タイトルに惹かれた本
タイトルをみて思ったことは「えっ、どういう意味!?」だった本
『牛に化粧品を売る』 長谷川桂子 幻冬舎
どうやって?何の化粧品を売ると?しか出てこなかったけど、読んでみると接客業をしている私にとって「お客様のニーズを察知して、それに合わせた提案をする」という面で、とても学びになった
化粧品店を経営している作者が、どうやってお客様の満足度を高めながら、売上を獲得していくか、などの接客術が書いてあった
きれいに整えた店内に突如現れた、泥だらけの長靴をはいたおじいちゃんが、牛の花子のために化粧品を買いに来た話は、特に衝撃的だった
タイトルにもなっている話ではあるが、場の雰囲気に似つかわしくない格好の人が、突然店先に現れたら、きっと誰でも身構えてしまうと思う
そんな状況もなんのその、「花子ちゃん=牛」と気づいた作者が、牛のかわいらしさ、牛に会ってみたい、牛についての質問などをしていくと、困った顔をしていたおじいちゃんが、笑顔に
すかさず、来店の要件を聞き出し、それに合わせた商品を提案する
そんな話だった
この方のすごいところは
①見た目で人を判断していない事
②自分の目的(何をしに来たのか知りたい)を優先せずに、相手の目的(花子のための化粧品があるか知りたい、買いたい)を優先しているところ
私ももちろんだが、自分が一番だから、自然と自分の目的を最優先にしてしまいがち
仕事中も気を抜けば、そんな本能が勝手に働いて失敗することもある
特に予測不可能な事態のときは、そうなる
だから、すごいと思った
タイトルは、「何を言ってるんだ」と思わず言ってしまいそうになるが、接客業だけにとどまらず、人と関わる仕事をしている方には、ぜひ読んでみてほしい本だ
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