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10年勤めた前職で学んだこと

今年の1月に約10年勤めた会社を退職しました。

前職で学んだ大切な気づきを必ずどこかに残しておきたい!!と思い筆を執りました。

家族以外の人と、10年もの間対面で長時間関わることはなかなかないと思います。

これから新たな関係性を築く時にも大きな手助けになりそうなので、ここに書き残しておきます。

この記事は一番は私のためではありますが、誰かの気づきや学びになれば幸いです。


何かあった時も相手や自分を責めずに事実を受け止る。次どうしたら良いか反省し、改善策を練る習慣がついた

何かトラブルや事故、クレームがあった時、上司が怒鳴ったり空気をさらに悪くすることが基本的にありませんでした。
誰よりも落ち着いて冷静に真摯に対応していた上司の姿が印象深く残っています。

何より大事なのは、早く謝ることと、次また同じミスを起こさないように改善策を考え、相手に示し、少しでも早く安心してもらうこと。

その姿を見ていて、「とても素敵だな、私もそうしよう」と私の思考に根付いていきました。

そして自然と、ミスをしてしまってもとにかく早めに上司に報告をするようになりました。(もうほんととにかく早く!)

怒られる怖さよりも、放置することで事態が悪化しより深刻化することの方が問題だ!と思うようになりました。

頼れる上司や先輩、同僚がいてこそできる考え方かもしれませんが、私は忘れずにいたいです。


指導は自身の姿や実践で示す

私は正直後輩の指導が苦手でした。

理由は、何度同じことを教えたらいいのだろう…なぜ伝わらないのだろう…時間だけが奪われていく…と思ってしまっていたからでした。

しかし、退職前の引き継ぎで上司から言われて体感的に納得したことがありました。

それは、「言葉だけで説明するのではなく、私自身が実際にやって見せる」でした。

私は引き継ぎの際、マニュアルの資料を作り、ミーティングスペースで引き継ぎの説明をしました。

一度説明もしたし、マニュアルもある、わからないことがあれば何でも聞いてくれている。この調子で大丈夫だ。そう思っていました。

しかし時が経つと、何度も説明した箇所に注意が払われていなかったり、「あれ、伝わってない…?」が増えていきました。

その時隣にいた上司に「実際にここに来てもらって、やっているのを見てもらう方が伝わりやすいんじゃないかな?」と言われました。

私は、上司や先輩の姿で学んできたにも関わらず、後輩には文字だけのマニュアルと言葉で完結させようとしていました。

もしすぐに退職するとなれば、マニュアルとして動画もあるとよりわかりやすいのかも?と思ったりしました。

私はずっと後輩指導が苦手で、にも関わらず後輩の指導をする立場になることが多く、ずっと地味に苦しかったです。

しかし、最後の最後で学ばせてもらえてよかったです。


チームで仕事をするということ

試用期間が終わった3ヶ月後から退職まで、4〜10人ほどのチームで仕事をすることがほとんどでした。

私がチームで仕事をする時に意識していたことは、

  1. 情報共有を密にすること

  2. 仕事全体の流れを先読みしてチームが助かる働きをすること

  3. できることや得意なことを率先してやる

  4. 小さなことでも相手を信頼し作業を分担する。逆に小さなことでもお手伝いする。

  5. そのための信頼関係。「ありがとうございます」を欠かさない。手伝ってもらう時は気持ちよく手伝ってもらえるよう心がける。

でした。


特に4.は私にとって大きな気づきであり、変化した点でした。

もともと私の性格上、一人でできることは一人でやった方が楽だという思いが強くありました。分担した方があとでチェックしたり面倒だなと思っていました。

しかし、先輩や上司が小さなこともどんどん人に頼るのを見ていて、私もその姿に刺激を受けていきました。それから作業を分担することが増えていきました。

作業を全て自分ですると確かに最後の確認や把握はしやすいのですが、どうしても作業に時間がかかります。

しかし頼ってみると、作業時間は減り、最後の確認だけで済む。最初の作業の説明の時間は必ず必要ですが、そこが伝わればあとは信頼関係でお任せできる。(お互いへの理解度や信頼関係がとても大切🤝頼られる方は信頼してもらえる嬉しさもある❤️

