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デザインの視点からGrabをレビューしてみた!

こんにちは!皆さんGWはどのように過ごされましたか?

私は母とバリに1週間の旅行に行き、Grabを毎日使ったのでデザインレビューをしてみたいと思います!

日本では利用できないGrabの体験を記事にすることで、外国という環境ならではの気づきや日本のプロダクトデザインにはない要素などを学べると思い、アプリ使用時にスクショをこまめに撮りました。

⚠️私はデザイナー初心者レベルなので、デザインについての知識や理解が不足している部分が多くあります。ご了承ください。



Grabとは

東南アジアで便利に使えるタクシー配車やフードデリバリーなどの多機能アプリです。スマホから簡単に配車や事前の料金確認などができ、キャッシュレス決済が可能です。

さまざまなサービス(JustGrab、GrabCar、GrabShare、GrabHitch、GrabCar Premium、GrabExec、GrabFamilyなど)を通じて、利用者のニーズに対応しています。

Grabは東南アジア8か国で利用可能です。

シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピン、カンボジア、ミャンマーの8か国

詳細は以下の公式サイトから:


ちなみにサムネは私がGrabバイクに乗っている時にバイクの行列が歩道に乗り上げて走っていた時の様子です。とにかくみんな進みたいので交通ルールはほとんど無いに等しいです。😇

しかしみんな気をつけている&慣れている?ので、事故は少ないとドライバーさんが言ってました。


私のGrab使用歴

私は2021年に1人でバリに旅行したことがあり、Grabを使用しました。その時はBikeのみを使いましたが、今回はCarも使いました。

Grabで移動したエリアはCangguからUluwatu, Nusa Duaまでです。↓

枠内=私が移動したエリア
枠内=私が移動したエリア


アプリのメインフロー(Bike, Car)

GrabはBike, Car, Food, Martなど多様なサービスをオファーしていますが、今回はBikeとCarに絞って紹介します。

私はiPhoneの言語設定を英語にしているのでアプリは英語で表示されます。


Onboarding

Onboarding
Onboarding


Home&Select a city(初回のみ)


Home&Select a city(初回のみ)
Home&Select a city(初回のみ)

Onboardingの画面と似たようなHome画面です。

画面上部のBikeかCarをタップすると初回のみ地域を選択する画面が表示されます。


Transport

Transportの流れはざっくり以下のような感じです。

開始画面→目的地選択→出発地選択→乗り物選択→ドライバーとマッチング(自動)→乗車→乗車後にレート

Transportのフロー全体図


Transport - 開始画面

開始画面。「Where to?」をクリックして目的地を入力

この画面をスクショした時は空港にいたのでpick-up pointへの行き方が大きく表示されており、ホスピタリティ溢れるコンテンツ設計だと思いました。

実際には、私は「Directions to pick-up point」は参考にしませんでした。というのも、元々Booking.comでドライバーを予約していたのですが、そのドライバーとは会えず、空港で集客している別のドライバーとその場で契約してホテルまで送ってもらいました。

「Are you a Grab driver?」と質問したらYesと言っていましたが、そのドライバーはGrabの画面に表示されている金額を見せてきただけで支払いは現金手渡しでアプリの操作をしていなかったので、多分ローカルドライバーだったと思います。


Transport - 目的地の入力

日本語で入力しても英語使用時と同じように候補が表示されます。

目的地の入力画面(日本語と英語)
目的地の入力画面(日本語と英語)

出発地のデフォルトは現在地で、目的地を入力し始めると複数の候補が表示されます。

すでに検索履歴はある場合は履歴の新しい順に表示されます。


Transport - 乗り物の選択

乗り物の選択
乗り物の選択

HomeでBikeを選んでもCarを選んでも、選択肢にどちらも表示されます。

このデザインは少し謎でしたが、ユーザーが乗り物の選択肢を変更したい場合(バイクから車に変えるなど)に、いちいち最初からやり直すのではなくそれを容易にできるようにするという意図があるのかな、と思いました。


Transport - 選択した乗り物が周辺にいるかサーチ

選択した乗り物が周辺にいるかサーチ
選択した乗り物が周辺にいるかサーチ

画面下部でサーチのステータスが変化していくのが認識できます。

まずは周辺のドライバーを探し始め、最適なドライバーにConfirmしてもらうまでの流れがリアルタイムで確認できます。


Transport - 最も近いドライバーが自動で決定される

最も近いドライバーが自動で決定される

画面中央にはドライバーがユーザーの元に到着するまでの道路の混み具合、画面下部にはドライバーと乗り物の情報が表示されています。

SAFETY CENTREやロケーション情報更新のボタン、ドライバーとのチャットなどユーザーの不安を取り除く要素が多く配置されています。

ロケーション情報更新のボタン
ロケーション情報更新のボタン

ドライバーが到着するまでの待ち時間が長いと、「If you're not picked up by {指定時間}, you get a Rp{金額} voucher.」というテキストがドライバー情報の上に表示されました。

もしドライバーがこの指定時間以内に到着しない場合はユーザーはvoucherをもらえるけど、ドライバーはペナルティを課されるのかな?と思いました。


Transport - 乗車中

乗車中
乗車中

画面下部に表示されるライドの詳細は4つのコンポーネントに分けられていますが、この並び順はユーザーが知りたい情報のランキングのように感じました。

私のバイアスかもしれませんが、最初にまず気にかけるのは何時に到着するかだと思います。

スクロールしてその次に注目するのは決済手段、そして現時点での料金というナビゲーション設計がされています。

Current totalと表示されているのは乗車中にユーザーはドライバーの合意があれば目的地を変更できる機能があり、かなずしも移動距離が最初に指定した通りにならない可能性があるためです。

残りの2つのコンポーネントはレーティングとドライバーについてです。


ここで特徴的だと感じたのが、ドライバー情報の下部に今までユーザーが評価したGrab独自の評価ポイントの総数が表示されていることです。

この画像の場合だと「Dressed in Grab」が162個あります。

単純な1〜5の数字ではなく、素早く、そして文章を考える負担をかけずにユーザーの感情を言語化できる工夫だと思いました。

【おまけ】ロック画面に垣間見える生活の軌跡について

  • ポッドキャスト:バイクに乗っている時は大体ポッドキャストを聞いてました。

  • リマンダー:ブラウザーのBraveでYouTubeを開いてダウンロードするとオフラインで動画が見れます。おすすめです!


