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英語の名言|シェイクスピア、ワイルド

note開始当初の創作熱がすっかり冷めてしまったので、代わりに英語の名言・格言の紹介でもしようかと思います。かっこいい言葉やためになる言葉を丸覚えして、教養と英語力を同時に高めようという一石二鳥作戦です。

ちなみに「格言」を和英辞書でひくと、「proverb」、「maxim」がたぶん出てきますが、私が取り上げようと思っているのは「quotes(発音:クウォウツ)」。ニュアンスの違いを説明するとこんな感じです。

proverb … ことわざ。「犬も歩けば棒に当たる」的な昔からの決まり文句。「an old saying」とも言う。

quote … 引用句、偉人・有名人の言葉、または文学作品の一文。ためになるとは限らない。

maxim … 金言。ことわざや引用句の中でも処世訓や説教じみた感じの言葉。


政治家や著名人が引用を使って知性の演出をしたり、過去の英雄のイメージを利用したりするのはどこの国でも同じだと思いますが、英語圏では、それに加えて一般の人も引用句を生活に取り入れて楽しんでいる人が多いです。自己啓発系のメッセージがプリントされたトートバッグを身に着けたり、ちょっとユーモラスなスローガンのキャンバスアートを壁に飾ったりしている人を割とよく見かけます。そういうのを見ると、自国語で書かれたものがお洒落になるのっていいな、と私は思ったりします。

日本だとどうでしょうか?俳句が書かれた掛け軸や、家訓や座右の銘の書道作品なんかを飾っているお家はあるでしょうが、おしゃれなイメージではないですよね(書体の問題?)。日本語が書かれたTシャツなんて着たら受け狙いと思われそうだし、「Love」とか「 Sweet Home」と書かれたパネルを居間に飾る人はいても、「愛」とか「素敵な我が家」なんて日本語のパネルを飾る人はいなさそう......。横文字じゃないとスタイリッシュじゃない、というのもちょっと寂しいですね。


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さて、前置きはこれぐらいにして、いよいよ本題に入りましょう。
今回は第一回目なので正統派のものを。
シェイクスピアの戯曲「お気に召すまま(As You Like It)」のセリフです。

"All the world's a stage,
(この世はすべて舞台だ)
And all the men and women merely players;
(男も女もすべて、ただの役者に過ぎない)
They have their exits and their entrances."
(皆それぞれに登場し、退場していく)

人は皆(神に)宛てがわれた役を演じているだけ......ちょっと厭世的、というか諦観を感じさせてカッコいいですよね。人気なのも頷けます。

もう少しマイナーな名言で周りと差をつけたい方には、これに少し捻りを加えた、オスカー・ワイルドの言葉を。(ワイルドの活躍は19世紀後半、シェイクスピアの時代から300年ほど後です)

"The world is a stage, but the play is badly cast."
(この世界は舞台だ--しかし、芝居の配役は無茶苦茶だ)

唇をゆがめ皮肉な笑みを浮かべて言ってみたいセリフです。(私には無理そう...)
「人生は、俳優が役を選ぶようには選べない。自身に適しているとは到底思えない役を演じている人間の何と多いことか」という意味らしいです。もっとも、これが無能な権力者たちを皮肉った言葉なのか、不遇の天才を哀れんでの言葉かはちょっと分かりませんでした。

オスカー・ワイルドの名言なら、私はこれが好き。小説「ドリアン・グレイの肖像(The Picture of Dorian Gray)」に出てくるセリフ。人を食った感じがいい。

"To get back my youth I would do anything in the world, except take exercise, get up early, or be respectable."
(若さを取り戻すためなら何だってするよ。運動や早起き、品行方正でいる、ということ以外ならね)

ありがたくいただきます。