結果、小さな作業でも頼ってみると、精神的にも身体的にもかなり負担を軽減することができることに気づきました。


また、みんながある程度同じ精度で同じ作業ができるチームで仕事をする最大の良さは、「誰かが体調を崩してもカバーし合えること」だと思いました。

これは私自身とても助かりましたし、みんなにとっても幸せな仕組みで、とても良い環境で過ごさせてもらったなと深く感じています。


体調管理

誰しも体調を崩すことはあります。しかし、体調を蔑ろにして仕事をしていいわけではありません。

私は毎日残業続きで早く帰りたくて、休憩をあまり取らずに働き続け、心の不調が出たことがありました。

その時、

「体調管理も仕事のうちだよ😊」

と先輩から言われました。


私は、できるだけ無駄なく働くことが仕事、お客さんにとって良いものを精度高く品質高く仕上げることが仕事なのだと思っていました。

それはたしかに間違ってはいないのですが、資本である自分自身の身体や心が崩れていく音に微塵も気づいていませんでした。

多少不調があっても、病気じゃないから我慢したら大丈夫だ。みんなやってるんだし。と思っていました。

不調は目に見えないものがほとんどですし、誰一人同じ健康状態ではありません。職場以外での境遇も役割も人それぞれです。

だからこそ、勇気を持って信頼できる人に不調であることや、改善していきたい意向を伝えることは大切だと思いました。

昔、どうしても何も手につかなくなった時、体調管理のために有給を使い切って休む選択を許してくれ、必ず戻って来てねと言ってくれた上司や先輩の思いに、本当に感謝しています。


みんな何かしらの不調を抱えている

入社9年目になり気づいたことなのですが、みんなどこか不調を抱えている。けど言葉にしていないだけだと。

「お腹弱いんだよね〜」の一言に、私も〜僕も〜という声を聞いたとき、なんだか安心したのを覚えています。急に家族感が生まれました。

でも、できないこと、苦手なこと、弱い部分をさらけ出すことができる環境って心理的安全性がないと無理だと思うんです。

9年目というのもあるかもしれませんが、だんだんと家族のような会話が増えていったことが嬉しかったです。

そして、みんな目には見えなくても何かしらの不調を抱えている。だからこそカバーしあおう!と強く思うようになりました。そして私もカバーしてもらおうと思えるようになりました。


自分の強みに自信が出てきた

私の強みについては詳しくはこちらの記事に書いているのですが、「仕事を覚えるこなす」から→徐々に「自分の個性や強みに自覚的」になり自信を持てるようになっていきました。

3年目になるとあらかた仕事を覚えてきて、5年目になると様々な案件を一通り経験し、コツが掴めてきました。

5年目まではレギュラーの案件を毎月チームで対応していましたが、6年目以降は私個人に任せていただけるレギュラー案件も増えていきました。

そこからまた経験値がかなり上がり、対応力がついていきました。

様々な案件を主体的に担当することで、お客さんからの反応をダイレクトに受けることが増えました。さらに、複数案出しやコンペなどに参加することで、私の強みも徐々に輪郭がはっきりとしていきました。

チームとしての案件を対応する時も、「丁寧さ」で頼られることが増え、長い期間をかけてチームとの信頼関係を築けた実感がありました。

長く働けば働くほど、職場で共に働く仲間の良いところがどんどん見えていきました。

信頼関係は「相手を敬い、頼り頼られる関係」だと思っています。そういう間柄であると、双方に安心感や自信が出てくる。10年かけてそんな風に感じました。

やはり、信頼関係を築くには一定の期間が必要なように思います。信頼関係を築きたい相手だけでなく、間接的に良いところを聞くのもすごく大事なポイントだなと感じました。

私は第一印象で仕事があまりテキパキできないように思われがちで、仕事を引き継ぐときに相手から心配の声をもらったことがありました。その時長年仕事をともにしてきた上司からは「きっちりかっちりしてるからよしさんに引き継ぐのはそこまで心配しなくて大丈夫ですよ」と言われました。嬉しかったです。

