だんだん

官庁から始まって民営化された巨大企業グループまでJTCひと筋。 海外MBAと国連英検特…

だんだん

官庁から始まって民営化された巨大企業グループまでJTCひと筋。 海外MBAと国連英検特A級を持つが、活用の機会なくドメスティックなミドル・マネージャとして終わる。 週末はウクレレとスイミング。料理はレシピさえあればなんでもOK

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「平成ミドル・マネジメント覚書」 はじめに

はじめ 「平成ミドル・マネジメント覚書」として、これまで書き留めてきた仕事の上での気づきを、順次公開していくことにしました。 日々のスケジュールやメモをA6サイズのCampusノートに書き留めていますが、一冊終わるたびに、その中の気づきをまとめのノートに転記してきました。この「覚書」は、まとめの内容をさらに整理したものです。 作成したのは平成31年(2019年)3月で、平成の30年間を振り返った内容です。ちなみに、Campusノートは2024年3月現在No.237

    • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#12 改善・イノベーション② : 成功事例は横展開できない

      ○「できない理由」 ・まず「できない理由」を聞く。反論してはいけない。 ・「できない理由」は山ほどある。ひとつやふたつ取り除いたところで、実際にやるひとはほとんどいない。 ・「できない理由」を聞く中で重要なのは、表面的な「できない理由」ではなく、多くのひとが表に出さない「やらない理由」を探りあてること。 ・その上で、本気のヤツを見つけてきて最期までやりきる中で、「できない理由」をしらみ潰しにしていくこと。 ○頑張らない ・生産関数を改善するよりも、いまより「頑張る」よりも

      • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#11 改善・イノベーション① : バラツキを改善する

        6.改善・イノベーション 改善 ○改善とは何か ・「改善」とは、自律的な改善のサイクルを定着させることであり、一度限りの手直しは「改善」とは言えない。 ・したがって、改善とは「改善し続けることができる組織にすること」であって、個別の改善が重要なのではない。 ○必ず失敗する方法 ・取組施策を一覧化し、達成目標・KPI・担当者を決めて、毎月、すべての項目について推進管理をすれば、必ず失敗する。 ・現場は生き物、多様。それぞれの現場に応じた処方箋が必要。 ○改善の回数が「

        • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#10 計画・推進管理② : あるべき数字を追いかけてはいけない

          ○PDCAのコツ ・Pから始めない。現状把握(C)から始める。まず、現状把握の精度を向上させる。 ・サイクル化する-定例的な場を設定する。小さく速く回す→現場のリズムに合わせる ・高望みしない・・・小さなAを積み重ねる ・本社から現場まで一気通貫→指示したことが評価反省されて本社に戻ってくるまでの「サイクルタイム」を考える。実際に絵に描いてみれば分かるが、ワンサイクル4ヵ月かかるのも当たり前。年に何回も回せるものではない。    n月 n+1月 n+2月 n+3月 n+4月

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        「平成ミドル・マネジメント覚書」 はじめに

        • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#12 改善・イノベーション② : 成功事例は横展開できない

        • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#11 改善・イノベーション① : バラツキを改善する

        • 「平成ミドル・マネジメント覚書」#10 計画・推進管理② : あるべき数字を追いかけてはいけない

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#9 計画・推進管理① : 計画はつじつまが合えばよい

          ■計画・推進管理 計画作成 ○計画はつじつまが合えばいい ・「志」を実現する「計画」を事前に描けるはずがない。 ・「計画」はつじつまがあっていればよい。 ○データよりロジック ・新しいビジネスを始めるのに、経営企画部のみなさんが求めるような精度の高いデータなんて手にいれようと思っても手に入れられない。 ・まず、きちんとロジックを組み立てて、推計でいいので数値を入れて試算する。当初できるのはここまで。 ○意味のある数字、意味のない数字。数字を翻訳できるか ・表面的な数

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#9 計画・推進管理① : 計画はつじつまが合えばよい

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#8 戦略・ビジョン② : ビジョンとは「宝島の地図」

          ■ビジョン ○「10年後のビジョン」 ・その手のビジョンはこれまで何度も作らさせた。真面目に作った案は笑われ、お望みのものを差し出して幹部がOKといったものはどれひとつとして実行されたことはなかった。 ・そもそも、足下の現実がどうなっているか、それがどういう意味を持っているのかも分かっていないでしょ。上ばかり見ているから転ぶんじゃないの。 ○ビジョンとは「宝島の地図」 ・地図に描かれている「宝島」は存在しないのかもしれない。しかし、我々海賊にとっては、「宝島」の方角を目指