Transport - 乗車後にレート

レーティング時の画面を撮り忘れました…😭
以下のコンポーネントがあったと記憶しています。

  • ドライバーの顔写真

  • レートしてくださいというテキスト

  • 星をタップして1~5で評価

  • (オプショナル)チップを選択(多分6個の選択肢があったはず…。2.000Rpと5.000Rpはよく使ってたので確実にあっています。)

  • (オプショナル)Grab独自の評価ポイント約6個の中から該当すると思う項目を選択

  • (オプショナル)自由記述

  • Submitボタン

乗車後にレート
乗車後にレート


感想&メモ

空港からUbudまでの送迎に乗れなかったのでGrabで乗りました。約36kmで393.000Rp(ルピア)でした。

393.000Rpは2024/05/06時点で3771.77円です。

デザインについて

わからない操作がなかったと言って良い程直感的でスムーズなナビゲーションだと感じました。

加えて、各画面での最も重要な情報がまとまっていると感じました。

例えば、ドライバーが来るのを待っている時はユーザーは後何分必要があるのかと、目の前の乗り物のナンバープレートも意識します。

ドライバーの顔がわかることも重要だとは思いますが、顔の認知は最初のステップではないと思います。ドライバーの顔の認知をするのは、車の場合ドライバーが車内におり、バイクの場合はヘルメットをしているので確認が難しいです。

そのため基本的にはその車両が自分の近くで止まるかナンバープレートを確認するかが、自分のドライバーかを確かめる最初のステップだと思います。

上の画像はドライバーが来るのを待っている時の画面です。画面左下には目を引くドライバーの顔写真と車両のイラストがあり、視覚で認識する情報が並べられています。

一方、画面右下は残りの待ち時間とナンバープレートが太字で表示されており、ユーザーの心理に寄り添う文字情報があります。
ナンバープレートのテキストがより大きいサイズになっている理由は、アプリ画面と目の前を通り過ぎる車両(バリは常時交通量が多い)を交互に見て確認することが想定されているためかな?と思いました。


使ってみた感想メモ

  • 若いドライバーは結構スピードを飛ばす

  • 道が凸凹なのでグリップ力が鍛えられる

  • ドライバーが何かタップするとユーザーをピックアップしたことになる。それをしなければ一緒に乗り物に乗っていてもピックアップされていないことになる

  • ユーザーにヘルメットを渡すドライバーとそうでないドライバーがいる

  • 事前にカードを登録していないとCashしか選択できないので注意。ドライバーはお釣りを持っていないことが多い

  • GrabPetというのがあった

GrabPetの車
GrabPetの車
  • 植物が多い街中にブランドカラーの緑が景観を損なわずにいい感じにマッチしている。しかし緑と言っても蛍光っぽい緑なのですぐにGrabだとわかる

  • ブランドカラーの緑に関して、競合のGojekも似たような緑なので被ってしまっている

後ろ姿のGojekドライバー達
Gojekドライバーのユニフォーム
  • ドライバーは走行中にアプリのフローと連携したナビゲーションビューを開いており、Google mapよりもシームレスに操作できる

ドライバーの画面はスクショできないので
https://www.grab.com/sg/driver/transport/inapp-nav/から引用


メリット

  • Gojekは翻訳機能がないがGrabはあるのでドライバーが現地の言語でメッセージしても翻訳できる

  • クレジットカードを登録しておけばドライバーとのお金のやり取りは一切発生しない

  • (Bikeに関して)車だと渋滞にすぐに捕まるがバイクだと混雑時でも割とスイスイ行ける


デメリット

  • 観光地などGrabやGojekのドライバーは立ち入り禁止だが、ローカルのドライバーのみ入ることができるエリアがある

  • 特に乗りたい意図はないが、現在地周辺にドライバーがいるか確認したいだけの場合でも、一度ブッキングしないといけないので自動でドライバーが迎えに来るようになってしまう。なのでキャンセルしないといけない。つまりドライバーにとっては機会損失になる。


最後に

めちゃめちゃ便利だなあ、と思いつつも街中にあまり信号もないし激混みだしちょっと危ないな〜と感じました。しかしそのカオス感がもう文化になっている気がしています。個人的には観光としては好きです。

それから、もし今後電車などの公共交通機関が発達したらドライバーさん達の収入はどうなってしまうのかと思いました。
これに関してはまた新しい雇用が生まれるかも知れません。

あと、現地のガイドさんから聞きましたが、電車のアイデアは結構前から話題になっているらしいですが、まだ何も大きな動きはないそうです。


毎回結構な速度で走るのでスリリングで、東南アジアな感じ満載です!

とにかくスピーディーでストレスフリーな体験ができるので、東南アジアに行く際は是非使ってみてください!

お読みいただきありがとうございました🙇

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