第一印象だけで判断しない、その人の本当の良さをお互いに理解する。そして、苦手なところは補い合い、得意なところは任せる関係性が年数を重ねるほど増えてくる。これがとても会社で仕事をしていて面白くやりがいを感じることの一つだなと思います。


迷ったらコミュニケーションをとる

私は7年目まで辞めるか迷っていました。迷いながら辞めたいと思いながら日々を過ごしていました。

上司に相談したところ、「何かしたいことある?」と聞かれました。

私は「いろんなデザインをもっとやってみたいです」と伝えました。

それから、上司に直接指導してもらいながらこれまでやったことのないデザインの案件をさせてもらうようになりました。

どんどん力がついていき、とても仕事が楽しくなりました。

相談しなかったらきっと、何も変わらない状況や変えてくれない気づいてくれない上司にモヤモヤし続けていたかもしれません。

迷ったら感謝の気持ちを添えて伝える💐
コミュニケーションをとる。


今の職を突き進む

10年働いてみて、一度職に就いたら、一旦は迷わずその道を進んでいくことが大切なのかなと思いました。(本当にやばいときはすぐに辞めた方がいい)

自分のやりたいことや夢をいつも胸に、とりあえず進む。


私は最初はやる気に満ちていても、3年目あたりからこの道でいいのかと疑い、夢の華やかなゴールよりも辞めることを無意識的に想像しながら進んでしまうところがあります。

私の場合は、好きで向いている(と感じている)仕事なのにも拘らず心が荒んでいってしまっていました。

私の心が荒んだのは、残業と通勤距離という体力的な問題と、周囲と本音で話すことができなかった弱さを見せられなかったという部分が原因でした。

何で状況が変わらないのだろうと思うばかりで、上司には相談を一度だけしかしませんでした。仕事の相談をしたら悪い方に進むのではないか、プライベートな相談はしてはいけない迷惑だろう、と思い込んでいました。

(思い込みのパワーはすごい)

これは直接的な仕事の相談じゃないし忙しいだろうし、急ぎじゃないし…

を何度も繰り返していました。

ゆえに、悩みが解決せずに悶々と同じ場所にとどまっている日々が続くことが幾度かありました。

しかし、向き合い葛藤し行動する中で、きっと道は開けてくる。

自分次第で道を拓くことともできる。

小さくても何か変化が起きる瞬間はやってくる。体感できる瞬間が必ずやってくる。

信頼関係の深まりとともに未来が明るくなっていく。

そのためには日々仕事に、人に、誠実であること。

何気ない小さな軽いコミュニケーションがとても大切だとお互いに認識した上で会話をすること。

そうすることで、今の職を突き進みたいと思えるようになっていき、とても日々が楽しくなっていきました。

なんだか9年目あたりにふとそんな風に思えるようになってきました。

月日をを重ねると、私も上司もお互いへの関わり方が良い方向へ変わっていったのが大きかったと思います。話しやすくなったというか。
私もコーチングを学んで対話のコツを掴んだりと…(こんなに楽しい気持ちのまま、このあと仕事を辞めるとは思いませんでしたが笑)

私も含めみんな、月日を重ねると少しずつ変化していきます。だから、今は合わなくても受け入れてもらえなくても、関係性が良くなる可能性は必ずあります。

“なぜか繋がった”ご縁を大切にしたい。

そして、全ては自分の心持ち次第。

そして、思ってるよりもっともっと話すこと。

自分の心の声を大切に、ありたい姿を目指してやりたいことや夢を胸に進む。

あまりまとまっていないですが、そんなことが大事なのかなと感じました。



おわりに

たくさんのことを学ばせてもらい、今でも前職のみなさんを思い出すと胸がいっぱいになります。ありがとうございます。

つぼみが開く季節、これからの新たな環境や出会いに不安もありますが、今を大切に、前職で学んだことを何度も振り返りながら進んでいけたらなと思います。

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