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#8 戦略・ビジョン② : ビジョンとは「宝島の地図」

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#7 戦略・ビジョン① : 神様は見ている

          ■戦略 ○戦略 ・戦略とは、ジグソーパズルであり、囲碁であり、将棋であり、皿回しである。しかも、他人のやりかけのものを引き継ぐものである。 ○大きな目標の達成、戦略の構築 ・目の前のことを一生懸命やっていく中で、おぼろげながらに姿が見えてきて、ときどきくっきりと姿が見えてくる。 ・皿が割れないように皿回しの皿の間を走り回っているうちに、皿同士がつながってより大きな皿になる。 ○風呂敷を広げる ・大風呂敷を本気で広げなければ、誰もついてこない。 ・風呂敷より大きいものを

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#7 戦略・ビジョン① : 神様は見ている

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#6 組織マネジメント③ : ヤンキーとオタクの幸せな出会いの場をセットする

          ○下手なガバナンス強化は、「馬鹿なんす」への一直線 ・考え抜かれていないガバナンス強化は、関連部署の責任回避的な対応がムダな業務を生むだけ。 ・例えば、コンプライアンスとは「当たり前のことをきちんとやる」ということ。「当たり前のことが当たり前にできない・できていない理由」を分析して、障害を取り除くのが本来のコンプライアンス部門の仕事。 ○ひととお金は使い方 ・必要なとき・大事なときに思い切って使うことによって、ひととお金は活きてくる ○ヤンキーマネジメント ・人材を大

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#6 組織マネジメント③ : ヤンキーとオタクの幸せな出会いの場をセットする

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#5 組織マネジメント② : 「○○改革」はなぜうまくいかないか

          ○組織を動かすときのハードル ・指示をすれば動く、と考えるのは大間違い。①目標、評価、②予算、要員、③手続き、④各レベルのトップの理解、のハードルを越えることを考えなければならない。 ・すべての「長」の納得を得ておくことが必要。「伝言ゲーム」では組織は動かない。担当者だけでなく、できるだけ多くの「長」に直接伝える。 ○「仕事のやり方」の問題を「組織」で解決しようとしてはならない ・例えば、縦割を是正するために設置した組織が新たな縦割を生むだけに終るのはよくあること。 ・縦

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#5 組織マネジメント② : 「○○改革」はなぜうまくいかないか

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#4 組織マネジメント① : 組織とは「糠床」のようなもの

          ○組織とは「糠床」のようなもの ・よく混ぜてやらないとすぐに雑菌が繁殖する。とくに空気に触れていないところ。 ※ 社外の顧客・競合や新しい動きに触れていない本社・中間層 ○組織におけるパスカルの原理 ・一部にかけた圧力は組織のすべてに伝播し、思わぬところから吹き出す。 ・事故・不祥事等が発生したときに、単独の事象として見ないことが大事。視野を広げて見て、どこにどんな力が働いているのかを読み取る。 ・そこから、組織の「裏の構造」「裏のロジック」を読み取ることが重要。 ○

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#4 組織マネジメント① : 組織とは「糠床」のようなもの

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#3 キャリアパス+おまけ「パーソナル財務三表」

          ○キャリアの到達点は「志」の高さで決まる ・この場合の到達点は、肩書のことではない。 ○「志」とは何か ・自分の中のさまざまな「想い」が何かをきっかけとして具体的な形となっていき、「こうありたい」という「志」が形成される。 ・宇宙空間に充満しているガスが何かの「不均衡」をきっかけとして回転を始め、星が生まれて輝き始めるのに似ている。輝き始めた星は、暗い空間を明るくし、進むべき方向を示す。 ○「志」とビジョン等の違い ・「志」には規範が伴う。これがビジョンや目標との違い

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#3 キャリアパス+おまけ「パーソナル財務三表」

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#2 リーダーシップとマネジメント② : 共感のみが人を動かす

          ○共感のみが人を動かす ・「想い」は共感でしか広がらない。 ・共感は「経験に対する記憶」を通して広がる。つまり、ひとは、自分が経験したことがないことについては共感できない。 ・逆に、リーダーに求められる最大の能力は「共感する力」。このためには、幅広い経験が必要。 ・経験の幅が広いにもかかわらず共感する力が弱いひともいる。経験を自分の中で深掘りしてこなかった人たちである。 ○「知恵」はどのように獲得されるか ・「知恵」は、「想い」を聞き届けることによって引き出され、成功体験

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#2 リーダーシップとマネジメント② : 共感のみが人を動かす

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#1 リーダーシップとマネジメント① : リーダーシップには覚悟が必要

          Ⅱ. 気づき編 1.リーダーシップとマネジメント ○組織 ・組織とは、「権限と責任の体系」であるとともに、「想いと知恵のネットワーク」でもある。 ○リーダーシップとマネジメント ・この両輪をどのように組み合わせるかが重要、とはよく言われること。 ・しかし、マネジメントは上から権限が与えられれば可能だが、リーダーシップは周囲、とくに下からの承認がなければ空回りするだけ。 ・組織の中に点在する「想いと知恵」をつなぎ、目に見える流れを作り出すのが「リーダーシップ」。 ・マネ

          「平成ミドル・マネジメント覚書」#1 リーダーシップとマネジメント① : リーダーシップには覚悟が必要