生命(いのち)の繋がり
わたしを一つの星にたとえたなら
星座というお題をいただいてしばらく、ふと問いが生まれた。
確かにここに点として存在するわたしは、どのような輝きだろうか。
わたしという星
わたしは、宇宙の暗闇の中にいる———
すっきりとした青さで光を広げ、わたしはひとつの星として輝いている。
内側には、橙色の温かなエネルギーを感じる。ようかんみたいな質感と重さ。ほんのり甘い。外側の青い光を生み出すエネルギーにもなっている。
核だ。
外側は少しぷるんとしていて青白く、透明感がある。
この星は、
たとえるなら———
水まんじゅう。
水分量によって形を変える。固く正円になったり、潤って楕円を描いたり。
どちらも美しい。
わたしは、暗い宇宙の中でじっとしたり、時に元気に動きまわっている。
たまに旅をしたくなり、うっかりどこかの星座の一部になる日もある。
とても楽しそうにはしゃいでいる。
しかし、基本的には他の星と一定の距離を保ちたいので、星がまばらな場所を好み、佇む。
他の星の変化や空間の変化を感じながら、深く呼吸をしている。自らの存在を確かに感じている。
わたしという点をしっかりと感じながら、弧を描くように、意識を拡げる。
遠くでぱちぱち弾ける音
じりじりと熱を持ち、煮えたぎる惑星
どーんと、何かが生まれる波動
身をゆだねる。
はじめは慎重に。
ゆっくりと繋がりを感じ、
安心してここにいる。
明日わたしが弾けようとも、燃え尽きようとも、すべて何かが受け止めてくれるだろう。
受け止めてくれるのは、
わたし自身かもしれないし、
見知らぬ星かもしれないし、
輝きを失った遠い昔の星かもしれない。
はたまた、これから生まれる星かもしれない。
わたしの中には、遠い昔からの贈り物が星の数ほど宿っている。
祖父母という星
祖父母とわたしの点は、線で繋がっている。
もう目には見えなくても、祖父母の命は確かにわたしの中に生きて、繋がっている。
1年前の出来事
少し大袈裟に聞こえるかもしれないが、ちょうど去年の今頃、「命を繋いでいきたい」と思うようになった。
というのも去年までの数年、何をやっても全て意味がないような感覚が不意に現れるようになった。しかし、なぜ虚無感に襲われるのか明確な理由は分からなかった。
とても疲れている自覚だけはあった。
虚無感の原因を探ろうと意識を向ければ向けるほど、苦しみは増した。
どうしても苦しみから逃れられなかった時、ひょんなことから父に家系図を見せてもらった。
わたしの祖父は生まれながらとても辛い境遇にあり、境遇ゆえに、胸が痛むような言葉を投げられることも多かったそうだ。
さらに身内をすべて亡くした。妻も、幼い子ども二人も、育ててくれた祖父母もすべて、数年の間に。
それでも前を向き続けたことが記されていた。
祖父の境遇を知り、家系を図として目にした時、わたしの命がここにあるのは当たり前ではないのだと、涙があふれた。
何があっても生きようと思った。
何もできなくてもいい、生きていればいいのだ。
それからは、少しずつ自分に優しくできるようになった。大切にできるようになった。
何もできなくたっていいのだ。
ただ、毎日命をどこかに繋ぐのだ。
今はもういないけれど、確かにある点。
わたしに繋がる命の線。
おじいちゃん、おばあちゃん、ありがとう。
わたしの創りたい世界
わたしはこれからどのようなことを想い、どのような世界を創っていきたいのだろう———
思いを巡らせていたとき、THE COACHのこっちゃんの「感謝を起点にした世界創り」という言葉が目に留まった。
生きる力を繋いでくれた祖父母、そして両親へ、日々感謝していたい。
感謝を起点に、ただ、生きる。
それは、わたしを大切にすることであり、まわりの人を大切にしていくことでもある。
わたしのリソースを活かしていく。
感じること、体験したことを、伝えていく。
生命(いのち)が芽吹き始めた。
橙色の核を持つ水まんじゅうは、妖精のように宇宙…いや、森の中を自由にキラキラ飛びまわっている。
この地球で、透明度の高い森の中で、軽やかに。
木の年輪のように、一年一年をゆっくりと重ねていく。
これから誰とどのような世界を作っていくのだろう!楽しみだ。
わたしらしく、感謝を起点に生きていく。
・・・・・
読んでくださり、ありがとうございました。
(あとがき)
最近は書きたいことや自身の体験は常にnoteに書いてきた。参加表明をしたものの、正直何も書くことがない焦りがあった。
とはいえ難しいことは考えず、言葉が出るままに、感じるがままに自由に手を動かした。
行き詰まった時、わたしにとって大事なキーワードは、「自由」。
もちろん主催者への感謝とリスペクトは持ちつつ、自由に書くことにした。
結果的に、大好きな宇宙や自然に思いを馳せ、書いていてとっても楽しかった!いきなり水まんじゅうが出てくるのわたしらしいな、と読み返して笑ってしまった。笑
出だしはとても抽象的な内容ではあったけれど、これがわたしの「点」であり、多くの点が線として繋がってできた今の終着点。そしてまだまだどこかに繋がる点。
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とっても素敵なのでぜひ!
これからたくさんの「星座」にまつわる物語に出会えること、楽しみにしています!
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