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“ゼレンスキー解散”はあるのか

〜あの党を完全に切るチャンスではあるんだけど〜

いやあ、すごい。
何って、広島で行われているG7サミット。
今まで、日本で行われたサミットで、こんなに盛り上がって充実したものは無かった。
広島開催だけでもトピックなのに、バイデン大統領参加、そしてトドメはゼレンスキー大統領のリアル参加。
G7サミットって、実務者会議じゃないから、国際的な政(まつりごと)のお祭りだというのが今までの見方だった。それを広島が地元の岸田さんがひっくり返した。

広島・原爆ドーム

これからウクライナがロシアに向けて大規模反撃を行うことになり、崖っぷちとなったプーチンがブチ切れて核のボタンを押す?
そんなことが国際的な心配事となったタイミングで、広島から核使用禁止を世界に訴える。こんなステージはマンガでもありえないのでは。
しかし、その裏でゼレンスキーは直接、武器供与を各国トップにお願いする。大統領や首相のみなさんはお互いの顔色を窺いながら、最後は“総意”としてウクライナ支援を表明するしかない。
それを横目に、インド、インドネシアやベトナムなどは、G7に参加するだけで仲間と見られがちなので距離を置こうとするだろうけど、立場的には非常に難しい。逃げ出したいのでは?

そこで吹き始める解散の風。
そりゃそうでしょう。
これで岸田内閣の支持率は爆上がり。統一地方選で躍進したとされる日本維新の会や野党の選挙区調整が進まないうちにやってしまえば、大勝間違いなし。統一教会なんて何のこと?ってなもんで、あまりに調子良く行くので、来年行われる自民党総裁選に対抗馬は出てこない。
公明党は大反対。7月に選挙となると、4月の統一選からギリギリ3ヶ月で準備が間に合わない。しかも、統一選で落ちるはずのない候補を何人も落としてしまい、党勢の立て直しが急務となっている今、総選挙で人を借り出す余裕は無い。
維新も当然反対。今やられたら、候補者擁立が間に合わない。そこで、「そんなに早く解散するんだったら、大阪の公明党を潰してやるからな」と威嚇することになる。維新として今後の政権獲得への流れを考えれば、もう都構想をダシにして公明党のご機嫌を伺う必要はない。

岸田さんとしては、公明党が反対しようが勝てることは明白だし、なんならこの際憲法改正に反対する公明党を切って国民民主党と連立を組むか、維新も取り込んで憲法改正だけを目的とした「救国内閣」を作った方が、歴史に名は残るし、いい事ずくめとなる。

まさに、絶好の機会。
メディアも、選挙となれば商売につながるので、お祭りは多いほうがいいから、盛んに煽る。
政権から距離のある国会議員や候補者は、尻に火がつき、7月選挙で準備を加速させ始めている。

さて、私の立場としては、解散は勘弁してくれ〜絶対にやらないでほしい。少なくとも今年の秋以降であってほしいんだけどなあ、という立場。しかも今まで安倍政権のときに解散時期を2回外しているので、まったく説得力はありません。

しかし、そんな立場でもあえて言うと、「6月解散は無いんじゃないか」というもの。政権に近い人ほど「無いと思うよ」というので、逆に眉唾ものなんだけど、冷静に考えてみると、やはり無いんじゃないかと思える。

国会議事堂

理由としてはこう。
4月の衆参補選は、自民党が4勝1敗で立憲民主を叩きのめしたけど、内容を見てみると薄氷の戦いで安心できるものではない。言ってみれば千葉と大分はタマが良かっただけで、山口の2補選は圧勝の構図なのに、思ったほど伸びなかった。特に山口2区は、後継指名されたタマが悪く結構迫られてしまった。
内閣の支持率は伸びているけど、政党支持率は与野党それほど変わらない。ここで調子に乗って無理して解散しても、本当に大勝できるのか。

岸田さんは「検討使」などと言われてきたけど、最近は「決定した」ようなフリがうまくなった。何も決まっていなくても、まるで決定したかのようにしらっと言い切るので、それが支持率向上にも繋がっていると思われる。
つまり、現実派であるところは変わらない。
確かに、解散総選挙のチャンスではあるけど、これからインバウンドが伸びて国内経済が上向いていくと期待されている中で、総裁選まで1年以上あるのに「焦る必要は無い」、と考えないだろうか。

さて、どうなるか。今であれば、国際情勢の悪化や、異次元の少子化対策、物価高対策を国民に提示すれば解散理由にはなる。
やるなら「今でしょ!」なんだよねえ。

こればかりは蓋を開けてみないとわからないけれど、あえて選挙してほしくない私は、「解散はまだ無いんじゃないの?」と言っておこう。




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