ラップの話

前回の記事(『ギャンブラーの誤謬』)のコメント欄でnoteフレンドのダジャレ大好き滝居さん(「ラーメン大好き小池さん」か!と自分でつっこみ。)とラップのような掛け合いに発展したので、今回はそういう話にします。

私はラップが割と好き。特に誰がスキというのはありませんが、聴くのは苦になりません。あんまり女性蔑視がひどいのは嫌いですけど。

去年だか一昨年だかに聴いたGreen Kidsというグループは良かったな。
ヒップホップに限らず、私はメッセージ性のない歌があまり好きじゃなく、社会派っぽいものにいつも惹かれます。ラブソングもたまにはいいけど、そればっかりだとすぐにお腹いっぱい。
このGreen Kidsは静岡の団地出身の日系ブラジル人が中心のグループで、移民差別や貧困や暴力などについて日本語で歌っています。今も活動しているのかどうか、ちょっと不明なんですが。


「70年代のパンクが果たした役割を現在(たぶん90年代の終わりか00年代頃)果たしているのはヒップホップだ」みたいなことを言っていたミュージシャンがいました。
初期のパンクは楽器もろくに弾けない労働者階級の若者が等身大の感情や社会的なメッセージを音楽で表現することを可能にしたけれど、じきにファッションとして消費されてしまった。それを代わりにやっているのがヒップホップだと言うんですね。すごく納得しました。パンクなんて今や中年のための懐メロですもんね。(好きだけど...)


私はなぜこういう社会の周縁や底辺(と言うと失礼ですよね…)から発信されるメッセージソングが好きなんだろう?--と考えると、以前書いたことと同じところに行き着くようです。
『更生した不良は...偉いんじゃないかな?』という記事がそうです。(ちなみにこの記事はいまだにコンスタントに閲覧されていて、当note閲覧数の稼ぎ頭の一つです。)
ヒップホップ・ミュージシャンがみんな不良だなんて思っていませんが、そういう世間の汚いところを知っている方は多そうです。
私はまあまあ貧乏育ちなんですが、精神的に箱入りで育ち、その後もあまり荒波に揉まれることがなかったので40代の今でもかなり世間知らずです。その自覚があるから「もっと知らなくちゃ」という気持ちが常にあるのだと思います。

こちらのDaveという方、最近知ったのですが、2020年のブリット・アワードの受賞者。ピアノを弾きながらラップしています。黒人であること、黒人差別についての歌です。
ブラック・ライブズ・マター運動は一部の暴徒化などのせいで日本では冷めた意見もしばしば耳にしますが、この痛切な歌がそういう人たちに届くといいのに。
自分に何ができるか分からなくても、知ることだけでもしなくては。

こちらのnoterさんが部分和訳と解説をなさっています。

BLMつながり。


ありがたくいただきます。