまど釜のご飯だ!」的な発言をします。

炊飯器販売から見る行動経済

見ている側はすでに…
「かまど釜で炊いたご飯が自宅で食べられるかも!?」と妄想し、
かなり高額なイメージを持ちます。

そこから具体的に、
「幾らくらいするのかなぁ…」と考え、
数万円以上するのかな?
と言うボヤッとしたイメージが湧くでしょう。

そこでジャパネットたかたが出した金額が、
「この炊飯器が何と39,800円!39,800円です!」と言いますので、
「あ、どうしよう!?買えるかも?」となるのです。
すでにお得感を感じていますが、
やはり一括で買うには勇気がいりますね?
ココからです!

「今なら、不要な炊飯器を10,000円で下取りします!」
とたたみかけて来ます。
すでに「29,800円で買える!」
しかも「古い炊飯器を下取ってくれる!?」
となったのです。

とどめのザッツ・ノット・オール・テクニック

さらに!
「15回分割OK!金利・手数料はジャパネットが負担!」
と訴えて来ます。
「これが月々2,000円で買えるの!?」となります。

さらに更に!!
「今なら先着1,000名様に豪華6点セットをつけます!」と、
とどめを投げて来ますので、
「先着1,000名に漏れてはいけない!今もう買うしかない!」となり、
販売戦略から逃げられなくなるのです。

購入した後は、
「これだけお得だし」
「月額2,000円だから」

と言う形で購入者を納得させてあげればいいのです。

10月24日に記事で投稿した、
「消費者の認知的不協和を解消」を読んで頂ければ、
あ!なるほど!こう言う事か!?
と理解出来ると思います。

ザッツ・ノット・オール・テクニックと行動経済まとめ

ジャパネットたかたの商品は、
確かにいいモノを揃えています。
営業口調や商品提供のノウハウを考えると、
素晴らしいテクニック
でありますね。

ザッツ・ノット・オール・テクニックで大切な事は、
必ず後からつけ足すことであると言われています。
最初に両方の条件を同時に提示するよりも、
圧倒的に威力があるのです。

「マフィン1個」+「クッキー2個」を1ドルで売る場合。
両方で1ドルにして売った時より、
「マフィン1個」を1ドルにして、
「クッキー2個」をおまけでつけた時のほうが、
かなり数多く売れた
と言います。
不思議ですよね…

この話実は…
10月30日に書かせて頂いた
「コメダ珈琲と行動経済」で詳しく書いているのです。
全てにおいて行動経済学を深く知れば、
新しい仕事術に必ず活かしていけるのです!

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